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イスラームにおけるイーサー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/01/07 07:29 UTC 版)
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イーサー (アラビア語: عيسى、ラテン文字転写例: `Īsā) はナザレのイエスのイスラームにおける呼称である。キリスト教においてキリスト(救世主)として信仰の対象とされるイエスは、イスラームではイーサーと呼ばれ、イスラエルの子ら ( banī isrā'īl ) を新しい啓示インジールのもと導くために送られた預言者と位置付けられる[1]。本項ではイスラームにおける預言者としてのイーサーについて解説する。
ムスリムはクルアーンを神からの最終啓示だと信じているが、これによればイーサーは、神アッラーフの命じた奇跡すなわち処女懐胎の結果、マルヤム( Maryam 、マリア) を母として生まれた。イーサーを探索する動きから逃れられるよう、イーサーは奇跡を起こす力を、すべて神の許しのもと得た。イスラームの教典によれば、イーサーは殺されることも磔にされることもなく、生き続けて天国に上がったとされる。イスラームの伝承では、イーサーは最後の審判が近づけば地上に戻り、司法を復活させて偽のメシア(al-Masīḥ ad-Dajjāl 。偽メシア、反キリスト) を打ち負かすと考えられている[2][3]。イスラームのすべての預言者同様、イーサーはムスリムであり、人々に向かって、神の意志に服従してまっすぐに進むよう説教したと考えられている。
イスラームは、「イーサーは人の姿をした神である、あるいは神の子である」といった考え方を拒絶しており、「イーサーは常人であって、他の預言者同様、神の言葉を広めるために選ばれた人間である」と主張する。イスラームの啓典は、シルク( Shirk 。神以外の者の神格化)を禁じ、タウヒード ( tawhīd 。神の唯一性の概念)を強調する。 クルアーンの中で、al-Masīḥ (油を注がれた者、清められた者。メシア)など、多くの称号がイーサーに付けられるが、これはキリスト教の教義による意味付けとは一致しない。しかし顕著な称号に限っては、アラブのキリスト教徒もしばしばこれを使用する。イスラームではイーサーは、ムハンマド(マホメット)の前駆者であり、ムハンマドの出現を予言した者と認識されている[3][4]。
目次 |
- 1 イスラームにおけるイーサーの概要
- 2 生涯
- 3 イスラームにおける概念
- 4 クルアーンにおけるイーサーへの言及
- 5 脚注
- 6 参考文献
- 7 関連項目