スワンナプーム国際空港とは?

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スワンナプーム国際空港

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/03/07 04:50 UTC 版)

スワンナプーム国際空港
ท่าอากาศยานสุวรรณภูมิ
Suvarnabhumi Airport inside.jpg
Suvarnabhumi Airport.jpg
IATA:BKK-ICAO:VTBS
概要
国・地域 Flag of Thailand.svg タイ
設置場所 バーンプリー郡
空港種別 公共
運営者 Airports of Thailand Public Co Ltd
運営時間 24時間
標高 2 m・5 ft
位置 北緯13度40分51.99秒 東経100度40分50.22秒 / 北緯13.6811083度 東経100.6806167度 / 13.6811083; 100.6806167
ウェブサイト
滑走路
方向 ILS 全長×全幅 (m) 表面
01R/19L Yes 4,000×60 舗装
01L/19R Yes 3,700×60 舗装
リスト
国際空港の一覧日本の空港

スワンナプーム国際空港(ท่าอากาศยานสุวรรณภูมิ、Suvarnabhumi International Airport)はタイバンコク中心部から32Km東方のサムットプラーカーン県バーンプリー郡にある、2006年9月28日に全面開港した国際空港である。新バンコク国際空港 (New Bangkok International Airport, NBIA) とも呼ばれている。

目次

背景

全景

第二次世界大戦前後の民間航空の発達期を通じて、バンコクは地理的に他の東南アジア各国に乗り入れやすい上、ヨーロッパオーストラリアを結ぶ「カンガルールート」の中継地点にあり、さらにタイが植民地下に置かれたこともない上、第二次世界大戦前後も大規模な内戦や内乱がなく政治的に安定していたため、ドンムアン空港シンガポールチャンギ国際空港香港啓徳空港と並び、東南アジアのハブ空港として発達した。

しかし1960年代以降の航空機の大型化や、タイ国内並びに東南アジア圏内における航空需要の増加に伴い、ドンムアン空港が手狭になったため新空港の建設計画が立案された。

1973年タイ仏暦2516年)にタノーム政権時に用地買収が完了した。しかし同年に発生した10月14日政変によりタノーム首相が辞任し、計画がお蔵入りした。その後何度かこの計画が現れては消えたが、1996年(タイ仏暦2539年)に再び計画が現実味を増しバンコク新空港株式会社が設置され、計画が日の目を見ることになり基礎建築が開始された。

しかし、翌年アジア通貨危機に見まわれまたもやお蔵入りになりそうになった。しかしその後、建設費用取得のための租借交渉で多少の問題が起きたものの、空港会社設立から6年後にようやくターミナルの建設が開始された。

開港

ターミナルおよびスポット外観
チェックイン・カウンター階
ターミナル通路
コンコース

本来は2005年9月に開港予定であったが、空港の計画変更、システムチェックなどにより工期が延びた。2006年7月29日に、国内航空会社による航空機を使ったテストが実施され、9月15日より一部の航空会社が就航した。9月19日に軍事クーデターが起きたが、予定通りに9月28日午前3時、スワンナプーム空港が正規開港した。

正規開業後、最初に到着した旅客便は、ウクライナキエフからのアエロスヴィート航空であった。また、最初の出発便もキエフ行きの便であった。

開港直後の問題点

空港ターミナルビルはドイツ人建築家のヘルムート・ヤーンが設計した斬新なデザインのものであったが、新規オープンの大規模空港に多く見られるように、開業直後にはさまざまなトラブルが発生した(現在は解決している)。

  • 機内預け荷物がターンテーブルに出てくるのに時間がかかる(最大6時間待ち)。
  • 乗り継ぎ客の荷物の積み替えが間に合わず、ロストバゲージになる。
  • チェックインに時間がかかる(コンピュータのシステムダウン)。

その後も、下記のようなトラブルが続いていたが、改善が進められている。

  • 案内掲示板が目立ちにくく、トイレ、椅子、非常口が少ない。
  • 待ち合わせの場所がない(3階に待ち合わせ場所がある)。
  • 出入国審査、セキュリティチェックに時間がかかる(ゲート数及び人数、経験不足)。
  • 到着口周辺が狭いため、スムースな通行が困難。
  • 入口からゲートまでの距離が遠く、動く歩道が設置されている部分を除けば、一部に徒歩での移動を強いられる。

滑走路、ターミナルビルの損傷

またスワンナプーム空港では、開港直後から滑走誘導路上に亀裂・損傷が多数発見されていた。開港半月後の2006年10月半ばには、東側滑走路(01R/19L)端部に亀裂が発生した。その後も亀裂発見の報告は増え続け、確認されているものだけでも100箇所以上に上っている。また、ターミナルビルにおいても、ボーディングブリッジが破損するなどの被害が見られた。

このままでは航空機の離発着に危険を及ぼす恐れもあるため、新空港を管理・運営するタイ空港公社(AOT)では、滑走路を数時間閉鎖して補修に当たっている。この影響を受け、一部フライトが上空での待機や代替空港への着陸を余儀なくされるなど、空港機能に一部支障が出た。

破損の原因としては、新空港が不等沈下が起こりやすい沼沢地を埋め立てて建設されたことや、整地の際に粗悪な砂を利用した施工不良の可能性が指摘されている。なお、西側滑走路は別の業者が受注したためか、ひび割れは起こっていない[1]

ドンムアン空港の利用再開

上記のように同空港は初期の施工面で欠陥があることや、市内までの距離がドンムアン空港に比べ遠いこともあり、国内の一部の航空会社からバンコク市内に近いドンムアン空港を再使用するよう求められていた。タイの航空当局ではこれらの要請を受け、国内線に限りドンムアン空港に再移転することを認めた。2007年3月25日より、タイ国際航空(一部路線は残留)と、格安航空会社ノックエアワン・トゥー・ゴー航空が移転した。

反政府勢力による空港封鎖問題

2008年11月、ソムチャーイ・ウォンサワット政権に反対する民主市民連合による反政府運動によって、スワンナプーム国際空港が封鎖されており、その影響で世界各国の航空会社による国際線航空機が発着出来ない状況となった。そのため、タイ国軍基地を兼用しているウタパオ国際空港を代替の国際空港として使用したが、ソムチャイ政権の崩壊で反政府団体が撤収し、9日後に再開した。

この空港をハブ空港としているタイ国際航空は、民主市民連合が9日間にわたってバンコクの2つの空港を占拠し続けたことで、欠航や予約のキャンセルなどで約520億円の損害があったとし、民主市民連合に損害賠償を請求した。

機能

空港は2本の滑走路を持ち、最大で一時間76便の飛行機を離陸させることが可能で、年間に最大で4,500万人の輸送が可能である。計画では4本の滑走路を建設することになっており、そうなれば理論上、年間1億人の輸送が可能となる。

格安航空会社専用ターミナルが建設される計画があるが、乗り入れている格安航空会社はドンムアン空港の使用を当局に要請していた。国内線に限りドンムアン空港の利用が認められることとなった。

旅客ターミナル

4階(チェックイン・カウンター階)

ドイツ人建築家のヘルムート・ヤーンが設計した。

  • 7階:展望ロビー
  • 6階:レストラン
  • 5階:オフィス
  • 4階:チェックイン・カウンター、出国審査、出発ロビー、コンビニ、売店
  • 3階:航空会社ラウンジ、待ち合わせ場所、喫茶店、軽食などの店舗
  • 2階:入国審査、バゲージクレーム、税関、到着ロビー
  • 1階:バス・タクシー乗り場、フードコート
  • 地下:鉄道駅(建設中)

チェックイン・カウンター

チェックイン・カウンター
チェックイン・カウンター前の吹き抜け

主要航空会社のみ掲載

コンコース

コンコースC
  • コンコースA、B (タイ国内線)
  • コンコースC、D (タイ国際航空、スターアライアンス)
  • コンコースE、F、G (その他の航空会社)

その他

  • トランジット・ホテル (コンコースG)
  • 銀行、両替所
    • 市内の銀行のレートよりは1%ほど悪い。
  • 免税店
  • レストラン

就航航空会社

国際線

タイ

日本: 東京/成田、大阪/関西、名古屋/中部、福岡
アジア: ソウル/仁川、釜山、北京、上海、広州、成都、昆明、アモイ、香港、台北、ハノイ、ホーチミン、プノンペン、ヴィエンチャン、ヤンゴン、クアラルンプール、ペナン、シンガポール、ジャカルタ、デンパサール、マニラ、バンダルスリブガワン、ダッカ、チッタゴン、カトマンズ、デリー、ハイデラバード、コルカタ、バンガロール、ムンバイ、チェンナイ、コロンボ、イスラマバード、カラチ、ラホール、ドバイ、クウェート、マスカット
オセアニア: オークランド、ブリスベン、メルボルン、パース、シドニー
ヨーロッパ: アテネ、ローマ、ミラノ、マドリード、パリ、ロンドン、コペンハーゲン、ストックホルム、オスロ、フランクフルト、ミュンヘン、チューリッヒ、モスクワ
アメリカ: ロサンゼルス)

日本

北東アジア

東南アジア

南アジア

中央アジア

オセアニア

中近東

ヨーロッパ


アフリカ

アメリカ

国際貨物線

国内線

北部: チェンマイチェンライピサヌローク
東北部: コーンケーンウボンラーチャターニーウドーンターニー
南部: クラビープーケットナコンシータマラートハートヤイスラートターニートランサムイ
ウドンターニー、ウボンラーチャターニー、チェンマイ、チェンライ、ナラーティワート、ハートヤイ、プーケット
チェンマイ、プーケット、サムイ、スコータイ、トラート
ラムパーン、メーホンソーン、ナーン、ルーイ、サコンナコーン、ナコーンパノム、ブリーラム、ナコンシータマラート
ホアヒン

交通アクセス

旅客ターミナルより

駐車場からの外観
到着階車寄せ
チェックインホール入口
ターミナル2階より乗車。
到着階にある専用申込カウンターで申し込む。英語の他に簡単な日本語が通じる場合もある。専用申込カウンターから車寄せまでポーターが無料で荷物を運んでくれる。
市内まで900~1,900B、パタヤまで2,600Bの定額料金(市内ゾーンや車種により異なる。高速道路料金込み)。
料金は申し込みカウンターで事前に支払う。クレジットカード払い可能。
車種はメルセデス・ベンツEクラスやボルボS80などの高級車、もしくはティアナカムリなどの中型セダン、7人乗りのワゴンがある。
  • メーター・タクシー(登録タクシー)
ターミナル2階より乗車。
タクシー乗場に英語の話せる係員が常時2名待機、行き先(ホテル名)を英語で告げると、行き先をタイ語でメモに書きドライバーに渡してくれる。
市内まで約250B(メーター料金に50Bの空港乗り入れ追加料金、及びバンコク市内までの高速道路料金が25~65B別途必要)。
メーターを使用しないドライバーもいる(法例によって認められている)ので、乗車前にメーター使用か否かを確認し、メーターを使用しない場合は事前に料金の交渉が必要。
空港から乗車できる登録タクシーは、運転手が英会話やマナー講習を受けた上で、製造後5年以内のエアコン付き新車(トヨタ・カローラ日産・サニーなどの小型セダン)であるなどの条件を満たすことで、空港運営会社からライセンスが与えられたもののみとなっている。なお、登録タクシー以外のメーター・タクシーは空港から客を乗せることが禁止されている。
高速道路を経由し、市内の主要地点と連絡する。
ターミナル1階より乗車 150B (30~60分間隔) 運行時間は6:00~24:00
2~3人が一緒ならばタクシーのほうが安い。
  • 下記の公共バスの一部路線が経由している。

空港バスターミナルより

旅客ターミナル2階5番ドア付近から空港バスターミナルまで、無料シャトルバスで移動する。所要5分

  • 公共バス(バンコク近郊方面) 料金40B 一部路線は24時間運行
    • 549 空港バスターミナル ~ バーンカピ
    • 550 空港バスターミナル ~ ハッピーランド
    • 551 空港バスターミナル ~ 戦勝記念塔(高速道路経由) BTSに接続
    • 552 空港バスターミナル ~ BTSオーンヌット駅経由 ~ クロントゥーイ
    • 552A 空港バスターミナル ~ パークナム
    • 553 空港バスターミナル ~ サムットプラーカーン
    • 554 空港バスターミナル ~ ドンムアン空港経由 ~ ランシット
    • 555 空港バスターミナル ~ ドンムアン空港経由 ~ ランシット (高速道路経由)
    • 556 空港バスターミナル ~ 民主記念塔(カオサン通り付近)経由 ~ (新)南バスターミナル
    • 557 空港バスターミナル ~ ウォンウィエンヤイ駅
    • 558 空港バスターミナル ~ セントラルデパート・ラーマ2世通り店
    • 559 空港バスターミナル ~ フューチャーランシット
一般旅行者に便利な路線は、551、552、556である。所要60~120分。15~30分間隔
路線の運休、経路変更が予告無く頻繁に行われるため注意が必要。
このほか、タイ国内各地へのバスがある。
  • 一般タクシー

その他

  • 高速道路
バンコク・チョンブリー高速道路、バンナー・トラート高速道路

エアポート・レール・リンク(開通予定)

タイ国鉄東線の敷地を利用し、スワンナプーム国際空港とバンコクのマッカサン駅を結ぶ高速鉄道スワンナプーム・エアポートリンク」が建設され、2008年開業予定であった。なお高架支柱にひび割れなどが発生したため工事が遅れ、2009年に試運転開始、2010年4月頃の開業見込みである。

詳細は「スワンナプーム・エアポートリンク」を参照

その他

  • 空港施設使用料は国際線700バーツ、国内線100バーツ。航空券発券時に支払うことになる。
  • 空港管制塔の高さは世界一 (132.2メートル)
  • 空港周辺を「スワンナプーム県」として独立させようとする動きがあった。

脚注

関連項目


外部リンク

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