ケトン体とは? わかりやすく解説

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ケトン体 (けとんたい)

体内脂肪分解されてできる産物で、尿中排出されます。通常は尿を調べても「マイナス」、つまり出ないわけですが、脱水などが起こると「プラス」になります妊娠中、プラスになるようなら、つわり症状がひどく脱水栄養障害起こっている、つまり「妊娠悪阻にんしんおそ)」の可能性あります

ケトン体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/17 01:05 UTC 版)

ケトン体(ケトンたい、: Ketokörper: Corps cétoniques: Ketone bodies)とは、脂肪酸の代謝の内、その酸化によって生じたアセチルCoAからアセトアセチルCoA、3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルCoAを経て生じたアセト酢酸が可逆的に還元されて3-ヒドロキシ酪酸となり、それが非酵素的に脱炭酸されてアセトンとなる経路および途中で生産される化合物の総称。 ケトン体はアルツハイマー型認知症3型糖尿病)、糖尿病パーキンソン病などに高い抑制効果が期待できる[1][2]


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ケトン体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/06 02:06 UTC 版)

ケトン供与体」の記事における「ケトン体」の解説

ケトン体(3-ヒドロキシ酪酸)は酢酸と同じ程度の酸であり、多量薄めれば飲むことが可能である。通常ケトン体は水酸化ナトリウム中和し結晶塩作成するが、ナトリウム負荷問題となる。この問題解決するために、ケトン体のアルギニン塩などが開発されているが費用面で問題あるようである。ケトン体のナトリウム塩摂取数分で、血中のケトン体濃度増加生理的ケトーシス)させることができる。ケトン体のナトリウム塩分子内からケトン体を1分子N=1生成させることができる。

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ケトン体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/23 02:57 UTC 版)

アトキンスダイエット」の記事における「ケトン体」の解説

この食事法は、後述するケトン食同じく炭水化物摂取厳格に制限する代わりに脂肪の摂取制限しない。この食事法を続けていると、脂肪酸主要な燃料源として消費するよう身体適応していく。脂肪酸は、細胞ミトコンドリアMitochondria )による酸化作用通して消費される。これをβ酸化Beta Oxidation )と呼ぶ。人体には糖新生Gluconeogenesis )と呼ばれる経路があり、炭水化物砂糖食べずともブドウ糖を自ら生産する機能備わっているタンパク質摂取したあとに体内合成されるアミノ酸糖新生材料として使われるが、脂肪酸材料できない。 だが、アミノ酸Amino Acids )は体の成長修復必要な材料となるタンパク質作る際に欠かせない材料であり、糖新生のためだけに消費されることは無い。脂肪酸そのままの形では血液脳関門( The BloodBrain Barrier )を通過しない肝臓は「長鎖中性脂肪」( Long-Chain Triglycerides, LCT )を材料に、β-ヒドロキシ酪酸( β-Hydroxybutyrate )、アセト酢酸( Acetoacetate )、アセトンAcetone )、これらのケトン体を合成する肝臓合成したこれらのケトン体は脳内入りエネルギー源として消費されるまた、ケトン体は癲癇発作抑制する効果もあり、動物実験においてはアセト酢酸アセトン発作抑制したことが確認されている。ケトン食およびアトキンス・ダイエット続けると、脳のエネルギー代謝適応的変化させ、エネルギー途切れないよう促進されるブドウ糖比べると、ケトン体はエネルギー浪費起こりにくい燃料となり、ミトコンドリア増加促進する発作起こっている最中エネルギー需要増加することで、ニューロンNeurons, 神経組織構成する1つ1つ細胞 )が安定した状態を維持するのに役立ち、それに伴ってニューロン神経保護作用( Neuroprotective Effect )をもたらす可能性がある。 炭水化物一日摂取量を「10~15g」と、さらに制限したうえで、タンパク質脂肪の摂取および食べる量は一切制限しない食事法もあり、これは『修正アトキンス・ダイエット』( Modified Atkins Diet )と呼ばれる。この食事法は、後述ケトン食療法とほぼ同じ作用身体もたらすことが分かっている。 「脳は血液脳関門通過するブドウ糖しかエネルギー源できない」と主張する学者少なくないが、炭水化物制限する食事法を奨める人物の多くは「ブドウ糖だけではなく、ケトン体もエネルギー源にできる」として、この主張否定することが多い。 BMI30上の肥満者を対象にした研究では、食べる量を一切制限しない脂肪食/低炭水化物食の方が、エネルギー制限行った低脂肪食/高炭水化物食よりもより強い体重低下作用認められている。

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