ノンパラメトリック手法
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ノンパラメトリック(英: non-parametric)な手法とは、統計学において、少数のパラメータ(母数: 母集団を規定する量)で表現されるモデルや確率分布を使用する物をパラメトリックな手法と呼ぶが、そうで無い手法をノンパラメトリックな手法という。回帰・分類・密度推定・仮説検定などそれぞれの統計学の分野でノンパラメトリックな手法がある。ノンパラメトリック検定は、特定のパラメトリックな確率分布に依存しない仮説検定 (distribution-free test) である[1]。
- ^ JIS Z 8101-1 : 1999 統計 − 用語と記号 − 第1部:確率及び一般統計用語 2.58 分布によらない検定, 日本規格協会, http://kikakurui.com/z8/Z8101-1-1999-01.html
- ^ 村上秀俊『ノンパラメトリック法 (統計解析スタンダード)』朝倉書店、2015年、107頁。ISBN 4254128525。
- ^ “js-STAR 2012”. 2013年8月9日閲覧。
- ^ “Excel NAG 統計解析アドイン”. 日本ニューメリカルアルゴリズムズグループ株式会社. 2013年8月9日閲覧。
- 1 ノンパラメトリック手法とは
- 2 ノンパラメトリック手法の概要
- 3 参考文献
ノンパラメトリック手法
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t検定は母集団の正規分布を前提とするパラメトリック検定であるが、この条件が満たされず、さらに標本サイズが小さいと、t検定で近似することも困難となる。そういった場合にはノンパラメトリック検定を用いる方法がある。ノンパラメトリック検定は汎用性を重視し、効率性を犠牲にしているというものの、場合によっては統計のパワー(1 − β)がt検定に比べて高い。ただし、例えば正規分布の場合、最善はパラメトリック検定のt検定であるが、ノンパラメトリック検定のウィルコクソンの符号順位検定を用いても、必要なデータ数は π / 3 {\displaystyle \pi /3} = 約1.05 倍であり、5%程度多めに標本が必要なだけである。 標本が独立ならばマン・ホイットニーのU検定など 対になる標本ならばウィルコクソンの符号順位検定など を用いることができる。ただしt検定やZ検定が母集団の平均値に注目して仮説を立てるのに対して、ノンパラメトリック検定ではランキング、中央値や分布などに注目して仮説を立てることに注意が必要。 t検定がマン・ホイットニーのU検定およびウィルコクソンの符号順位検定と比較して必要な標本数の比率。1未満はt検定の方が必要標本数が小さいことを意味する。 正規分布 - 0.9549 一様分布 - 1 両側指数分布 - 1.5 ロジスティク分布 - 1.0966 指数分布 - 3 対数正規分布 - 7.3537 ガンベル分布 - 1.2337 三角分布 - 0.8889 この比率が最小となる分布 - 0.864
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