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ミラーマン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/05/30 09:27 UTC 版)
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| ミラーマン | |
|---|---|
| 放送時間 | 日曜 19:00 - 19:30(30分) |
| 放送期間 | 1971年12月5日 - 1972年11月26日(51回) |
| 放送国 | |
| 制作局 | 円谷プロダクション、フジテレビ |
| 監督 | 本多猪四郎 ほか |
| 脚本 | 若槻文三 ほか |
| プロデューサー | 満田かずほ 淡豊昭 塚原正弘 春日東 別所孝治 八百板勉 |
| 出演者 | 石田信之 宇佐美淳也 和崎俊哉 工藤堅太郎 杉山元 市地洋子 沢井孝子 蔵忠芳 村上不二夫 ほか |
| 音声 | モノラル放送 |
| オープニング | ミラーマンの唄(第1 - 29話までED曲として併用) |
| エンディング | 戦え! ミラーマン(第30話 - ) |
『ミラーマン』は、1971年12月5日から1972年11月26日にかけて全51話がフジテレビの日曜日19:00-19:30枠に放送された、特撮ヒーロー番組、およびそれに登場するヒーローの名前。
目次 |
概要
本作の企画は、金城哲夫が円谷プロダクションへの置き土産として執筆した原案を基に、田口成光や満田かずほが1969年に本格的な番組案とした企画書がそもそもの発端で、これを基に小学館が発行する学習雑誌などの児童誌におけるマンガ連載が行われ、また東京12チャンネルなどへの番組売り込みが並行された。こうした経緯を経て、一度は旭通信社を通して、よみうりテレビの土曜日19:00 - 19:30枠における『巨人の星』の後番組として候補に挙がっていた時期もあったが、結局実現しなかった。
ちょうどその頃フジテレビでは、旭通信社の担当枠(日曜日19:00 - 19:30)で、新番組企画『長くつ下のピッピ』[1] が、原作者の許可が得られずに制作中止に追い込まれていた。そこで急遽、旭通信社は代替企画として『ミラーマン』をフジテレビに売り込み、9月3日のフジテレビ企画会議において、1971年12月から、同枠での放映が決定することとなった。こうして、最終的に本作は円谷プロダクションが企画と制作を兼ね、広告代理店は旭通信社が担当、提供スポンサーは大塚グループが単独で務める形となっている。
設定については、満田が各局に売り込んでいた『戦え! ウルトラセブン』の企画書における、スライサーV、同Hなどの必殺技なども流用することで、細部が固められていった。また放送決定に先駆けてパイロット版(後述)も制作されていたが、出演者やヒーローのデザインなどが異なっている[2]。
円谷プロとしても、同時制作されていた『帰ってきたウルトラマン』との差別化のため、「シャープで硬質なドラマの制作」が掲げられ、ストーリーは、御手洗博士を中心とする科学者専門家チーム、異次元人との混血児である主人公京太郎の出自が及ぼす心の葛藤による彼の内面的な弱さ、インベーダーの不気味さが強調されており、同時期のヒーロー番組としてもリアルでダークなムードのドラマが展開された。また、特殊チームが光線銃以外の兵器を持たず[3]、科学力で敵に立ち向かう「民間組織」(事件の捜査と検証等が主な任務)であるという点も特徴であり、「敵に対してなかなか抵抗できない」といったエピソードも多々描かれている。
演出陣としては、大映京都撮影所から黒田義之監督を招き、本作を機に黒田は円谷作品に関わるようになる。これは、1966年(昭和41年)の大映映画『大魔神』を観て、黒田の特撮演出の巧みさに驚嘆した円谷一が、円谷英二の長年の夢だった『竹取物語』の映画化スタッフとしてこれを招いたのがきっかけである[4] 。同じ怪獣が数度にわたって再登場することが多いのは、予算削減のため、当初から番組企画に盛り込まれていた事項である。
本作の監修に円谷一が名を記している件については、「当時のTBSは円谷プロに対し、円谷の特撮ものはうちの局でなければ作れないという傲慢な態度をとっていた。それに対して、円谷一はTBSに釘を刺す意図があったのではないか」との、当時のスタッフの証言がある。
『シルバー仮面』との視聴率競争
また本作は、放映開始時から裏番組として同じ特撮ヒーロー番組である『シルバー仮面』との視聴率競争を宿命づけられていた作品であるが[5]、シリアスで地味な世界観や、制作費を抑えるため同じ怪獣が再登場するパターン[6]が繰り返されたことなどから、視聴率は初回の27%を最高値として徐々に下がっていった。
この視聴率競争では本作が優勢であり、結果的には勝利したものの[7]、翌1972年の4月編成期を境に、第二次怪獣ブームが過熱していくなかで、派手なアクションやドラマを展開するライバルヒーロー番組が各局ともに続出することとなり、制作スタッフはさまざまな番組強化策を検討せざるを得ない状況となる。
『変身ブーム』の中での設定変更
こうして、ライバル番組が一気に増加したことへの対策として、第2クール目から怪獣が再登場する方針が改められ、序々にインベーダーの作戦のスケールが大きくなり派手な特撮シーンが増えていった。そして第3クール目からミラーマンの世界観はインベーダーと人類との総力戦を描くものへと変わる。
ソルガン(太陽光をエネルギーとする光線銃)以外に武器を持たず、事件の調査と航空防衛隊への指揮が中心だったSGM(ただし、インベーダーと格闘することも多々あった)は、インベーダーによって基地を壊滅させられ、実力で対抗すべく大型戦闘機ジャンボ・フェニックスを導入。ミラーマンを支援する攻撃部隊としての側面を持つようになる。
また、インベーダーの策略で埋め込まれたエネルギー時限爆弾と、その対抗アイテムとして父親に与えられたカラータイマー 、そして敵の強大さをアピールするため2体の怪獣を相手にするケースも多くなり、戦いの緊迫感は俄然増した。 こうしてインベーダーの攻撃が苛烈になり、ミラーマンが絶体絶命のピンチに陥るストーリーも続出した。また番組初期でみられなかったインベーダー側のドラマが描かれる話(42、46話)や、環境破壊を批判した社会派のドラマ(32話)やインベーダーの地球侵略の理由が明かされる話(41話)もありバラエティに富んだ作風となっていく。視聴率も第34話から16%台に持ち直し、安定した人気を得るようになり、続編『ミラーマン・兄弟』も企画されるが、こちらは映像化されることなく終わった[8]。
このように同題材の裏番組との競争による視聴率競争や路線変更など、紆余曲折を経た本作であるが、この作品が放映されていたのが、ヒーロー番組が乱立した空前の「変身ブーム」の頃であったことを鑑みれば、十分な人気を得た番組であったといえる。視聴率も、平均17.2%と、決して悪いものではなかった[9] 。
一方でキャラクター商品化市場では苦戦を強いられ、ことに怪獣のソフビ人形の売り上げが伸び悩み、ミラーマンや怪獣のソフビ人形を販売していたブルマァクの倒産の一因となった[10] 。
ストーリー
1980年代、異常な事件が世界各地で続発していた。国際的宇宙物理学の権威である御手洗博士は、これらは地球に危機が迫っている兆候だと警告するとともに、自ら現代科学のエキスパートたちを集めた調査組織・SGM(Science Guard Members)を組織して、その研究所を自邸の地下に建設した。
新聞社のカメラマン・鏡京太郎は御手洗博士の助手をしていた母・優子の死後、博士の家に引き取られ、彼らの家族同然に育てられた。彼は謎の竜巻被害の取材中、奇妙な現象に襲われて危機に陥るが、不思議な鏡のきらめきによって助けられ、竜巻被害の実地調査にやって来たSGMの藤本に伴われて御手洗邸に帰宅する。
京太郎が撮影したフィルムには、目には見えなかった謎の人物が写っていた。京太郎の話を聞いた御手洗博士は、彼の出生の秘密を語り始める。京太郎の父は京太郎の撮影したフィルムに写っていた地球外侵略者・インベーダーからこの世界を防衛するため、異次元世界(2次元)からやってきた超人「ミラーマン」だった。彼はインベーダーの策略により命を落とし、優子は御手洗博士に京太郎を託して姿を消さざるを得なかった。そして京太郎も父から超人としての力を受け継いでいた。
混乱する京太郎。しかし死んだはずの父は彼に「私に代わってお前がミラーマンとしてインベーダーと戦うのだ」とメッセージを送る。再び襲来するインベーダーは、御手洗邸に侵入してフィルムを奪回、追跡されると巨大な怪獣へと変身する。父の敵であるインベーダーから地球を守るため、京太郎は父の声に応じミラーマンへと変身する。
- ^ 『アタックNo.1』の後番組として予定されていた
- ^ 裏番組となる『シルバー仮面』で主演した柴俊夫が、このパイロット版でも主演を務めていた
- ^ テコ入れによる設定変更以前は、SGMの持つ攻撃兵装は拳銃型の小型光線銃「ソルガン」のみ。7話で開発過程がえがかれ、11話で初登場
- ^ 『大映特撮コレクション 大魔神』(徳間書店)黒田義之の対談より
- ^ 名古屋地区においては名古屋テレビが1日遅れの同じ時間帯で『仮面ライダー』を放映しており、その結果同時間帯に同じジャンルの番組が3本揃う結果となった。
- ^ 淡プロデューサーの意向によるもの
- ^ TBSは本作への対抗策として『シルバー仮面ジャイアント』に題名を変更。ヒーローを巨大化させることでテコ入れを図ったが、5月で番組終了となった
- ^ スタッフは主人公の「まじめさ」を問題視しており、続編ではこの要素が変えられる予定であった。こちらは『ジャンボーグA』へと生かされることとなる
- ^ 後年、講談社x文庫『メーキング・オブ・円谷ヒーロー(1)』におけるスタッフとキャストの座談会で、満田かずほが誇らしげに「まさかこれほど視聴率が取れるとは思わなかった」、「裏はやっつけたし」と語っている
- ^ 『マルサン‐ブルマァクの仕事』
- ^ 脚本では「復身」と表記
- ^ DVD『シルバー仮面大図鑑』より
- ^ 開米プロの工房が手狭になったため、スタッフが入江プロに出向していた
- ^ 他作品では挿入歌を手がけたものもある
- ^ 『ウルトラ情報局』2009年8月号より
- ^ 鼻や口はなく、顔の中央にゴーグルがあるシンプルなもの。ブルマァクのソフビ人形(2種)のほか、各メーカーからノートや運動靴が販売されていた
- ^ テロップでは「南沙緒」と誤表記
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