反セクト法とは? わかりやすく解説

反セクト法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/06 08:38 UTC 版)

反セクト法(はんセクトほう、フランス語: Loi About-Picard)は、2001年6月12日に制定されたフランス法律。正式名称は「人権及び基本的自由の侵害をもたらすセクト的運動の防止及び取締りを強化するための2001年6月12日法律2001-504号」(じんけんおよびきほんてきじゆうのしんがいをもたらす セクトてきうんどうのぼうし および とりしまりをきょうかする にせんいちねん ろくがつじゅうににち ほうりつ にせんいち ごひゃくよん ごう、フランス語: Loi no 2001-504 du 12 juin 2001 tendant à renforcer la prévention et la répression des mouvements sectaires portant atteinte aux droits de l'homme et aux libertés fondamentales)である。法案提出者のニコラ・アブーフランス語版カトリーヌ・ピカールフランス語版の名前をとって「アブー・ピカール法」とも呼ばれている[1]


  1. ^ なお、宗教学の教団類型論で使われている用語「カルト」とは、神秘体験を求める個人主義的な傾向が強く、組織構造を欠いた小規模で短命、逸脱的な集団を指している[3]
  2. ^ なお、統一教会も反セクト法で規制対象にされたことで活動が行えなくなり「過去の遺物」と化したと報道されている[10]
  3. ^ コリアゲートを調査したフレイザー委員会が出した最終報告書のこと。
  4. ^ ヴィヴィアン報告書の原文は、例えばフランス政府のサイトから入手可能。
  5. ^ ギュイヤール報告書の原文は、国民議会のサイトを参照のこと。
  6. ^ 朝日、産経、読売、毎日新聞等でフランスのセクト対策について紹介されたのであるが、これらの記事中に、「フランスに置いても反セクト法とよべる法律が存在しない」旨の記述がある。これにより2001年まで反セクト法と呼ばれる法律が存在しなかったことがわかる。過去の新聞記事についてはG-Searchで閲覧可能である。

出典

  1. ^ a b 伊達「セクト規制」, p. 148.
  2. ^ a b 紀藤正樹島岡まな、田近肇「カルト規制はどうあるべきか」『世界』964号、2022年12月1日、84頁、ISSN 0582-4532 
  3. ^ 大谷栄一 著「超国家主義と日蓮主義 カルトとしての血盟団」、竹沢尚一郎 編『宗教とファシズム』水声社、2010年6月30日、66頁。ISBN 978-4-89176-788-4 
  4. ^ a b 伊達「セクト規制」, p. 151
  5. ^ 伊達「セクト規制」, p. 150-151.
  6. ^ 伊達「セクト規制」, p. 148-149.
  7. ^ a b 伊達「セクト規制」, p. 153.
  8. ^ a b 伊達「セクト規制」, p. 153-154.
  9. ^ a b c 伊達「セクト規制」, p. 137
  10. ^ a b c d e f フランスで統一教会は「反セクト法」で“過去の遺物”に 一方、創価学会は今も熱心に活動中”. デイリー新潮. 2023年5月13日閲覧。
  11. ^ a b c d 伊達「セクト規制」, p. 141
  12. ^ a b c 伊達「セクト規制」, p. 138
  13. ^ 田中浩貴 2016, p. 122.
  14. ^ 田中浩貴 2016, p. 134
  15. ^ a b 山口広、中村周而、平田広志、紀藤正樹カルト宗教のトラブル対策: 日本と欧米の実情と取り組み教育史料出版会、2000年5月20日。ISBN 4-87652-381-9NCID BA47317820OCLC 45158735https://id.ndl.go.jp/bib/000002962830 
  16. ^ 第二東京弁護士会 消費者問題対策委員会 編『論争・宗教法人法改正』緑風出版、1995年9月30日。ISBN 4-8461-9597-XOCLC 35860067 
  17. ^ 伊達「セクト規制」, p. 136.
  18. ^ a b c d e f 伊達「セクト規制」, p. 142
  19. ^ 中野毅 著「第3章 自公連立政権と創価学会」、島薗進 編『政治と宗教―統一教会問題と危機に直面する公共空間―』岩波書店〈岩波新書〉、2023年1月20日、110頁。ISBN 978-4-00-431957-3 
  20. ^ a b 伊達「セクト規制」, p. 143.
  21. ^ a b c d e 田中浩貴 2016, p. 123
  22. ^ a b 中島 宏 (2002), p. 936.
  23. ^ 伊達「セクト規制」, p. 143-144.
  24. ^ a b c 伊達「セクト規制」, p. 144
  25. ^ a b 伊達「セクト規制」, p. 145
  26. ^ a b 伊達「セクト規制」, p. 146
  27. ^ 伊達「セクト規制」, p. 152.
  28. ^ a b 伊達「セクト規制」, p. 147
  29. ^ 伊達「セクト規制」, p. 161.
  30. ^ a b c 伊達「セクト規制」, p. 153
  31. ^ a b 伊達「セクト規制」, p. 143
  32. ^ France to crack down on sects” (英語). the Guardian (2000年6月14日). 2022年9月18日閲覧。
  33. ^ Department Of State. The Office of Electronic Information, Bureau of Public Affairs. “Hearing on the 2002 Annual Report on International Religious Freedom” (英語). 2001-2009.state.gov. 2022年9月18日閲覧。
  34. ^ a b c 古川利明『カルトとしての創価学会=池田大作』第三書館、2000年11月20日、268-269頁。ISBN 4-8074-0017-7 
  35. ^ 伊達「セクト規制」, p. 154.
  36. ^ 前原政之 (2013年6月25日). “仏『ル・モンド』の月刊誌がフランスの創価学会のルポを掲載――その意義と背景”. WEB第三文明. 2022年7月28日閲覧。
  37. ^ FORUM21 通巻321号 2022年10月号8・9・11頁






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