カールグスタフ pvg m/42とは? わかりやすく解説

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カールグスタフ pvg m/42

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/03 18:44 UTC 版)

カールグスタフ Pvg m/42スウェーデン語: Carl Gustaf Pansarvärnsgevär modell 1942、“1942年型対戦車銃”の意)は、スウェーデンで開発された対戦車ライフル無反動砲)である。


  1. ^ この部分から装薬の燃焼ガスを後方に噴射することによって反動を相殺するもので、この方式の無反動砲を広く実用化したドイツのクルップ社に因み“クルップ式無反動砲”と呼ばれる。
    Pvg m/42の構造はクルップ社の開発したのものとは閉鎖k器の方式が異なるが、無反動砲の構造としてはクルップ式に分類される。
  2. ^ 発射ガスを高圧で噴射することによる腐蝕と摩耗のために噴出孔の直径が大きくなり、後方に噴射される燃焼ガス量が多すぎて薬室内の圧力が低下する
  3. ^ もっとも、これは無反動砲や携行ロケット砲といった後方噴射を伴う対戦車兵器には共通した欠点で、本銃特有の欠陥ではない。
  4. ^ ドイツのマウザー M1918 対戦車ライフルをカールグスタフ銃器工廠で国産化したもの。1940年代には既に旧式化が著しいものとなっていた。
  5. ^ Pvg m/39(Pansarvärnsgevär modell 39)とも。ドイツより輸入したKar98k小銃の使用弾薬を、ボフォース社製の国産7.92x57mm小銃弾である8mm ptr m/39徹甲弾として対戦車用としたもの。導入した1930年代末の時点では列国の戦車に対しては全くの威力不足で、威力増大型のG m/40への改造計画が立案・実行された。
  6. ^ Pvg m/40(Pansarvärnsgevär modell 40)とも。G m/39小銃の薬室と銃腔を拡大し、同じくボフォース社製の8x63mm小銃弾である8mm ptr m/32の徹甲弾を使用する対戦車銃としたもの。銃口には大型の消炎器が装着され、弾薬の大型化に伴って装弾数は5発から4発に減少している。
    口径の大型化と弾薬の強力化により反動と銃口炎、そして発砲音が射撃が困難なほどに大きくなり、兵士には不評だった。大口径化したものの、やはり装甲貫通力は戦車に対するものとしては不足しており、無理な大威力化に伴って発砲時の破損事故が多発し、程なく前線部隊から引き揚げられて保管兵器となり、後に民間(主に海外のコレクター)向けに払い下げられた。
  7. ^ Ch・D・バーニー准男爵、“バーニー砲”の名で知られる独自機構の無反動砲の設計・開発で著名。
    バーニー卿は無反動砲に関する自身の理論を本銃の開発で実証した後、その結果を基に作動形式・構造を発展・改良させ、本国イギリスで“バーニー砲(Burney Gun)”の名で呼ばれる各種の無反動砲を開発した。
  8. ^ 薬莢底板が薬莢本体の直径よりも大きい形状の薬莢。
  9. ^ ただし、あくまで「装薬量に比して」ということであり、Pvg m/42より発射される弾丸の銃口初速そのものは他の20mm弾使用の対戦車ライフルに比べれば高速である[3]
  10. ^ 副次的に焼夷弾としての機能もあり、徹甲焼夷弾としての効果が期待されていた。


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