イタチタケとは? わかりやすく解説

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イタチタケ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/08 21:30 UTC 版)

イタチタケ
分類
: 菌界 Fungi
: 担子菌門 Basidiomycota
: ハラタケ綱 Agaricomycetes
: ハラタケ目 Agaricales
: ナヨタケ科 Psathyrellaceae
: Candolleomyces
: イタチタケ C. candolleanus
学名
Candolleomyces candolleanus
(Fr.) D. Wächt. & A. Melzer[1]
シノニム

Psathyrella candolleana
(Fr.) G. Bertrand

和名
イタチタケ(鼬茸)

イタチタケ(鼬茸、Candolleomyces candolleanus)は、ナヨタケ科に属するキノコの一種。森で見られる傘が黄色のキノコで、世界中で見られる。

分布

世界の広葉樹林の朽ちた倒木に分布する[2]

形態

径3~7㎝[2]。傘の形は卵形~鐘形[3]。傘の表は湿ると、淡黄褐色でなめらか[2]。乾燥すると、放射状に裂けやすく、表面は密色~淡褐色で、微細なささくれ状~平滑[3]。傘の裏のひだは白色で、淡紅色を帯び、直生し密。胞子ができて老成するとひだは帯紫褐色になる[3]。傘が開くにつれ白色の被膜が傘の縁に付着し、しばらく経過すると、白い毛が傘の縁に付着しているような外見となる[4][2]。胞子は暗紫褐色[4]

は表面は白色である。幼時は繊維状短毛に覆われ、成熟すると平滑。中空で細長く、下方はやや太い[2]。柄につばをつけることはない[4]

生態

夏~秋に、広葉樹林の林内地上や、枯幹、材上や切り株腐木、公園などの切り株に群生する。木材腐朽菌[2][3][4]

名称

種小名 candolleanus19世紀スイス菌学者ドゥ・カンドルにちなむ[2]

地方名は、下のようなものがある[5]

秋田県:ウマノクソボッチ

岩手県福島県佐賀県:カキネタケ

利用

汁物炒め物にするとよい[3]。風味には癖がなく無味無臭で、バターでさっと炒めてレモンで味わうとよい。柄の太いものを選ぶとよい。これは薄くもろく壊れやすいためである[4][3]。ただし、毒成分のシロシビン類があり、頭痛、悪寒、平衡感覚の喪失、めまい、血圧降下、幻覚、精神錯乱、暴力など、中枢神経系の中毒を起こす[5]

脚注

  1. ^ Candolleomyces candolleanus in MycoBank”. 2023年3月11日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g 小宮山勝司、ヤマケイポケットガイド⑮『きのこ』、山と渓谷社、2000年、146頁
  3. ^ a b c d e f 柳沢まきよし、ポケット図鑑『新版 日本のキノコ275』、文一総合出版、2022年、133頁
  4. ^ a b c d e 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄、山渓カラー名鑑『増補改訂新版 日本のきのこ』、山と渓谷社、2011年、210頁
  5. ^ a b 長沢栄史、増補改訂フィールドベスト図鑑13『日本の毒きのこ』、学研、2009年、129・131頁




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