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スペースインベーダー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/05/13 15:09 UTC 版)

(カプセルインベーダー から転送)

スペースインベーダー
ジャンル シューティングゲーム
対応機種 アーケードゲーム[AC]
開発元 タイトー
発売元 タイトー 国内ライセンス生産あり
人数 1人、交代2人制
発売日 1978年
売上本数 約20-30万台
その他 歴史に残る爆発的なヒット作
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スペースインベーダー(アップライト筐体)
テーブル式インベーダーゲーム[1]

スペースインベーダー (Space Invaders) とは、株式会社タイトー1978年(昭和53年)に発売したアーケードゲーム。これを初めとする同社の後継製品、他社製の類似商品・模倣品を総称してインベーダーゲームと呼ぶ。

目次

概要

「敵キャラクターが攻撃を仕掛けてくるゲーム」としては、世界で初めて大ヒットしたゲーム。シューティングゲームに属し、画面上方から迫り来るインベーダー(敵キャラクター)を移動砲台の自機で撃ち、全滅させることを目的とする。時々上空に母艦のUFOが出現し、これを撃ち落とすとボーナス点を獲得できる。

敵弾を回避して敵を撃つというこのゲームシステムは『ギャラクシアン』などに受け継がれた。記録的な大ヒットにより著作権を無視したコピーゲームが氾濫し、それらを作ったメーカーは、後に家庭用ゲーム用のソフトハウスとして世界的な存在となったものも少なくない。社会現象となり、ゲームセンターが次々に開店し、喫茶店やスナックのテーブルの多くがインベーダーゲーム用のテーブルに変わった。当作品はのちの日本のシューティングゲームの始祖の一つとされる。

開発

開発者は当時タイトーの子会社、パシフィック工業の社員だった西角友宏(にしかど ともひろ)。「敵の集団」という発想は『ブロックくずし』を元にしたと西角本人が説明している。開発当時、アタリ社の『ブレイクアウト』を日本に持ってきた『ブロックくずし』が、ゲームセンターや喫茶店などで人気を博していた。そこでタイトーではブロックくずしに続くゲームの開発を指示し、その内の一機種が『ズンズンブロック』と、このスペースインベーダーであった。

開発初期は「戦車」や「飛行機」等をキャラクターに設定予定だったが、当時の技術ではそのスムーズな動きが難しいという理由で断念。次に考えたのは「人間」だったが、社内から「ゲームとはいえ人を撃つことは良くない」という声で再び断念。そこで、映画「スター・ウォーズ」をヒントにした「宇宙人」を提案し、インベーダーのキャラクターになった。

インベーダーのキャラクターデザインは、H・G・ウェルズの小説『宇宙戦争』の挿絵をヒントに西角がイメージ画を描き起こし、これを元に西角自身でドット絵が作成された。イメージ画のモチーフは、タコ(10点)、カニ(20点)、イカ(30点)となっている。

西角はデザインのためにブラウン管をペン状のデバイスライトペン)で直接描画し、それをデータとして利用できるシステムを発明した。これが世界で最初の実用コンピューター用ペンデバイスであったとされることがある[誰?][いつ?](なお、ライトペンはWhirlwindで開発されSAGEで使われた[2]のが最初 [1] と一般には今日ではされている)。西角は、曰く「自分の作業をしやすくするための道具として作っただけ」という理由で、特許などは取得しなかった[3]

西角はサウンド作業については苦手だったため、サウンドのみは『ブルーシャーク』を担当していた別のスタッフが担当した。インベーダーが動く音はなかなかいい音が決まらず、最後は心臓の鼓動音と、当時話題となった動物パニック映画ジョーズ』のテーマソングの「ジャンジャンジャンジャン…」という響きを参考にした(宝島社『ゲーセン究極読本』西角のインタビューより)。本来は二拍子だったものが、現在知られるような四拍子にされたとされる。移動音については変更後も社内評価は変わらず酷評されていたが、結果的には四拍子だからこそのヒットとさえ評価されている。模倣品には、二拍子の物も少なからずある。

販売前後

販売可能な品質に仕上がったのは実際の販売日よりずっと早かったと言われる。しかし、諸事情により発売は遅れ、社内評価も芳しくなかったことから、その期間に手直しが行われた。手直しの際、直前までは「スペースモンスター」というタイトルだったが、海外発売を視野に入れた事を理由に、上層部命令により発売二ヶ月前にスペースインベーダーに変更された。モンスターの名は、当時ピンクレディーがリリースしていた曲名から。

敵が攻撃してくるという内容が熟年の関係者には難しく「敵が攻撃しないように改造しろ」という命令も出たが、若い関係者には好評であり、西角は改造を拒否した(『新・電子立国』4、『未来想像堂』で西角が証言)。

当時の社内評価では、同時に発売される「ブルーシャーク」の方が制限時間内に敵を撃ち、敵は攻撃してこないとシンプルで人気が高く、「スペースインベーダー」は「難しくて一般受けしない」という評価で、社内的には「ブルーシャーク」を積極的に営業展開し、「スペースインベーダー」の方はほとんど在庫処理的な扱いでの販売だった。ところが、いざ蓋を開けてみると顧客から「スペースインベーダー」の発注が殺到して、急遽営業方針を切り替えたという経緯がある。

ゲーム画面とゲーム内容

画面の中央やや上方に縦に5段、横に11列の計55のインベーダーに見立てた敵キャラクターが現れる。敵キャラクターはまとまって横移動をしながら、端にたどり着くたびに一段下がって再び逆方向に進行する。これを繰り返すことによって、だんだんと下に降りてくる。敵キャラクターが画面最下部のプレイヤーの位置まで降りてきたら占領されたことになり、残機があってもゲームオーバーとなるために、それまでに敵キャラクターを全滅させなければならない。

自機は左右にしか動けず、攻撃も画面内に1発しか発射できない。自機の近くにはいくつかの陣地(トーチカ)があり、それに隠れながらインベーダーを攻撃する。陣地は敵キャラクターからの攻撃と、自機からの攻撃で少しずつ破壊されていくほか、降りてきた敵キャラクターが触れることでも消滅してしまう。なお、画面がスクロールすることはなく、敵キャラクターや自機が画面からはみ出すことなどもない。

敵キャラクターを撃墜した際の得点は一番上の段が30点、その下の2段が20点、その下の2段が10点である。画面最上段にはUFOが通過するゾーンがある(UFOの得点参照)。逆に、敵インベーダーからの攻撃で自機が被弾した場合はミスとなり1機を失う。

撃墜によりインベーダーの数が減ると徐々に移動速度が速くなっていく。残り10体を切るとかなりの速度になり、狙って打たないとすぐに降りてくる。ただし、インベーダーの移動速度は、右方向よりも左方向への移動のほうが遅いため、これを利用して、左方向へ移動中に攻撃すると弾が当たりやすい。

画面内のインベーダーを全滅させると、最初の状態に戻りゲームが続行され、1面より(前の面より)も一段下にインベーダーが配置される。インベーダーに近い位置で攻撃するため、難易度が上がるようになっているが、9面目から2面目の位置に戻り以降8面ごとの繰り返しになる。当初の設計ではこれがどんどん下がっていき、ついには絶対にクリアできない状況になるように設計されていたが、8面をクリアすると9面目に行かずに2面目に戻るように修正された[要出典]。この修正により、そこまでをミスせずにクリアできる腕があれば、理論上永久にゲームを続けることができるという、永久パターン[4]に陥ってしまうようになり、実際に長時間プレイをする人が続出した。後発のアーケードゲームにて永久パターン防止策が練られるようになったのも、このためである。

人気の理由は、敵が自機を認識して攻撃してくるアルゴリズムにある。当時TVゲーム黎明期の時代、敵キャラクターが自機を攻撃してプレイを妨害する形態のゲームは存在したが、その「自機に対する攻撃」はあくまで擬似的な「障害物要素」であって、アルゴリズム的に自機に対し能動的に攻撃を行うプログラムを持つものではなかった。

しかし、スペースインベーダーは、敵キャラクターがある程度自機の位置を認識し攻撃を仕掛けてくるため、単にそれまでの障害物を乗り越えるだけの要素のゲームとは違い、「コンピュータと対戦している」という攻防の要素が加味されたのもヒットの要因といわれている。


[ヘルプ]
  1. ^ 京都市内の銭湯にて撮影。中身はタイトー製でなくコピー品。メンテナンスは良い状態とは言えないがお金を入れて遊ぶ事ができる(撮影時)。赤いボタンを押すとビームが発射され、左のレバーで自機を左右に動かす。
  2. ^ SAGEの広報映像 http://www.youtube.com/watch?v=iCCL4INQcFo の1分6秒から1分11秒のあたりに銃の形をしたライトペンを使用しているのが見られる。
  3. ^ 2004年3月3日放送「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」のインタビューより。
  4. ^ 厳密には面数に制限が無いため永久パターンとは呼ばれないが、広義には永久パターンに含められることがある。
  5. ^ なお100円硬貨が最も多く鋳造されたのは、インベーダーブームより前の1973年1974年である。
  6. ^ NHKスペシャル新・電子立国」第4回 ビデオゲーム~巨富の攻防~より
  7. ^ 生徒手帳の禁止記述には「ゲームセンター」とは書かれておらず「インベーダー」と記述されている所が現在でもある。
  8. ^ 教師やPTAの巡回による補導が多発したこともあって、1984年風適法改正時には、ゲームセンターが新たに規制の対象となった。
  9. ^ 2007年12月1日放送「日めくりタイムトラベル昭和53年編」のインタビューより。
  10. ^ 一般的には23発目(=8+15)の次に15発目とされている
  11. ^ ゲームマシン 2001年3月1日号 20年前の主なニュース - アミューズメント通信社
  12. ^ 1980年発行の企業案内パンフレッド「Frontier Spirit of Amusement Nichibutsu」より








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