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アンタレス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/01/15 08:30 UTC 版)

(アルファ・スコルピィ から転送)

アンタレス
Antares
星座 さそり座
視等級 (V) 0.96
変光星型 LC型
位置
元期:J2000
赤経 (RA, α) 16時29分24秒
赤緯 (Dec, δ) -26° 25′ 55″
視線速度 (Rv) −3.4 km/s
固有運動 (μ) 赤経−10.16ミリ秒/年
赤緯−23.21ミリ秒/年
距離 550光年
絶対等級 (MV) -5.18等
物理的性質
直径 太陽直径の700倍
質量 太陽質量の15.5倍
自転周期 20km/s
スペクトル分類 M1.5Iab-Ib+B2.5Ve
表面温度 3500K
色指数 (B-V) 1.83
色指数 (U-B) 1.34
別名称
別名称
α Scorpii, 21 Sco, Cor Scorpii,
Kalb al Akrab, Scorpion's Heart,
Vespertilio, HR 6134,
CD -26°11359, HD 148478,
SAO 184415, FK5 616,
WDS 16294-2626,
CCDM J16294-2626A/B,
HIP 80763.
■Project ■Template

アンタレスAntares)はさそり座のα星で、よく知られる恒星の一つである。の空に赤く輝く1等星。

目次

名称について

さそり座は黄道十二宮の一つであり、従ってアンタレスは火星と大きく接近して見える場合があり、共に明るく赤い星であることから、ギリシャ語で「火星(アレース)に対抗(アンチ)するもの」を意味する名が付けられたものである。和名の赤星(あかほし)や、古い漢語で(か)、大火(たいか)と呼ぶのも、星の色に由来している。

ほかにもコル・スコルピイラテン語: Cor Scorpii)、ル・クール・デュ・スコルピヨンフランス語: le Cœur du Scorpion)、カルブ・ル・アクラブアラビア語: قلب العقرب‎ ; qalb l-`aqrab)など各国語の固有名を持ち、これらはいずれも「さそりの心臓」の意。

学名のアルファ・スコルピイα Scorpii、略号α Sco)で呼ばれることもある。

物理的性質

アンタレスはかつては0.9等から1.8等まで変光する脈動変光星といわれていたが、実際はそれほど大きな光度変化は見られず、変光範囲は0.9等から1.2等くらいである。従って眼視観測ではアンタレスの変光はほとんどわからない(ちなみに眼視観測で変光が分かるのは変光範囲が0.5等以上の星である)。むしろジュバ(δ Sco)の方がアンタレスより変光範囲は大きい(ちなみにジュバの変光範囲は1.7等~2.3等なので、眼視観測でも変光が確認できる)。

アンタレスはかつて直径が太陽の230倍とされ、「理科年表」も長らくこの値を採用していたが、実際はもっと大きな星で、直径は太陽の600倍ないし800倍である(理科年表2009年版では太陽の720倍に変更されている)。以前は明るさと表面温度から大きさを推定していたが、現在は干渉計によって実測しており、過去と現在の直径の違いはこれを反映している。明るさは太陽の8000倍ないし1万倍と考えられている。なお、赤外線を含めて計算すると明るさは太陽の6.5万倍である。非常に大きな直径と太陽よりはるかに明るい光度、そして表面温度が3500Kであることからアンタレスが赤色超巨星であることがわかる。また、地球からの距離は約550光年と考えられている。

伴星

非常に美しい実視連星で、0.96等の主星(アンタレスA)から2.9秒離れたところに5.5等の伴星(アンタレスB)が輝いている。伴星は主星から550天文単位の距離にあるものと推測されている。2つの星のスペクトル型はアンタレスAがM1.5Ⅰab-ⅠbでアンタレスBがB2.5ⅤeなのでアンタレスAが赤く、アンタレスBが青白く見えるはずだが、実際にはアンタレスAとの色の対比効果によりアンタレスBは緑色に見えることが多い。またアンタレスAも「赤」とはいっても「真っ赤」というよりはオレンジがかった赤色に輝いて見える。伴星は主星の370分の1の明るさしかないが、太陽の170倍の明るさで輝いている。2つの星の光度差が大きいため、分離には口径150mmほどの望遠鏡が必要である。伴星は主星が月により掩蔽される際に、小口径の望遠鏡で数秒間見ることができる。伴星は、1819年4月13日の月によるアンタレス食の際に発見された。伴星の軌道についてはよく分かっていないが、878年の周期で公転しているものと推測されている。






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