クライン-ゴルドン方程式
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クライン–ゴルドン方程式 (クライン–ゴルドンほうていしき、英: Klein–Gordon equation) は、スピン0の相対論的な自由粒子を表す場(クライン–ゴルドン場)が満たす方程式である。スウェーデン人物理学者オスカル・クラインとドイツ人物理学者ヴァルター・ゴルドンにちなんで名づけられた。
- ^ O. Klein, "Elektrodynamik und Wellenmechanik vom Standpunkt des Korrespondenzprinzips," Z. Phys., 41, 407 (1927) doi:10.1007/BF01400205
- ^ W. Gordon, "Der Comptoneffekt nach der Schrödingerschen Theorie," Z. Phys., 40, 117 (1926) doi:10.1007/BF01390840
- ^ V. Fock, "Zur Schrödingerschen Wellenmechanik"Z. Phys., 38, 242 doi:10.1007/BF01399113(1926)
- ^ J. Kudar, "Zur vierdimensionalen Formulierung der undulatorischen Mechanik" Ann.der Phys. 386, 632 (1926) doi:10.1002/andp.19263862208
- ^ De Donder, Th. (7 1926). “La quanification deduite de la Gravifique einsteinienne” (フランス語). fr:Comptes-rendus de l'Académie des Sciences 183: 22. BNF 343481087 2021年7月21日閲覧。.
- ^ P.A.M. Dirac, "The Quantum Theory of the Electron", Proc. R. Soc. A, 117, 610 (1928) doi:10.1098/rspa.1928.0023
- ^ W. Pauli and V. Weisskopf, "Über die Quantisierung der skalaren relativistischen Wellengleichung," Helv. Phys. Acta 7, 709 (1934) doi:10.5169/seals-110395
- 1 クライン-ゴルドン方程式とは
- 2 クライン-ゴルドン方程式の概要
- 3 導出
- 4 変分原理による導出
- 5 参考文献
クライン-ゴルドン方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/09 09:20 UTC 版)
「エネルギー演算子」の記事における「クライン-ゴルドン方程式」の解説
相対論的な質量とエネルギーの関係式(英語版)を考える: E 2 = ( p c ) 2 + ( m c 2 ) 2 {\displaystyle E^{2}=({\boldsymbol {p}}c)^{2}+(mc^{2})^{2}} ここで E は全エネルギー、p は粒子の全3次元運動量、m は不変質量、c は光速度である。この式から、シュレーディンガー方程式の場合と同様にして、クライン-ゴルドン方程式を得ることができる: E ^ 2 Ψ = c 2 p ^ 2 Ψ + ( m c 2 ) 2 Ψ {\displaystyle {\begin{aligned}{\hat {E}}^{2}\Psi =c^{2}{\hat {\boldsymbol {p}}}^{2}\Psi +(mc^{2})^{2}\Psi \\\end{aligned}}} ここで ^p は運動量演算子である。これは次のように書き直せる: ∂ 2 Ψ ∂ ( c t ) 2 = ∇ 2 Ψ − ( m c ℏ ) 2 Ψ {\displaystyle {\frac {\partial ^{2}\Psi }{\partial (ct)^{2}}}=\nabla ^{2}\Psi -\left({\frac {mc}{\hbar }}\right)^{2}\Psi } 更に、ダランベルシアン □ を用いると次のように書きなおせる。 [ ◻ − ( m c ℏ ) 2 ] Ψ = 0 {\displaystyle \left[\Box -\left({\frac {mc}{\hbar }}\right)^{2}\right]\Psi =0}
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クライン-ゴルドン方程式
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「電信方程式」の記事における「クライン-ゴルドン方程式」の解説
場の量子論において、クライン-ゴルドン場φ(x,t )の満たすクライン-ゴルドン方程式は、電信方程式と等価である以下の形で与えられる。 [ 1 c 2 ∂ 2 ∂ t 2 − ∇ 2 + ( m c ℏ ) 2 ] ϕ ( x , t ) = 0 {\displaystyle \left[{\frac {1}{c^{2}}}{\frac {\partial ^{2}}{\partial t^{2}}}-\nabla ^{2}+{\biggl (}{\frac {mc}{\hbar }}{\biggr )}^{2}\right]\phi (\mathbf {x} ,t)=0} ここでc は光速度、m はクライン-ゴルドン場の粒子の質量である。
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クライン-ゴルドン方程式
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「相対論的量子力学」の記事における「クライン-ゴルドン方程式」の解説
詳細は「クライン-ゴルドン方程式」を参照 そこでローレンツ不変な相対性理論の分散関係 E 2 = m 2 c 4 + p → 2 c 2 {\displaystyle E^{2}=m^{2}c^{4}+{\vec {p}}^{\ 2}c^{2}} を量子(演算子)化することで相対論的な量子力学系方程式が考案された。これをクライン-ゴルドン方程式という。 − ℏ 2 ∂ 2 ∂ t 2 ψ ( t , x ) = ( − ℏ 2 c 2 ∇ 2 + m 2 c 4 ) ψ ( t , x ) {\displaystyle -\hbar ^{2}{\frac {\partial ^{2}}{\partial t^{2}}}\psi (t,\mathbf {x} )=\left(-\hbar ^{2}c^{2}\nabla ^{2}+m^{2}c^{4}\right)\psi (t,\mathbf {x} )} このとき E = i ℏ ∂ t {\displaystyle E=i\hbar \partial _{t}} 、 p → = − i ℏ ∇ → {\displaystyle {\vec {p}}=-i\hbar {\vec {\nabla }}} と量子化してある。この方程式はローレンツ変換に対して不変であり、確かに特殊相対性理論を満たしていることがわかる。このことからクライン-ゴルドン方程式は相対論的量子力学の基礎方程式であるとされる。またクライン-ゴルドン方程式にはスピンの概念は入っておらず、スピン-0の粒子を記述する方程式である
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