イソフルランとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 製品 > 医薬品 > > 医薬品 > イソフルランの意味・解説 

イソフルラン

分子式C3H2ClF5O
その他の名称イソフルラン、化合物469IsofluraneCompound 469、2-Chloro-2-(difluoromethoxy)-1,1,1-trifluoroethane、(1-Chloro-2,2,2-trifluoroethyl) difluoromethyl ether、(1-Chloro-2,2,2-trifluoroethyl)difluoromethyl ether、1-Chloro-2,2,2-trifluoroethyl(difluoromethyl) ether、イソフルレン、ホラン、ホレン、Aerrane、Forane、Forene、3-Chloro-1,1,4,4,4-pentafluoro-2-oxabutane、Difluoromethyl(1-chloro-2,2,2-trifluoroethyl) ether、Isoflurene、エスカイン、Escain、フォーレン、1-Chloro-2,2,2-trifluoroethyldifluoromethyl ether
体系名:1-クロロ-2,2,2-トリフルオロエチル(ジフルオロメチル)エーテル、2-クロロ-2-(ジフルオロメトキシ)-1,1,1-トリフルオロエタン、(1-クロロ-2,2,2-トリフルオロエチル)ジフルオロメチルエーテル、3-クロロ-1,1,4,4,4-ペンタフルオロ-2-オキサブタン、ジフルオロメチル(1-クロロ-2,2,2-トリフルオロエチル)エーテル、1-クロロ-2,2,2-トリフルオロエチルジフルオロメチルエーテル


(R)‐(−)‐イソフルラン

分子式C3H2ClF5O
その他の名称(R)-(-)-イソフルラン、(R)-(-)-Isoflurane(-)-イソフルラン、(R)-2-Chloro-2-(difluoromethoxy)-1,1,1-trifluoroethane、(R)-イソフルラン、(R)-Isoflurane
体系名:(R)-2-クロロ-2-(ジフルオロメトキシ)-1,1,1-トリフルオロエタン


(S)‐(+)‐イソフルラン

分子式C3H2ClF5O
その他の名称(S)-(+)-イソフルラン、(S)-(+)-Isoflurane、(+)-イソフルラン、(S)-2-Chloro-2-(difluoromethoxy)-1,1,1-trifluoroethane、(S)-イソフルラン、(S)-Isoflurane
体系名:(S)-2-クロロ-2-(ジフルオロメトキシ)-1,1,1-トリフルオロエタン


イソフルラン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/22 23:46 UTC 版)

イソフルラン(Isoflurane)とはハロゲン化エーテル英語版系の吸入麻酔薬の一つである。商品名フォーレン。常温では不燃性の液体であり、エンフルラン構造異性体である。光学活性中心を1つ持つが、光学分割はせずにラセミ体で用いられる。中枢神経の抑制、呼吸抑制、血圧低下、筋弛緩などの薬理作用があり、痙攣誘発作用は持たない。長時間投与でも肝毒性腎毒性を示さないため、肝疾患や腎疾患を持つ動物に対しても使用することができる[1][2]。ヒトでは肝・胆道疾患や腎機能障害を持つ患者には慎重投与とされている[3]。脳保護作用が強い。過去に悪性高熱を示した動物あるいは悪性高熱を好発する動物での使用は禁忌である[1][2]。吸入麻酔薬としてのカラーコードは、紫。製品容器や専用気化器には紫のラベルが貼られている。


  1. ^ a b Donald C. Plumb、佐藤宏他監訳『プラム 動物用医薬品ハンドブック 原書第3版』ワハ、2003年。 
  2. ^ a b 伊藤勝昭他『新獣医薬理学 第二版』近代出版、2004年。ISBN 4874021018 
  3. ^ フォーレン吸入麻酔液 添付文書” (2014年8月). 2016年5月28日閲覧。[リンク切れ]
  4. ^ Niedermeyer, Ernst; Silva, F. H. Lopes da (2005). Electroencephalography: Basic Principles, Clinical Applications, and Related Fields. Lippincott Williams & Wilkins. p. 1156. ISBN 978-0-7817-5126-1. https://books.google.co.jp/books?id=tndqYGPHQdEC&pg=PA1156&redir_esc=y&hl=ja 
  5. ^ WHO Model List of EssentialMedicines”. World Health Organization. p. 6 (2013年10月). 2014年4月22日閲覧。
  6. ^ フォーレン吸入麻酔液 インタビューフォーム” (PDF) (2013年10月). 2016年5月28日閲覧。
  7. ^ Mellon, RD.; Simone, AF.; Rappaport, BA. (Mar 2007). “Use of anesthetic agents in neonates and young children.”. Anesth Analg 104 (3): 509–20. doi:10.1213/01.ane.0000255729.96438.b0. PMID 17312200. http://www.anesthesia-analgesia.org/cgi/content/full/104/3/509. 
  8. ^ M. C. Lewis, I. Nevoa, M. A. Paniaguaa, A. Ben-Aric, E. Prettoa, S. Eisdorfera, E. Davidsona, I. Matotc, C. Eisdorfer (2007). “Uncomplicated general anesthesia in the elderly results in cognitive decline: Does cognitive decline predict morbidity and mortality?”. Medical Hypotheses 68 (3): 484–492. doi:10.1016/j.mehy.2006.08.030. PMID 17141964. 
  9. ^ Z. Xie, Y. Dong, U. Maeda, R. D. Moir, W. Xia, D. J. Culley, G. Crosby, R. E. Tanzi (2007). “The Inhalation Anesthetic Isoflurane Induces a Vicious Cycle of Apoptosis and Amyloid β-Protein Accumulation”. Journal of Neuroscience 27 (6): 1247–1254. doi:10.1523/JNEUROSCI.5320-06.2007. PMID 17287498. 
  10. ^ S. L. Bianchi, T. Tran, C. Liu, S. Lin, Y. Li, J. M. Keller, R. G. Eckenhoff, M. F. Eckenhoff (2007). “Brain and behavior changes in 12-month-old Tg2576 and nontransgenic mice exposed to anesthetics”. Neurobiology of Aging 28 (in press): 1002–10. doi:10.1016/j.neurobiolaging.2007.02.009. PMID 17346857. 
  11. ^ Saab, BJ; Maclean AJ; Kanisek M; Zurek AA; Martin LJ; Roder JC; Orser BA (November 2010). “Short-term memory impairment after isoflurane in mice is prevented by the α5 γ-aminobutyric acid type A receptor inverse agonist L-655,708.”. Anesthesiology 113 (5): 1061–71. doi:10.1097/ALN.0b013e3181f56228. PMID 20966663. 
  12. ^ Kuehn, BM. (Apr 2007). “Anesthesia-Alzheimer disease link probed”. JAMA 297 (16): 1760. doi:10.1001/jama.297.16.1760. PMID 17456811. 
  13. ^ How does anesthesia work?”. scientific american. 2016年5月28日閲覧。
  14. ^ 熊澤光生ら『標準麻酔学 第5版』医学書院、2006年、26頁。ISBN 978-4260001960 
  15. ^ Martin K. Vollmer, Tae Siek Rhee, Matt Rigby, Doris Hofstetter, Matthias Hill, Fabian Schoenenberger, Stefan Reimann (2015). “Modern inhalation anesthetics: Potent greenhouse gases in the global atmosphere”. Geophysical Research Letters 42 (5): 1606. doi:10.1002/2014GL062785. 


「イソフルラン」の続きの解説一覧

イソフルラン(フォーレン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 08:58 UTC 版)

全身麻酔」の記事における「イソフルラン(フォーレン)」の解説

強烈なエーテル臭と気道刺激性から、緩徐導入は困難であるが、生体内代謝率の低さから、肝・腎機能低下した患者麻酔などで好んで用いられた。調節性がセボフルランやデスフルランに劣るため、近年はあまり用いられない

※この「イソフルラン(フォーレン)」の解説は、「全身麻酔」の解説の一部です。
「イソフルラン(フォーレン)」を含む「全身麻酔」の記事については、「全身麻酔」の概要を参照ください。


イソフルラン(フォーレン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/06 03:59 UTC 版)

吸入麻酔薬」の記事における「イソフルラン(フォーレン)」の解説

エンフルラン構造異性体であり、エンフルラン同様、ハロタンの欠点を補うようにデザインされ吸入麻酔薬である。血液/ガス分配係数高く、また刺激臭有するため導入には使いづらい。麻酔維持目的亜酸化窒素併用化で0.51.5%で用いられることが多い。脳圧、脳代謝抑制作用を持つため、脳神経外科領域使われることが多かったが、近年覚醒速やか手術後の神経学評価しやすさ優れセボフルランやデスフルランに取って代わられつつある。ハロタンと比べ肝毒性極めて低くなったものの肝障害患者には使わない方が良いとされている。ハロタン同様に悪性高熱症をおこすことがあるといわれている。頻脈をおこすことがセボフルラン対照的である。

※この「イソフルラン(フォーレン)」の解説は、「吸入麻酔薬」の解説の一部です。
「イソフルラン(フォーレン)」を含む「吸入麻酔薬」の記事については、「吸入麻酔薬」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「イソフルラン」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



イソフルランと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「イソフルラン」の関連用語

イソフルランのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



イソフルランのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのイソフルラン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの全身麻酔 (改訂履歴)、吸入麻酔薬 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS