カヤタケとは? わかりやすく解説

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カヤタケ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/08 21:13 UTC 版)

カヤタケ
カヤタケClitocybe gibba
分類
: 菌界 Fungi
: 担子菌門 Basidiomycota
亜門 : 菌蕈亜門 Hymenomycotina
: 真正担子菌綱 Homobasidiomycetes
: ハラタケ目 Agaricales
: キシメジ科 Tricholomataceae
: カヤタケ属Clitocybe
: カヤタケC.gibba
学名
Clitocybe gibbaまたは

Infundibulicybe gibba

Pers.) Harmaja (2003)

和名
カヤタケ(茅茸)

カヤタケ(茅茸、Clitocybe gibba)は、の中央が窪んだキノコ。オオイヌシメジ属とするか、カヤタケ属にするかは意見が分かれる。食べるとおいしいが、ムスカリン類が検出されている。

分布

北半球一帯[1]の、林内の落葉上や草地の中[2][3][4][5][1]北日本に多い[2]

形態

径は4~8㎝[2][4]。傘は最初半球型で、そのあと中央部が窪んだ饅頭型になり、最終的に漏斗状になる。漏斗状のときの中央は大きく窪んでおり、その部分のは厚く、ほかの部分は薄い[1]

傘の表側は帯黄色~帯赤褐色[2]や赤褐色~黄土色で[3]、赤みが強いタイプと橙色が強いタイプがある[2]。縁がやや淡く、放射状で短く浅い溝線がある[1]。若いうちは傘の縁に条線が現れる[2]。中央部は繊維状鱗片におおわれる[4][2]。平滑[1]

傘の裏側のひだは柄に長く垂生で、幅狭く白色で密で[2]。胞子は6~7.5×4~4.5㎛で[4]、白色[2]

は高さは3~5㎝[4]。柄は傘と同色か淡く、上下同大か下方が太く、中実[1]で、基部に白色菌糸を綿毛状にまとう[4][1]つばつぼはなし[2]。カヤタケは子実体の外見がドクササコに似るが、柄の中は肉が詰まっている。

は白色で、無味無臭[1]

生態

秋、林内の落葉上や草地の中に、群生、単生する[1]腐生菌[2]

名称

以下のような地方名がある[3]

利用

とてもおいしく、味噌汁炊き込みご飯お吸い物和え物酢の物煮込み雑煮鍋物天ぷらフライ佃煮茶碗蒸し塩焼きなど、主要な和食に合う。また、煮込みピクルスマリネグラタンピザオムレツホイル焼きなど、洋食に大いに合う。さらに中華スープ油炒め煮込むあんかけなどの、中華料理にも合う。ポタージュコンソメコロッケチャーハンギョーザシュウマイなどでも食べられる[4]

毒成分としてムスカリン類が検出されているので、ムスカリン中毒の症状も確認されているため、注意は必要[3][6]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i 柳沢まきよし、ポケット図鑑『新版 日本のキノコ275』、文一総合出版、2022年、63頁
  2. ^ a b c d e f g h i j k 小宮山勝司、ヤマケイポケットガイド⑮『きのこ』、山と渓谷社、2000年、112頁
  3. ^ a b c d 長沢栄史、増補改訂フィールドベスト図鑑13『日本の毒きのこ』、学研、2009年、84頁
  4. ^ a b c d e f g 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄、山渓カラー名鑑『増補改訂新版 日本のきのこ』、山と渓谷社、2011年、64・602頁
  5. ^ 保坂健太郎、小学館の図鑑NEO『[改訂版]きのこ』、小学館、2017年、25頁
  6. ^ 江指隆年ら『食品衛生検査指針理化学編 2005 公定検査法等詳解』日本食品衛生協会、700頁。ISBN 978-4-88925-003-9 




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