パルモスとは? わかりやすく解説

パルモス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/25 04:41 UTC 版)

パルモス

  1. かつてドイツに存在したカメラメーカーパルモスPalmos AG
  2. 1.がカール・ツァイスに買収された後そのカメラ製造部門カール・ツァイス・パルモスバオCarl Zeiss Palmosbau
  3. それらが使用したカメラブランド

である。

歴史

製品一覧

  • ミニマム・パルモスMinimum Palmos ) - ハンドカメラ[4]、クラップカメラ[5]など色々なタイプがあり、フォーマットも6×4.5cm(アトム)判[6]、6×9cm判、6.5×9cm(大名刺)判[6]、8×10.5cm(手札)判[6]、9×12cm(大手札)判[4][7]、4×5in判、5×7in判[7]、9×18cm判ステレオ・パノラマ兼用カメラがある[3][8]。レンズは6.5×9cm(大名刺)判の場合テッサー120mmF4.5[9]、9×12cm(大手札)判の場合テッサー145mmF6.3[7]フォーカルプレーンシャッターで、1907年[4][9]にはパルモスバウが開発した[9]セルフキャッピングとなった。スリット幅0.25-8.5cmとスプリングテンション0-10でシャッター速度を設定し[7]、シャッター速度は1/1000-1/50秒[6]。故障してもベテランならばドライバー1本で修理調整が可能であり、水没させてもロウソク1本の火でオーバーホールが可能であった頑強さが買われ、日中戦争の頃には報道用カメラとして定番の1つであった[4]。小久保善吉によると1926年(昭和4年)頃に新品が270円で、この頃使用機材がアンゴーからミニマムパルモスに変更され、ずいぶん小型になったと喜んだという[7]イカを経てツァイス・イコンになっても引き続いて1930年頃まで製造された[7]
  • パルモス・ロールフィルムカメラPalmos Rollfilm-Kamera 、1901年発売[8]) - ロールフィルムカメラとして最初にフォーカルプレーンシャッターを備えた製品で、フィルム給送とシャッター巻上げを連動させている[8]。竹田正一郎は、オスカー・バルナックカール・ツァイス在籍時にパルモスバオ部門にいた可能性があり、またもし他部門であったとしても自分の働く会社で製造していたこのカメラを見たことがライカのコンセプトの原型になったのではないかと推測している[10]
  • パルモス・クラップステレオPalmos Krapp Stereo

[ヘルプ]
  1. ^ 『ツァイス・イコン物語』p.34。
  2. ^ 『ツァイス・イコン物語』p.35。
  3. ^ a b c d 『ツァイス・イコン物語』p.36。
  4. ^ a b c d 『クラシックカメラ専科』p.96。
  5. ^ 『現代カメラ新書No.6、クラシックカメラ入門』p.65。
  6. ^ a b c d 『クラシックカメラ専科No.12、ミノルタカメラのすべて』p.154。
  7. ^ a b c d e f 『クラシックカメラ専科No.2、名機105の使い方』p.126。
  8. ^ a b c 『ツァイス・イコン物語』p.37。
  9. ^ a b c 『クラシックカメラ専科』p.98。
  10. ^ 『ツァイス・イコン物語』p.38。


「パルモス」の続きの解説一覧




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「パルモス」の関連用語

パルモスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



パルモスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのパルモス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS