ジェーン・ループ・J・M・クレティン
名前::ジェーン・ループ・J・M・クレティン(Jean Loup J.M.Chretien)
性別:男
国名:フランス
生年月日:1938年8月20日(フランス、ラ・ロッシェル)
所属機関:フランス国立宇宙研究センター(CNES)
飛行実績:ソユーズ計画(T-6/ソユーズ)(TM-7/ソユーズ)、スペースシャトル計画(STS-86/アトランティス号)
クレティンは、アメリカ人とロシア人以外ではじめて船外活動(EVA)を行った宇宙飛行士です。彼は1961年にエコール・ド・エア(フランス空軍アカデミー)を卒業、航空工学の修士を得ました。その後はフランス空軍の戦闘機パイロットとなり、1970年には仏テストパイロットスクールに入学、テストパイロットとして活躍した後、1977年からプロバンス南防衛空域の副司令官を務めました。宇宙飛行士になったのは1980年で、ソビエトとフランス共同の宇宙飛行計画により、宇宙飛行士の最終候補2人のうちの1人に選ばれました。クレティンは、ソビエトのユーリ・ガガーリン宇宙飛行士訓練センターで訓練を積んだ後、ソユーズ宇宙船で2回宇宙を飛び、船外活動(EVA)を経験しています。その後は、CNESの宇宙飛行士事務所のチーフに就任、さらに1995年からはアメリカのジョンソン宇宙センターに赴き、1997年にはシャトルで宇宙飛行を行いました。数々の経験を誇るクレティンですが、素顔の彼はスキーやヨット、カーラリーを趣味にしており、また教会のパイプオルガンを弾きこなす多才な人間です。
1.同じロケット、衛星に乗った宇宙飛行士はいるの?
T-6(ソユーズ、1982年6月24日打ち上げ)では、V・A・ザニベコフ、A・S・イワンチェンコフ(以上ロシア共和国)らと同乗、TM-7(ソユーズ、1988年11月26日打ち上げ)では、アレクザンダー・ボルコフ、セルゲイ・クリカレフと同乗しました。
STS-86(アトランティス号、1997年9月26日打ち上げ)では、マイク・ブルームフィールド、ウラジミール・ゲオギエビッチ・チトフ、スコット・パラジンスキー、ウェンディ・ローレンス、ジェームズ・D・ウェザビーと同乗しました。
2.宇宙でどのようなことをおこない、どんなことに成功しているの?
T-6(ソユーズ)では、軌道飛行中のサリュート7号とドッキングし、サリュートのベレゾボイ、レベデフ両飛行士と邂逅しました。T-6ではフランスの心臓音エコーモニターシステムの実験などの医学実験をはじめとする、ソビエト-フランス共同実験プログラムが行われました。クレティンは調査宇宙飛行士として数々の実験を行っています。
TM-7(ソユーズ)では、ソ連の宇宙ステーション「ミール」とランデブーし、ミール内で22日間にわたって共同実験が行われました。クレティンは調査宇宙飛行士として乗り込み、ボルコフと一緒に、5時間57分のEVA(船外活動)を行っています。クレティンはアメリカ人とロシア人以外ではじめて船外活動をした宇宙飛行士となりました。
STS-86(アトランティス号)では、ミールとのドッキングが行われ、フォールと交替でウォルフがミールに乗り込みました。また、チトフとパラジンスキーが、船外活動(EVA)を行い、ジェット・バックパックを使った救助作業の実演を行っています。その他、ミールの故障箇所の調査などが行われました。
3.どれくらいの時間、宇宙を飛んでいるの?
T-6(ソユーズ、1982年6月24日打ち上げ)では7日と21時間50分、TM-7(ソユーズ、1988年11月26日打ち上げ)では24日と18時間14分、STS-86(アトランティス号、1997年9月26日打ち上げ)では10日と19時間26分、宇宙に滞在しています。
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