ウルトラハイテンション材
高い抗張力をもたせた、高張力鋼板のことをハイテンと呼ぶ。さらにウルトラハイテンション材とは、超高張力鋼板と呼ばれている。ドアのアウターパネルなどは、車両の側面からの衝撃に対する強度要件の強化や、軽量化、薄板化が進むにつれて、そのデント対策を含め高張力鋼板が使われる例が多くなってきた。普通の鋼板の引張り強さが270N/mm2級に対し、高張力鋼板は370~590N/mm2級であり、その成形性から適正な鋼板の種類を選択して使用することになる。最近では、高張力鋼板にTiなどの炭窒化物形成元素を添加し、その析出強化機能をあわせて利用して強度を高めた980N/mm2級、1020N/mm2級以上の超高張力鋼板も開発されつつあるが、溶接性が悪く成形性にも難があり、安全対策としてトラックのフレーム、バンパーなどに一部使われた実績がある程度である。
- ウルトラハイテンション材のページへのリンク