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マイクロチャンネルプレート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/08/13 02:27 UTC 版)

(イメージインテンシファイア から転送)

マイクロチャンネルプレートを搭載した検出器

マイクロチャンネルプレートmicro-channel plate (MCP)とは電子イオン紫外線X線を検出する目的とした装置である。構造は微小な光電子増倍管を束ねた構造になっている。光子等が入射するとアバランシェ電流により増幅することにより、高感度で検出する事が可能である。[1]

目次

基本構造

マイクロチャンネルプレートは通常2mm厚の高い絶縁性の材料で作られる。細い管若しくは溝(マイクロチャンネル)が一方の面から反対側の面へ貫通している。 細孔の径は通常10μmである。他のチャンネルとは15μm離れている。表面に対して8°程度傾いている。

作動

光子が入射することにより光電面から電子が飛び出し、それがチャンネルの壁に当たってアバランシェ効果により電子が増幅され、反対面の蛍光板を光らせる。

2段マイクロチャンネルプレート検出器

検出器

マイクロチャンネルプレート検出器、飛行時間分離型質量分析器 Finnigan MAT 900に使用

外部から印加する電圧は100Vである。増幅率を上げるために電圧を上げると漏れ電流が増えてノイズが増加する。そこでMCPを直列に設置して2段階で増幅する。これにより高感度の検出が可能となる。

高電圧印加型(上下方向から)
高電圧印加型コンデンサと低誘電率のセラミックで構成される


出典

  1. ^ Wiza, Joseph (1979). “Microchannel plate detectors” (PDF). Nuclear Instruments and Methods 162: 587 to 601. 2007年8月14日閲覧。

参考

  • Westmacott G, Frank M, Labov SE, Benner WH (2000). “Using a superconducting tunnel junction detector to measure the secondary electron emission efficiency for a microchannel plate detector bombarded by large molecular ions” 14 (19): 1854–61. doi:10.1002/1097-0231(20001015)14:19<1854::AID-RCM102>3.0.CO;2-M. PMID 11006596.
  • Gaire B, Sayler AM, Wang PQ, et al (2007). “Determining the absolute efficiency of a delay line microchannel-plate detector using molecular dissociation”. The Review of scientific instruments 78 (2): 024503. PMID 17578132.
  • Richards P, Lees J (2002). “Functional proteomics using microchannel plate detectors”. Proteomics 2 (3): 256–61. PMID 11921441.

関連分野

外部リンク


撮像管

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/11/11 12:06 UTC 版)

(イメージインテンシファイア から転送)

ビジコン(2/3インチ管)

撮像管(さつぞうかん)は被写体の像を電気信号に変換するための電子管である。テレビのプロセスの最初の段階を担う部分であり、固体撮像素子による撮像板に変わるまではビデオカメラの心臓部であった。のちに固体撮像素子が登場し、その後主流は管から板に変わっている。

機能部は真空にした筒状のガラス管に封入されており、先端に配置された撮像面に光学系により被写体の光学像を投影し、光の強弱を電気信号として取り出すものである。光-電気変換には、一般に内部光電効果を応用した光導電膜を用いることが多く、光導電膜の素材により様々な撮像管が開発された。例えば初期の撮像管であるビジコンには三硫化アンチモンを用いたものある。光の強弱によるこの光導電膜の抵抗変化を、撮像管を囲むように配置した偏向コイルなどによって走査される陰極からの電子ビームで外部に読み出すのが基本動作原理である。

世界で初めて作られた撮像管は1927年にフィロ・ファーンズワースのつくったイメージディセクタであり、実用的な撮像管として最初のものは1933年にウラジミール・ツヴォルキンのつくったアイコノスコープ (Iconoscope ) である。

電子管の一種であることから、固体撮像素子に比べて性能維持や調整に手間がかかる。また固体撮像素子の品質が向上し、放送用として充分な画質を得られるようになったことから次第に固体撮像素子に置き換わり、現在では高感度暗視カメラなどの特殊な用途に使われている。

目次

初期の撮像管

イメージディセクタ

イメージディセクタ (Image dissector ) は1927年にフィロ・ファーンズワース(P. T. Franswarth )が発明した世界初の撮像管である。感度が低く実用にはならなかった。

アイコノスコープ

特許申請書のツボルキンのアイコノスコープの図 1931年

1931年、1926年のKálmán Tihanyiの電子カメラ管の5年後、ウラジミール・ツヴォルキン(Vladimir Zworykin )は画像を光反応物質で捉えることに特化した真空管の特許を申請した。光電面に光が照射されて電荷が生じた所を電子線を走査する事で電荷量に応じた電流が流れることで画素の光の強弱を電気信号に変換する仕組みである。イメージディセクタと比較して約5000ルクスでの撮影が可能と高感度で、容易に鮮明な画像を得ることができた。アイコノスコープは1936年から、1946年イメージオルシコンに置き換えられるまで初期のアメリカでの放送に用いられた。

[1][2]

画像はレンズを通り右上から入射して光電面に投影される。光量に応じ光電素子のモザイクに電荷が蓄積される。陰極線が光電面を走査すると電荷が放電し、管の左から増幅器へ画素の明るさに応じた電流が流れる。

イメージオルシコン

イメージオルシコンImage OrthiconIO)はイメージディセクタにRCAのアルバート・ローズ (Albert Rose ) 、Paul K. Weimer,とHarold B. Lawが発明した。オルシコン技術を組み合わせて効率を高め、1939年から1940年に原型が開発され、アイコノスコープ/オルシコンを置換しテレビの分野に大きな影響を与えた。1960年代まで一般的に使用されていた。その名はテレビ普及開始時代の撮像管の代名詞のように扱われる。

業界での愛称が"Immy"で、これを女性化した"Emmy" がアメリカテレビドラマを始めとする番組のほか、テレビに関連する様々な業績に与えられる賞であるエミー賞の名前の由来である[3]

さまざまな撮像管

ビジコン

ビジコン (Vidicon 、通称hivicon tube ) はターゲット材料に光導電体Sb2S3を使用し光導電面に電荷を蓄積する蓄積型撮像管である。1950年代にRCAのPK WeimerとSV ForgueとRR Goodrichによって開発された。当初は光導電体にセレンやシリコンダイオードアレイが使用された。

プランビコン

プランビコン (Plumbicon ) はフィリップスの商標である。光電面が酸化鉛(PbO)のビジコンである。放送局で使用された。出力は弱かったが、信号/雑音比が優れていた。イメージオルシコンに比べて解像度が優れていたが、輪郭が不自然だった。CBSは輪郭を補正した。

サチコン

サチコン (Saticon ) はNHK日立製作所が開発した。日立とトムソンとソニーの商標である。光電面はセレン砒素テルル(SeAsTe)である。

Pasecon

PaseconはHeimannの商標である。光電面はカドミニウムセレン(CdSe)である。

ニュービコン

ニュービコンニューコスビコンパナソニックが開発しパナソニックの商標である。高感度であった。光電面は亜鉛セレン(ZnSe)、亜鉛カドミニウムテルル(ZnCdTe)である。

トリニコン

トリニコン (Trinicon ) はソニーが開発しソニーの商標である。垂直の縞状のRGBフィルターが受光部にあり、赤、緑、青を走査する。放送用のカメラは各色にそれぞれ1本の撮像管を使用していたのに対してローエンドのカメラやカムコーダーにはこの1本で3色受け持つ撮像管が使用された。1980年代DXC-1800やBVP-1に使用された。CCDの普及により使用されなくなった。

高感度撮像管

イメージ・インテンシファイア

イメージインテンシファイア (Image IntensifierI.I.) は夜間の暗視用として開発された。極微弱な光を検知・増倍して像を得る。光電面はGaAs、GaAsP、InGaAs等が使用される[4]

ハープ

ハープHigh-gain Avalanche Rushing amorphous PhotoconductorHARP) - NHK日立製作所が開発した超高感度撮像管である。光電面はa-Se[5]

脚注

  1. ^ "R.C.A. Officials Continue to Be Vague Concerning Future of Television", The Washington Post, November 15, 1936, p. B2.
  2. ^ Albert Abramson, The History of Television, 1942 to 2000, McFarland, 2003, p. 18. ISBN 0786412208.
  3. ^ Emmy Origin”. Academy of Television Arts & Sciences. 2008年10月14日閲覧。
  4. ^ イメージインテンシファイア(I.I.):浜松ホトニクスPDFファイル)
  5. ^ *超高感度HARPカメラの開発とその応用: 日立評論PDFファイル)

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