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アルキメデスの性質

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/09/24 12:19 UTC 版)

ヒルベルトによるアルキメデスの公理の定式化

数学におけるアルキメデスの性質(〜せいしつ、: Archimedean property)とは、古代ギリシャの数学者シラクサのアルキメデスにちなんで名付けられた、実数の体系を典型的な例として一定の種類のなどいくつかの代数的構造が共通として持っている性質のことである。ふつう、アルキメデスの性質とは考えている体系の中に無限大や無限小が現れないこと、という意味で理解される。この概念は古代ギリシャにおける量の理論に端を発しているが、近現代の数学の教育や研究においてもヒルベルトの幾何の公理、順序群や順序体局所体の理論などにおいて重要な役割を果たしている。

0でない元の任意の対について、それぞれ他方に対して無限小量ではないという意味で、「比較可能」な代数系はアルキメデス的であると呼ばれる。反対に二つの0でない元で片方がもう一方に対して無限小であるような代数系は非アルキメデス的であると呼ばれる。例えば、アルキメデス的な順序群はアルキメデス的順序群あるいはArchimedes的順序群、Archimedes順序群と呼ばれることになる。[1]

アルキメデスの性質は様々な文脈に応じて異なった方法で定式化される。たとえば順序体の文脈ではアルキメデスの公理と呼ばれる命題によってアルキメデス性が定義され、実数体はその意味でのアルキメデス性を持つ一方で、実係数の有理関数体は適当な順序構造によってはアルキメデス性を持たない順序体になる。


  1. ^ 岩波数学事典 4th ed. 182 順序線形空間A
  2. ^ Knopp, Konrad (1951). Theory and Application of Infinite Series, English 2nd, London and Glasgow: Blackie & Son, Ltd., p. 7. 
  3. ^ David Hilbert, 1980 (1899). The Foundations of Geometry, 2nd ed. Chicago: Open Court.
  4. ^ Schechter 1997, §10.3


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