ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウトとは? わかりやすく解説

ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/02 02:51 UTC 版)

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ゲット・イヤ・ヤーヤーズ・アウト
ローリング・ストーンズライブ・アルバム
リリース
録音
ジャンル ロック
時間
レーベル
プロデュース
専門評論家によるレビュー
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ローリング・ストーンズ アルバム 年表
  • ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト
  • (1970年 (1970)
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ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト』(Get Yer Ya-Ya's Out!' The Rolling Stones in Concert) は、1970年にリリースされたローリング・ストーンズライブ・アルバム。アメリカでリリースされた『ガット・ライヴ・イフ・ユー・ウォント・イット!』を除けば、公式に発表された初のライブ・アルバムである。

解説

1967年4月以来バンドは公演旅行を停止していたが、1969年にはツアーの再開を望んでいた。『ベガーズ・バンケット』『レット・イット・ブリード』の二作は高く評価され、聴衆はライヴ再開を期待していた。北米ツアーは1969年11月7日のコロラド州フォート・コリンズ公演から開始され、B・B・キングアイク&ティナ・ターナーがサポートを務めた。また、ブライアン・ジョーンズに代わって加入したミック・テイラーの参加した初めてのツアーでもあった。

本作にはニューヨークマディソン・スクエア・ガーデンでの11月27日、28日の公演が収録された。両日とも二公演が行われ、この四公演は録音ともに撮影も行われた。『ガット・ライヴ・イフ・ユー・ウォント・イット!』同様に本作もピアノやギター・ソロ、ヴォーカルで差し替えやオーバーダビングが行われた。そのオーバーダビングセッションの模様の一部は映画『ギミー・シェルター』で公開されている。また、アルバムタイトル『ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト』はブラインド・ボーイ・フラーの曲、"Get Yer Yas Yas Out" から取られた物だとされる。冒頭に司会者のMCが収録されてもいる。

本作はブートレグ対策としてリリースされたといわれる。1969年に公演の模様を収録したブートレグアルバムがリリースされ、評判を呼ぶという事態を重く見たバンドとレコード会社がリリースを決断したといわれる。また、本作は当初、サポートアクトのB・B・キングアイク&ティナ・ターナーの演奏を含めた複数枚組のアルバムとしてリリースしたいというバンド側の意向があったが、当初は諸般の事情から実現せず、それ以来ずっと1枚もののアルバムとしてリリースされ続けてきたが、2009年のデラックス・エディション化により、B・B・キングやアイク&ティナ・ターナーの演奏も収録されることになった(後述)。

ジャケットのデザインはジョン・コッシュ(John Kosh)とスティーヴ・トーマス・アソシエイツが手がけた[1]

本作はデッカ/ロンドンからリリースされた最後のオリジナル・アルバムとなり、次作から自らのローリング・ストーンズ・レコードへ移籍することとなる。

2002年8月に本作はアブコ・レコードよりリマスターされた上で、SACDとのハイブリッドCDとしてデジパック仕様で再発された。

「ローリング・ストーン誌が選んだオールタイム・グレイテスト・ライヴ・アルバム50」において、17位にランクイン[2]

収録曲

特筆無い限りジャガー/リチャード作詞・作曲。

SIDE A

  1. ジャンピン・ジャック・フラッシュ - Jumpin' Jack Flash - 4:02
  2. かわいいキャロル - Carol (Chuck Berry) - 3:47
  3. ストレイ・キャット・ブルース - Stray Cat Blues - 3:41
  4. むなしき愛 - Love In Vain (Robert Johnson) - 4:57
  5. ミッドナイト・ランブラー - Midnight Rambler - 9:05

SIDE B

  1. 悪魔を憐れむ歌 - Sympathy For The Devil - 6:52
  2. リヴ・ウィズ・ミー - Live With Me - 3:03
  3. リトル・クイニー - Little Queenie (Chuck Berry) - 4:33
  4. ホンキー・トンク・ウィメン - Honky Tonk Women - 3:35
  5. ストリート・ファイティング・マン - Street Fighting Man - 4:03

40周年記念デラックス・エディション

2009年12月には、ユニバーサルから40周年記念デラックス・エディションとして、米国編集56ページのブックレット、1969年のツアー・ポスター(デヴィッド・バードによるデザイン)をミニチュア化したカード、未発表ライブ・テイク5曲と、前座を務めたB・B・キング、アイク&ティナ・ターナーの演奏も収めた3枚組CD(日本盤のみSHM-CD)+DVD(ストーンズの未発表ライブ映像などを収録したもの)、さらに初回生産分には英初回盤LPを再現した紙ジャケット付というボックス・セットがリリースされた。これによって「共演アーティストの演奏と共にリリースする」という当初のアイディアが実現した。

Disc 1

オリジナル・リリース

Disc 2

特筆無い限りジャガー/リチャード作詞・作曲。

  1. 放蕩むすこ - Prodigal Son (Robert Wilkins) 4:04
  2. ユー・ガッタ・ムーヴ - You Gotta Move (Fred McDowell/Rev. Gary Davis) 2:18
  3. アンダー・マイ・サム - Under My Thumb 3:38
  4. アイム・フリー - I'm Free 2:47
  5. サティスファクション - (I Can't Get No) Satisfaction 5:38

Disc 3

1〜5がB.B.キングによる演奏、6〜12がアイク&ティナ・ターナーによる演奏。

  1. エヴリデイ・アイ・ハヴ・ザ・ブルース - Every Day I Have The Blues (Peter Chatman) 2:27
  2. ハウ・ブルー・キャン・ユー・ゲット - How Blues Can You Get (Jane Feather) 5:30
  3. ザッツ・ロング・リトル・ママ - That's Wrong Little Mama (B.B.King) 4:11
  4. ホワイ・アイ・シング・ザ・ブルース - Why I Sing The Blues (B.B.King ; Dave Clark) 5:16
  5. プリーズ・アクセプト・マイ・ラヴ - Please Accept My Love (B.B.King ; S.Ling) 4:52
  6. ギミー・サム・ラヴィン - Gimme Some Loving (Spencer Davis ; Muff Winwood ; Lawrence Winwood) 0:49
  7. スウィート・ソウル・ミュージック - Sweet Soul Music (Sam Cooke ; Otis Redding ; Arthur Conley) 1:16
  8. サン・オブ・ア・プリーチャー・マン - Son of a Preacher Man (Ronnie Wilkins ; John Hurley) 2:49
  9. プラウド・メアリー - Proud Mary (John Fogerty) 3:07
  10. 恋をしすぎた - I've Been Loving You Too Long (Jerry Butler ; Otis Redding) 5:40
  11. カム・トゥゲザー - Come Together (Lennon-McCartney) 3:36
  12. ダンス天国 - Land of a Thousand Dances (Chris Kenner) 2:36

ボーナスDVD

  1. イントロダクション
  2. 放蕩むすこ - Prodigal Son (Robert Wilkins) ライブ映像
  3. ユー・ガッタ・ムーヴ - You Gotta Move (Fred McDowell/Rev. Gary Davis) ライブ映像
  4. 写真撮影
  5. スタジオでのキース
  6. アンダー・マイ・サム - Under My Thumb (Jagger/Richards) ライブ映像
  7. サティスファクション - (I Can't Get No) Satisfaction (Jagger/Richards) ライブ映像
  8. クレジット

脚注

注釈

出典





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