シモ・ヘイヘとは? わかりやすく解説

シモ・ヘイヘ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/16 10:02 UTC 版)

シモ・ヘイヘまた、正しくはシモ・ハウハ[2]Simo Häyhä: フィンランド語発音: ['simɔ 'hæy̯hæ] ( 音声ファイル), 1905年12月17日 - 2002年4月1日[3])は、フィンランド軍人狙撃兵スナイパー)。ソビエト連邦がフィンランドに侵攻して起こった冬戦争では、スコープなしで、ソビエト赤軍兵を多数狙撃して“白き死の神”(Белая смерть)と呼ばれ、恐れられた。確認戦果542人はスナイパーとして射殺した人数では世界戦史で最多とみられる[2][4]。愛称は「銃殺王」「シムナ」(Simuna)「エリザベス」[1]。フィンランド現地語の発音にあわせる場合、スィモ・ハユハもしくはスィモ・ハウハと表記するのが近く[5][6]、日本でも上記のようにシモ・ハユハと表記するメディアもある[2]


注釈

  1. ^ フィンランド最高位の撃墜王エイノ・イルマリ・ユーティライネン曹長の実兄。
  2. ^ 狙撃体勢を取る際、スコープを使う方法では、照星と照門を使う方法よりも頭を上げる必要がある。
  3. ^ スナイパーにとってスコープの反射のもたらすリスクはかなり切実な問題であり、実際ヘイヘは一日中相手軍を見張り、相手のスコープが反射したことにより気づき撃退した話もある。
  4. ^ モシン・ナガンは装弾数5発のため、最低3回のクリップ給弾も必要となる。
  5. ^ その他にも未確認戦果が多数あり、2006年アメリカ合衆国で製作されたドキュメンタリー番組"Fire and Ice: The Winter War of Finland and Russia"では合計800人以上を狙撃で殺害していると推定されている。
  6. ^ 第二次世界大戦中に700人以上を射殺したと発表されているミハイル・スルコフ等のソ連の狙撃手はプロパガンダに使用されたため、記録の信憑性が薄いとされる。

出典

  1. ^ a b ペトリ・サルヤネン著、古市真由美訳『白い死神』(アルファポリス刊)p.50
  2. ^ a b c d e f g h i j k l 【ウクライナ侵攻】白い狙撃手に再注目/第二次世界大戦 フィンランド守る毎日新聞』朝刊2022年7月8日(国際面)同日閲覧
  3. ^ David Webb The Greatest Snipers Ever: From Simo Hayha to Chris Kyle 2015
  4. ^ The Sniper Log Book—World War II
  5. ^ 2012年1月31日 - 17:37 駐日フィンランド大使館ツイッター
  6. ^ Simo Häyhä の発音: Simo Häyhä の フィンランド語 の発音(Forvo)
  7. ^ Gilbert, Adrian (1996). Sniper: The Skills, the Weapons, and the Experiences. St. Martin's Press. ISBN 0312957661 
  8. ^ a b c コッラーとシモ・ヘイヘ博物館長談
  9. ^ 『白い死神』pp.17-19
  10. ^ 『白い死神』p.35
  11. ^ 柳内たくみ『氷風のクルッカ』(アルファポリス文庫)p.458
  12. ^ Rayment, Sean. “The long view”. The Daily Telegraph. 2009年3月30日閲覧。
  13. ^ インタビュアーのハンヌ・カルポ談


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シモ・ヘイヘ

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終末のワルキューレ」の記事における「シモ・ヘイヘ」の解説

冬戦争活躍しソビエト赤軍から「白い死神」と恐れられフィンランド軍人

※この「シモ・ヘイヘ」の解説は、「終末のワルキューレ」の解説の一部です。
「シモ・ヘイヘ」を含む「終末のワルキューレ」の記事については、「終末のワルキューレ」の概要を参照ください。

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