ブルーバードP311型
昭和34年7月『ダットサンブルーバード310型』が発表された。昭和30年代初頭に発表された110型以来、ダットサンの改良を重ねてきたが、国内のモータリゼーションの進展により自家用車が増大し、より良い性能、より安い価格の車が要望されたことが開発の背景にあった。 『ブルーバード』の車名はメーテルリンクの童話『青い鳥』にちなんだもので、日本の小型乗用車の決定版であり、世界が求めている希望の青い鳥であるようにという願いをこめて命名された。 主な特徴は、 1)近代美と安定感のある優雅なスタイル 2)軽快な操舵性と高度のロードホールディング 3)ノーピッチングのやわらかい乗り心地 4)日本で最初のユニサーボブレーキの採用 5)回転半径4.9m(従来5m) 6)加速の良い1000ccと1200ccエンジン 7)ゴルフバック5袋が格納できるリヤトランク 発売後さらに、後部座席幅を40mm広げて、定員4→5人に改めた。このため、小型タクシーも従来料金で乗車定員を増加させることができ、好評をはくした。 さらに昭和35年に61年型として改良が加えられ、 1)1200ccエンジンは55馬力に、1000ccエンジンは45馬力に強化。(ヂュアルキャブレターを採用) 2)フルシンクロメッシュ方式の3段トランスミッションを採用。 以後昭和36年秋の62年式では、後面のデザインの変更を主体とするマイナーチェンジが行われた。 ブルーバードは4年間に210000台生産され、そのうち32000台が輸出されて、いずれも一車種としての記録をつくった。 |
保管場所 | : | 日産自動車(株)座間事業所 (〒228-0012 神奈川県座間市広野台2-5000) |
製作(製造)年 | : | 1961 |
製作者(社) | : | 日産自動車株式会社 |
資料の種類 | : | 量産品 |
現状 | : | 保存・非公開 |
車名 / 製作 |
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型式 / 重量 |
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車体 / 寸法 |
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車体 / 車軸 / 操縦 / 付属 |
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機関 / 寸法 / 出力 |
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ハイブリッド |
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駆動系 |
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性能 |
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参考文献 | : | 1)『日産自動車30年史』日産自動車、1965年 2)『ダットサンの50年』(別冊CG)二玄社、1983年 3)『ダットサン変遷史』モーターエイジ35号 |
その他事項 | : | ワイパー:あり;足ブレーキ:油圧式全4輪制動;手ブレーキ:機械式後二輪制動;最終減速:4,625;最高速度:120km/h; |
ダットサンブルーバードP510型
昭和42年新しいブルーバード(510型)が「新しい時代の新しいセダン」というキャッチフレーズで発表された。510の特徴は、ロングノーズ・ショートデッキにのプロポーションとスーパーソニックライン(高速ジェット機のフォルムを受け継いだクサビ型のシャープなシルエット)のスタイリングの他、 1)三角窓のない新鮮なスタイリング 2)新設計OHC72馬力エンジン 3)新ストラット型前輪独立懸架 4)新セミトレーリング型後輪独立懸架 5)カーブド・ドアガラス 6)新換気装置 7)安全設計 などが特徴となっている。 基本車種としては4ドア2ドアのデラックス及びスタンダード、1600SSS、ワゴン、バンのデラックスとスタンダードの8車種とタクシー用2車種、トルコン付き4車種の14車種がが同時に発表された。(発売当初からこのクラスで14車種をそろえたのはわが国初) その後、道路網の整備拡大に伴う高速長距離ドライブ時代に対応するとともに需要の多様化に応えるため、順次バリエーション追加を行ない、ワイドバリエーション体制の充実が図られる。 このようにブルーバードは戦後のわが国モータリゼーションの時代にあって、ファミリーカーとして象徴的存在となり、歴史的名車としてわが国自動車史上の一時代を画した。 右車は昭和45年の第18回東アフリカサファリラリーで総合優勝したマシン。 総合・クラス・チーム優勝の完全制覇だった。第17回サファリラリーを舞台にした映画「栄光の5000キロ」(石原裕次郎主演)は有名。 |
保管場所 | : | 日産自動車(株)座間事業所 (〒228-0012 神奈川県座間市広野台2-5000) |
製作(製造)年 | : | 1969 |
製作者(社) | : | 日産自動車株式会社 |
資料の種類 | : | その他 |
現状 | : | 保存・非公開 |
車名 / 製作 |
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型式 / 重量 |
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車体 / 寸法 |
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車体 / 車軸 / 操縦 / 付属 |
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機関 / 寸法 / 出力 |
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ハイブリッド |
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駆動系 |
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性能 |
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参考文献 | : | 1)『日産自動車社史(1964-1973)』日産自動車、1975年 2)日産自動車サービス周報第138号 |
その他事項 | : | 前照灯:4灯式;ワイパー:羽根付き;ウォッシャー電動式;足ブレーキ:前ディスク式、後リーディングトレーリング式;手ブレーキ:機械式後二輪;最終減速:3,900;最高速度:165km/h; |
日産・ブルーバード
(ダットサン・ブルーバード から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/14 05:20 UTC 版)
ブルーバード(BLUEBIRD)は、日産自動車が1959年(昭和34年)から2001年まで生産・販売していた乗用車。
注釈
- ^ U13型のマイナーチェンジ時のキャッチコピーは「すこぶるしっかり新型ブル」であった。
- ^ 310型系セダンはテールランプの形状から、「柿の種」の愛称があった。
- ^ 当時のメインユーザーであったタクシー業界からの定員増加の要請による。タクシー需要への考慮は、トランクスペースを極力広く取った設計にも現れていた。
- ^ ビートルは1954年モデルから1200cc エンジンは30HPとなり、公称最高速度112km/h=70マイル/hであった。1961年には34HPに強化される。
- ^ 1200cc のP311型は最高速度115km/hを公称、定員乗車でも緩い坂を100km/h登坂可能とされた。
- ^ このときの記録がダットサンチームマネージャーの笠原剛造により「栄光の5000km」(後に「栄光への5000km」に改題)として出版されベストセラーとなり、後に石原裕次郎主演で映画化もされた(但し映画に登場するのは510型)。
- ^ 三角窓のないデザインは元々C30型系ローレルで採用される予定であり、ブルーバードの510型系へのモデルチェンジが繰り上げられたことに伴いローレルのデザインを一部流用して仕上げられた。そのため、510ブルーバードとC30ローレルのフロントデザインに類似性が見られる。
- ^ セミトレーリングアーム後輪懸架は、世界的にも当時、メルセデス・ベンツ、BMWなどの限られたモデルで先例があったのみで、この時代の独立懸架のなかでは特に限界時の挙動に優れたものであった。同クラスの日本製乗用車ではいすゞ・ベレットが先行して四輪独立懸架を採用しており(後輪は限界時の挙動変化が急激なダイアゴナル・スイングアクスルで、普遍的成功とはならなかった)、これを知った日産社長の川又克二が「うちではできないのか?」と技術陣にプレッシャーをかけたことが一因であった。もっとも日本興業銀行の出身で技術屋ではない川又の場合、その要求も高性能の追求というよりは、カタログスペックでの商品性向上の方を目論んでいた節がある。
- ^ このグループのみバックランプは中央部に設置(それ以外は内側(ナンバープレート脇))。
- ^ 1973年1月にバイオレットに引き継がれた。
- ^ 個人タクシーの場合は使用実績あり。
- ^ a b グレード名のEはEGI(電子制御のガソリン噴射装置)搭載エンジン車を意味する。
- ^ 当時ブルーバードを販売する日産店からは2000ccクラスの車種設定の要請が出ていたが、日産手持ちの主流エンジンにはこのクラスで適当な乗用車用直列4気筒エンジンがなく、本来なら適切なクラスであった旧プリンス系G型エンジンも、当時は元来の日産派が合併以前の旧プリンス派を冷遇していた社内事情から選択できなかった。やむなく、6気筒で重く嵩張るが一応2000cc級のL20を搭載したものである。
- ^ 直列6気筒エンジン搭載車は1980年9月に登場したレパードが引き継いだ。
- ^ この広告に対しライバル車の7代目コロナではロジャー・ムーアを起用し「スーパーヒーローより愛をこめて」「舞台は主役を待っていた」のキャッチコピーで対抗した。更に初期のTVCMでは、ブルーバードのCM中の沢田を連想させる白スーツの男が噴水に落下するシーンを入れており、BC戦争の激化が表面化していた。
- ^ カーマニア向け雑誌の企画で実際にFJ20Eに換装されたものもあったが、エンジン重量の違いで極端なフロントヘビーとなり、走行性能はかなり不安定になったという。しかし、日産では、さらに格下のB310型系サニーやA10型系バイオレットと同じシャシのS110型系シルビアにFJ20Eエンジンを搭載している。
- ^ 1997年頃まで、ニスモのパーツカタログにダートトライアル用FJ20搭載エンジンマウントが記載され販売されていた。
- ^ 後にADバンの乗用車仕様の名称に採用された。
- ^ 810型、910型、U11型開発主管の石川康雄の談[要出典]。廃車までの走行距離が数十万kmに達するタクシーでは、クラッチ板交換の回数も自家用車に比して格段に多くなる。
- ^ ディーゼルエンジン車は従来通り4リンク式。
- ^ Y30〜Y31前期のセドリック / グロリア営業車仕様のオリジナルと同一のもの。
- ^ U11前期型(ブルーバード・マキシマも含む)生産終了まで。
- ^ 1981年7月、当時の石原俊社長の方針で、それまで展開していた「ダットサン」ブランドを廃止して、「日産」ブランドに順次変更する事が発表された。
- ^ ネット値。グロス値で換算するとおよそ160PSになる。
- ^ B14型系サニーがベースとなっている。
- ^ U11型マキシマ(ブルーバードマキシマ)とグレード呼称は同じだが、「LEGRAN」だったU11マキシマに対してU14は「Le Grand」とスペルが異なる。
- ^ ただしホイールインセットはシルビア・180SXが40mm、ブルーバードが45mmと異なる(サイズは同じ15×6J 4-114.3)。
- ^ FF車のみ
- ^ リーンバーン車
- ^ 2001年以降、日本市場では呼称が消滅したが、2013年にオセアニア市場で発表されたパルサーで復活している。
出典
- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第9号9ページより。
- ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第57号3ページより。
- ^ 沼田亨『新聞広告でたどる60〜70年代の日本車』三樹書房、2007年、7頁。ISBN 978-4-89522-500-7。
- ^ a b c 『モーターファン別冊 ダットサン ブルーバード510のすべて』三栄書房、2013年、57頁。ISBN 978-4-7796-1870-3。
- ^ デアゴスティーニジャパン 週刊日本の名車第3号13ページより。
- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第11号13ページより。
- ^ ダットサンブルーバードU セダン 2000GTX - 日産ヘリテージ
- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第14号7ページより。
- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第16号9ページより。
- ^ a b c 『昭和55年 写真生活』(2017年、ダイアプレス)p93
- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第20号19ページより。
- ^ “ブルーバードワゴン”. トヨタ自動車株式会社 (2020年1月19日). 2020年1月19日閲覧。
- ^ a b デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第55号9ページより。
- ^ 『新型ブルーバード発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1987年9月21日 。2022年9月27日閲覧。
- ^ 『ブルーバードに「XEサルーンF」を追加』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1988年2月3日 。2022年9月27日閲覧。
- ^ 『ブルーバードに「SSS-XII」を追加』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1988年5月20日 。2022年9月27日閲覧。
- ^ 『ブルーバードに「XEサルーンL」を追加』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1988年6月20日 。2022年9月27日閲覧。
- ^ 『ブルーバードのフルタイム4WDアテーサシリーズのバリエーションを充実』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1988年10月5日 。2022年9月27日閲覧。
- ^ 『ブルーバードに「30周年記念車」を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1989年1月23日 。2022年9月27日閲覧。
- ^ 『ブルーバード4ドアセダンに「2000スーパーセレクト」を追加』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1990年5月15日 。2022年9月26日閲覧。
- ^ 『ブルーバード4ドアセダンの特別仕様限定車「1800 FEアテーサ」を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1990年11月5日 。2022年9月26日閲覧。
- ^ 『ブルーバードに「SVシリーズ」を追加』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1991年1月11日 。2022年9月26日閲覧。
- ^ “ブルーバード(日産)1987年9月~1991年8月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月19日). 2020年1月19日閲覧。
- ^ a b デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第43号11ページより。
- ^ 『新型ブルーバードを発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1991年9月24日 。2022年9月29日閲覧。
- ^ 『日産自動車、乗用車生産4,000万台突破記念限定車を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1992年5月21日 。2022年9月29日閲覧。
- ^ 『ブルーバードに「1800ARX-L」を追加』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1992年6月2日 。2022年9月29日閲覧。
- ^ 『ブルーバードに「ARXスーパーツーリング」シリーズを追加』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1992年8月19日 。2022年11月5日閲覧。
- ^ 『日産自動車、創立60周年特別記念車「60th ANNIVERSARY シリーズ」を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1993年1月6日 。2022年9月28日閲覧。
- ^ 『日産自動車 ブルーバードをマイナーチェンジ』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1993年8月24日 。2022年9月28日閲覧。
- ^ 『日産自動車 11車種に特別仕様車を追加』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1994年1月13日 。2022年9月28日閲覧。
- ^ 『ブルーバードの35周年記念車を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1994年5月30日 。2022年9月28日閲覧。
- ^ 『ブルーバードを仕様向上』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1995年1月12日 。2022年9月28日閲覧。
- ^ “ブルーバード(日産)1991年9月~1995年12月生産モデルのカタログ”. リクルート株式会社 (2020年1月19日). 2020年1月19日閲覧。
- ^ 『ブルーバード全車にABSを標準装備』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1996年8月21日 。2022年3月18日閲覧。
- ^ 『ブルーバード、プリメーラ/プリメーラ・カミノに特別仕様車「ナビセレクション」を設定 あわせてプリメーラ/プリメーラ・カミノの「エアロセレクション」を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1997年1月13日 。2022年3月18日閲覧。
- ^ 『「ブルーバード」をマイナーチェンジ』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1998年9月1日 。2022年3月16日閲覧。
- ^ 『「ブルーバード」40周年記念車を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、1999年10月4日 。2022年3月15日閲覧。
- ^ 『ブルーバードの特別仕様車「1.8SSS-X・II」「1.8SSSアテーサ-X・II」を発売』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2000年6月6日 。2022年3月15日閲覧。
- ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第80号13ページより。
- ^ “東京サンエス株式会社”. www.tsss.co.jp. 2020年7月1日閲覧。
ダットサン・ブルーバード(2代目)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 01:40 UTC 版)
「ロキ (テレビドラマ)」の記事における「ダットサン・ブルーバード(2代目)」の解説
虚無に移送されていたと思しき車両。ルーフにはピザのオブジェがバネ付きで装飾され、運転席にはフラガールの人形が置かれており、「GRN-W1D」のナンバープレートが取り付けられている。
※この「ダットサン・ブルーバード(2代目)」の解説は、「ロキ (テレビドラマ)」の解説の一部です。
「ダットサン・ブルーバード(2代目)」を含む「ロキ (テレビドラマ)」の記事については、「ロキ (テレビドラマ)」の概要を参照ください。
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