時事用語のABC |
インフレ・ターゲット(いんふれ・たーげっと)(inflation target)
あらかじめインフレ率に目標値を設定しておき、その目標を達成するように紙幣の発行を増やすなどの金融政策を日本銀行(日銀)が実施すること。通貨価値の下落によって物価の上昇を見込む。
デフレに歯止めのかからない日本経済は、物価の下落と同時に、人件費(給料)の削減や雇用の見直しを招き、ますます経済的不安を抱えるというデフレ・スパイラルの状態にある。このような経済の谷底から抜け出す金融政策として、インフレ・ターゲットが提唱されている。
特に、不良債権の処理によって経営不振の企業が淘汰されると、さらにレ不況を深刻化させるのではないかと心配されている。不良債権処理を加速させたい小泉内閣にとって、デフレ圧力の緩和につながるインフレ・ターゲットは、構造改革の断行を下支えするひとつの選択肢だ。
ただ、インフレ・ターゲットはイギリスやカナダなど物価の高騰を抑える手段として実施された例があるに過ぎず、デフレを食い止める金融政策として有効かどうかの判断は分かれる。これまで金融の量的緩和を通じて通貨を潤沢に供給してきた日銀も、インフレ・ターゲットに踏み切ることには消極的だ。
(2002.10.09更新)
インフレターゲット(いんふれたーげっと)
インフレターゲットは、inflation target の略だ。「インフレ目標」と訳される。中央銀行があらかじめ物価目標を定め、これを達成するような金融政策を行う、ことを言う。
景気が良いと物価は上昇する。このことを経済では「インフレ」という。好景気が続いている欧米では、ややインフレ傾向だ。そこで、イギリスやカナダなど8カ国は、インフレの過度な上昇を抑えるため、インフレターゲットを採用している。あらかじめ決めた範囲に物価上昇を抑えると言うものだ。
さて、インフレの反対に「デフレ」があり、物価が安くなることを指す。価格破壊などで電気製品は5年前よりも安くなった。このような状況が「デフレ」だ。一般に、景気の良いときにはインフレが生じ、景気の悪いときにはデフレが生じる。好況時には物価が上がり、不況時には物価が下がる。
日本の金融政策では、インフレターゲットが検討されている。主導しているのは自民党金融調査会などだ。日本では景気が悪く、デフレ傾向だ。そこであらかじめ物価目標を定め、過度なデフレに陥るのを防ごうとしている。ただ、実際ところ、インフレターゲットは、多くの国でインフレ抑制を目的に採用されている。インフレ抑制の理論をデフレ対策に応用するのは難しいという向きもある。
(2000.09.14更新)
外国為替用語集 |
インフレターゲット(Inflation targeting)
ウィキペディア |
インフレターゲット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/05/31 14:47 UTC 版)
インフレターゲット(inflation targeting)とは、物価上昇率(インフレ率[1])に対して中央銀行が一定の範囲の目標を定め、それに収まるように金融政策を行うこと。- ^ 物価指数には、消費者物価指数、GDPデフレーターなどいくつかの種類があり、どの指標に従って上昇率を決めるかは国によって異なる。
- ^ 一部の論者は『国際的には「インフレターゲット(物価上昇率目標)」政策が、中央銀行の金融政策を律する規律としては一般的である』と主張している。[誰?]
- ^ 米FRBが2%のインフレ目標導入、毎年1月に見直し(ロイター2012年1月25日) [1]
- ^ インフレ目標設定に関するFOMC声明全文(ロイター2012年1月26日) [2]
- ^ Heenman,Geoffrey,Marcel Peter,and Scott Roger(2006), "Implementing Inflation Targeting: Institutial Arrangements, Target Design, and Communications," IMF Working Paper AP/06/278
- ^ 日銀法第2条 日本銀行は、通貨及び金融の調節を行うに当たっては、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念とする。
- ^ 日銀法第3条2 日本銀行は、通貨及び金融の調節に関する意思決定の内容及び過程を国民に明らかにするよう努めなければならない。
- ^ 財政法 第5条 すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。
- ^ 日本銀行は、我が国の中央銀行として、前条第1項に規定する業務のほか、国との間で次に掲げる業務を行うことができる。(中略)第4号 財務省証券その他の融通証券の応募又は引受け
- ^ 政府短期証券は、1998年度までは、予め金利を定めて市中公募を行い、応募額が発行額に満たない場合には日本銀行が残額を引き受ける「定率公募残額日銀引受方式」により発行されていた。この方式の下で、発行金利は市場実勢に比べて低いことが多かったため、日本銀行が発行額の殆どを引き受ける結果となっていた。大蔵省(当時)は、1998年12月22日に公表した「円の国際化の推進策について」において、政府短期証券の発行方式を原則として「公募入札方式」に改めることを公表し、1999年4月以降、1年程度を目途に、同方式に移行していくこととされた。
- ^ 円売り介入により市場に供給された円資金のうち60%は日本銀行の金融調節によって直ちにオフセットされたものの残りの40%はオフセットされずしばらくの間市場に滞留した。「通貨と短期金融市場.量的緩和期の外為介入 」渡辺努.藪友良(財務総合政策研究所フィナンシャルレビュー2010第1号通巻第99号)[3]
- ^ 伊藤隆敏『デフレから復活へ』東洋経済新報社、2005年 100ページ
- ^ 「21世紀の国際通貨制度」植田和男(金融研究/2002.12 日本銀行金融研究所)[4][5]
- ^ 高橋洋一『この金融政策が日本経済を救う』光文社新書381、2008年 173ページ
- 1 インフレターゲットとは
- 2 インフレターゲットの概要
- 3 関連項目
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インフレターゲット
出典:『Wiktionary』 (2009/02/27 12:22 UTC 版)
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語源
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