出血熱
ウイルス性出血熱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 21:08 UTC 版)
「ウイルスの社会史」の記事における「ウイルス性出血熱」の解説
詳細は「ウイルス性出血熱」を参照 フィロウイルス科のウイルスは致死性の高い病原体である。フィロウイルスはウイルス性出血熱を引き起こすフィラメント状のウイルスで、エボラウイルスやマールブルグウイルスなどが含まれる。マールブルグウイルスは、2005年4月のアンゴラでのアウトブレイクによって広く報道の関心を引くようになった。2004年の10月に始まり2005年に入っても継続し、252件の発症件数のうち227人が死亡した。 西アフリカでのエボラウイルスの流行は2013年に始まり、HIVの出現以降で最も壊滅的なものとなった。最初のアウトブレイクは2013年12月、ギニア南部の村メリアンドゥ (Meliandou) で起こった。最初の犠牲者は2歳の少年、彼の3歳の姉、彼らの母親と祖母であった。家族や介護者が参列した祖母の葬儀の後、病気は近隣の村へ拡散した。2014年3月までに、地域の公衆衛生当局が懸念しギニアの保健省へ報告を行うほどアウトブレイクは深刻なものとなっていた。その年の中ごろまでに、流行はリベリアやシエラレオネへ拡散した。2015年6月の時点で、世界保健機関は2万7000件以上の症例を報告しており、1万1000人以上の死者が発生した。 エボラウイルスの自然発生源はおそらくコウモリである。マールブルグウイルスはサルから、ラッサ熱はネズミの1種 Mastomys natalensis からヒトへ伝染する。人獣共通感染症は、多くの場合ヒトは感染への免疫を持っていないため重症となり、ウイルスのビルレンスが低下するのは新たな宿主へ良く適応したときだけである。いくつかの人獣共通感染症においてヒトへの感染はしばしば「行き止まり」であり、ウイルスはヒトからヒトへの拡散を効率的に行えないため、初期のアウトブレイクの後は感染率が低下する。 21世紀の初頭には、発展途上国での壊滅的な流行に対する世界的な認識の高まりが見られた。これらは過去の数十年の間、国際的な医療コミュニティから比較的認知されないまま見過ごされてきた。
※この「ウイルス性出血熱」の解説は、「ウイルスの社会史」の解説の一部です。
「ウイルス性出血熱」を含む「ウイルスの社会史」の記事については、「ウイルスの社会史」の概要を参照ください。
- ウイルス性出血熱のページへのリンク