新性能電車の車両形式とは? わかりやすく解説

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新性能電車の車両形式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/30 14:30 UTC 版)

新性能電車の車両形式(しんせいのうでんしゃのしゃりょうけいしき)では、1959年に称号改正された101系電車151系電車153系電車155系電車など以降の日本国有鉄道(国鉄)及び国鉄分割民営化により国鉄の車両を引き継いだJR各社が保有する新性能電車および貨物電車であるM250系形式番号の付与法則について記述する。


注釈

  1. ^ 1955年に一度廃止。2013年に77系客車「ななつ星 in 九州」用として再登場。
  2. ^ 1985年3月に583系・急行「きたぐに」用として登場。
  3. ^ ただし、ビュッフェのある車両は全て普通車との合造車であるため、記号はハシとなる。
  4. ^ E127系125系より割当開始。
  5. ^ 311系371系のみ。
  6. ^ 一般形式の桁あふれにより、313系321系より割当開始。
  7. ^ JR化以降長年交直両用一般形(通勤形・近郊形)新形式の割当がなかったが、E501系より割当開始。
  8. ^ 651系のみ。
  9. ^ JR北海道車とのラップ回避のため、JR九州811系から割当開始。
  10. ^ 一般形電車が登場する経緯について、首都圏のような混雑線区を抱えるJR東日本では国鉄末期以降、近郊形でもロングシート化され、JR発足後はE217系では編成の過半数を4ドアロングシート車で占めながらセミクロスシート車とグリーン車があるために近郊形に区分され[2]、地方でも107系[3]や701系[4]、E127系といった3ドアロングシート車が導入され、こちらは通勤形に区分されているが[5]、中距離列車への使用も想定してトイレ付きで製作され、701系とE127系についてはセミクロスシート車も製作されたりするなど、両者の点が曖昧になりつつあり、JR東日本では普通列車用の電車においてもE231系以降、「一般形」の区分を使用する要因になっている。一方、他のJR各社では線区や列車の実情に合わせて通勤形や近郊形を導入しており、明確な区分をしているが、JR西日本の125系は小浜線や加古川線の電化と一般形気動車の置き換え目的で製作されたことから例外的にローカル線用の標準タイプとして一般形に区分され、JR東日本の事例とは意味合いが異なる[6]。なお、広義では通勤形と近郊形も一般形に含まれる[7]。JR東海とJR四国はJR発足後は普通列車用の電車については近郊形しか導入していないが、近郊形が実質的な一般形の区分という状態になっている。詳細は「一般形車両 (鉄道)」を参照
  11. ^ a b c 国鉄時代、常磐快速線電車の土浦延伸の為に交直流形通勤電車の製造が検討されており、この事から415系の形式策定の際に交直流形通勤電車の形式を401系(および九州島内用通勤形として403系)とし従来の401系・403系を411系・413系(実際に製造された急行形改造の413系とは無関係)に改番する事が計画されていた。また、415系製造当初の制御車の形式番号がクハ411形300番台となったのも411系(←401系)・413系(←403系)および421系・423系の制御車と共通形式(クハ401形をクハ411形0番台(1 - 90)・クハ421形をクハ411形100番台(101 - 206))とするためであった(なお、クハ401形・クハ421形・クハ411形の相互間には機能的差異は存在せず、常磐線・九州島内共にクハ401形・クハ421形に415系電動車、あるいはその逆といった編成も見られた)。しかし国鉄の労使問題の深刻化や債務状態の悪化により常磐快速線電車の延伸計画自体実現せず、415系の増備による中距離電車増発に留まったため401系・403系の改番は実施されなかった。このため401系・403系は通勤形電車の系列名を持つ近郊形電車となっている。なお国鉄時代には交直両用の通勤形電車は製造されておらず、JR化後に登場した交直両用の通勤形電車にはE501系の系列名が与えられている。
  12. ^ また交直流近郊形電車は当初 TcMM'Tc 組成を4連・8連・12連と適宜増結する運用形態をとったが、1985年の筑波科学博開催を期に常磐線中距離電車を15連化するために TcMM'TMM'Tc の7連を組成する為に初めて中間附随車形式が発生したため、この形式は1984年新製のサハ411形として初めて投入された。なおこれにともなって常磐線では編成組換が発生したが、この際7連はすべて415系で統一はされておらず、厳密には(交流整流回路の能力による整流後実効電圧の差異と、台車構造が抜本的に異なる関係で)わずかに性能が異なる403系電動車ユニット、415系鋼製電動車ユニット、415系1500番台国鉄新製車電動車ユニット、415系1500番台JR東日本新製車電動車ユニット(415系を名乗っているが、新製費抑制のため交流特高圧回路が50Hz専用になっている。後年のJR九州への譲渡の際、鋼製車体グループが譲り渡されたのに対して、経年の浅い1500番台ユニットがそのまま廃車解体となったのはこの為である)が同一7連編成上に混成されていた。乗客からは交直デッドセクション通過の際、同一7連上でありながら照明用バッテリー搭載ユニットとそれからサービス電源を受けているクハ401形・クハ411形・サハ411形が客室照明を消灯しないのに対して、照明用バッテリー非搭載車は客室照明が消灯するという現象を見ることが出来た。
  13. ^ 実態としては通勤形・近郊形を完全に統合して「一般形」となったのは、首都圏や大阪近郊区間ほどの過密路線がなく、また伝統的にクロスシート車を運用している名古屋鉄道との競争から、103系の全廃を以て4扉通勤形電車を廃したJR東海のみ。JR東日本は同一系列としているものの、駅間が短く、また踏切がほとんどない通勤形仕様と、駅間が比較的長く、踏切が点在する近郊形仕様は、灯具類、表示機、運転台のクラッシャブルゾーンなど異なる点が多く、実際には区分番台で分けてその間での融通は事実上発生していない。JR西日本は気動車の運用を引き継ぐ125系以外は、依然として(101系→103系→201系→205系→)207系→321系の4扉通勤形の系譜と、(113系・115系・117系→213系→)221系→223系→225系→227系の3扉近郊形の系譜とは要求される性能、客室設備などが大きく異なるために別形式に分かれている。323系は山手線と異なり、東海道本線紀勢本線阪和線等の中電が乗り入れてくる関係で、以前から近郊形と通勤形が混在していた大阪環状線の非優等列車を3扉で統一し、将来のホーム柵設置対応のために例外的に3扉通勤形として登場した(このあたりは、JR東日本でも国鉄時代はやはり3扉近郊形と4扉通勤形が同一線路を共有していた常磐線が、通勤形のE231系・近郊形のE531系の4扉車で統一された事情に近い)。なお、JR九州の通勤形形式は交流電化の九州島内において直流電化飛び地である筑肥線用の形式のみ、JR北海道はもともと発足当初より実際の運用用途として国鉄通勤形形式を継承していない。
  14. ^ 2005年度以前では、125系が例外的に一般形電車として分類された。
  15. ^ 1970年時点では、157系が唯一の急行形電車の系列名を持つ特急形電車になっていた。
  16. ^ ただし、碓氷峠で協調運転可能な車両の一位の数字を9に統一したために187系・487系という系列は製造されていない(前者については製造計画のみで終了した)。また881系・411系という系列(411系については上記を参照)も飛ばされたため存在せず、733系735系の後に登場しており、系列の登場順と番号の順番が入れ替わっている
  17. ^ 紛らわしい例としては583系のクハネ581形とクハネ583形がある。勘違いされがちだが583系登場後も制御車はしばらくクハネ581形が使用されており、数年後に機器類の小型高性能化に伴う床下収納化による定員増とMGCPの容量増大による長大編成化を目的としてクハネ583形が投入された。クハネ583形は、増車の余裕のあった山陽特急には山陽新幹線の開業もあって新製配置はなされず、大半は最長13連の東北特急用に配置された。しかし後年は、JR東日本に継承されたクハネ583形を含む編成が先に定期運用を失い、不定期特急運用も485系やJR化後の新系列に奪われて淘汰され、逆にJR西日本にクハネ581主体の編成は定期列車「きたぐに」をはじめ不定期の「雷鳥」「しらさぎ」等現役車として積極的に投入されているという二重に皮肉な結果となった。なお、2012年3月17日ダイヤ改正以降はJR西日本車が完全に淘汰され、JR東日本のみにごくわずかに残る程度になっている
  18. ^ ただし、碓氷峠を通過する車両は重量配分の関係で奇数形式のMc車が麓方(偶数向き)の特別扱いを受けた
  19. ^ なお、157系電車も設計上「22系電車」として設計されたが、規定改定後の落成であったため、旧称号での表記を実車で行ったことはない
  20. ^ 制御車・付随車には111形(グリーン車のみサロ111形とサロ110形の2形式)を使用。後にサロ113形・サロ112形・サロ125形・サロ124形・クハ113形・クハ112形が登場している。
  21. ^ 付随車のサロ163形のみ製造。
  22. ^ a b 制御車にはクハ401形を使用。ただし、クハ411形も使用可能。
  23. ^ a b 制御車にはクハ421形を使用。ただし、クハ411形も使用可能。
  24. ^ a b c 制御車・付随車には451形を使用。
  25. ^ 制御車・付随車には481形を使用。
  26. ^ 制御車・付随車には411形を使用。ただし、クハ401形・クハ421形も使用可能。後にクハ415形が1両のみ登場している。
  27. ^ a b 制御車・付随車には455形を使用。
  28. ^ 制御車・付随車には481形を使用。後にクハ480形が登場している。
  29. ^ 制御車・付随車には581形を使用。後にクハネ583形が登場している。
  30. ^ 制御車・付随車には他系列の車両が流用できるため。

出典

  1. ^ a b c d データで見るJR西日本 - 西日本旅客鉄道 p.123
  2. ^ JR東日本:車両図鑑>在来線 E217系
  3. ^ JR東日本:車両図鑑>在来線 107系
  4. ^ JR東日本:車両図鑑>在来線 701系
  5. ^ JR東日本:車両図鑑>在来線 E127系
  6. ^ データで見るJR西日本 - 西日本旅客鉄道、p.121
  7. ^ JTBパブリッシング 石井幸孝『キハ47物語』 P36 - 37
  8. ^ “JR四国 121系近郊形直流電車 リニューアル工事実施”. 鉄道ホビダス (ネコ・パブリッシング). (2016年5月12日). http://rail.hobidas.com/news/info/article/jr_121.html 2016年5月12日閲覧。 
  9. ^ JR四国7200系が営業運転を開始 - 『鉄道ファン』交友社 railf.jp 鉄道ニュース 2016年6月14日


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