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アリアン5
欧州各国が共同で設立した宇宙関連の研究機関・欧州宇宙機関(ESA)によって開発された、打ち上げ用ロケット。「アリアン4」の後継機として開発された。
アリアン5は1996年に最初に打ち上げられた。1999年には商用の打ち上げを開始している。2012年3月実施分までを含めて計61回の打ち上げが実施された。失敗回数は部分的に失敗した例を含めて計4回で、成功率は93~95パーセントである。15回目以降は、全て成功している。
2012年5月現在、アリアン5は商用打ち上げビジネスの市場で世界の多くのシェアを占めている。日本の打ち上げロケット「H2A」は2012年5月に初めて海外の商業衛星を打ち上げ、商用運用を開始するが、ロシアの「プロトンロケット」およびアリアン5がシェア拡大に向けての障壁とされている。
関連サイト:
Ariane 5 Overview - Arianespace
スペース百科 |
アリアン5

名称:アリアン5(Ariane 5)
打ち上げ国名・機関:欧州/欧州宇宙機関(ESA)
開発機関・会社:欧州宇宙機関(ESA)
運用機関・会社:アリアンスペース社
打ち上げ場所:ギアナ宇宙センター(GSC)
運用開始年:1996年
地球低軌道に19〜20.5t、静止軌道への移行(トランスファ)軌道に7トンの積載重量を運ぶことのできるアリアン5は、アメリカやロシア、それに中国や日本との打ち上げ能力競争におけるヨーロッパ側の切り札として開発されました。
もともとは、再使用可能な有翼宇宙往還弓ヨーロッパ連合版のスペースシャトル−を開発するヘルメス計画(その後、計画を断念)のために構想されたこともあって、有人宇宙飛行にも使用できる設計になっています。
しかし、科学衛星クラスターを搭載した1号機の最初の打ち上げ(1996年6月4日)は、発射直後にロケットがコントロールを失い爆発、失敗に終わりました。調査により、事故の原因は管制ソフトウェアの不具合によるもので、ハード面での問題はないことが判明しました。
続いて1997年10月30日に試験2号機の打ち上げがおこなわれ、MAQSAT-H衛星を高度27,000kmの軌道に投入しました。予定されていた高度は30,000kmで、第2段エンジンの燃焼に異常があった模様ですが、ロケットの打ち上げは成功であったとESAは発表しています。
1998年秋には試験3号機の打上げに成功、4号機以降は商業打ち上げとなります。現在はアリアン5プラスというプログラムのもと、段階的にアリアン5の能力増強を図り、2006年には現在の約2倍の打ち上げ能力を有するアリアン5/ECS−Bの実用化を目指しています。
1.どんな形をし、どんな性能を持っているの?
アリアン5は、第1段ロケットとその両側にとりつけられた固体ロケット・ブースター2基からなる下部構造と、第2段目と積載物(ペイロード)からなる上部構造の組み合わせで構成されています。固体ロケットを含めて数えれば、言わば2.5段型に相当することになります。
上部構造は、単一の衛星打ち上げ用と、複式のプラットホーム(スペルトラ)タイプ、それに将来の有人飛行用の3つのタイプが使い分けられる予定になっています。第ゼロ段にあたる固体ロケット・ブースターは、それぞれ発射時の総重量269t、直径3m、全長31m、各実効推力は640t。第1段は総重量170t、直径5.4m、全長30m、実効推力100t。第2段は総重量9.38t、直径3.94m、全長3.56mで、推力は2.8tあります。
ロケット部の全重量は717t、総推力は1,280t。積載重量のカバー(フェアリング)には、12.7mと17m、長短2つのタイプがあり、発射時の全体の重さは745〜750t、長さは45〜55.4mになります。
1段目には液体酸素と液体水素、2段目には長期間の保存が可能なモノメチル・ヒドラジン(MMH)とテトラニトロキシド(TNO)が、推進剤(酸化剤と燃料)として使われます。
ブースターには、パラシュートを含む回収システムが装備できるようになっています。ただし、回収こそ可能なものの、補修と固形燃料の補給によって、これを再利用しようという計画は、コストの問題から中止されました。
2.打ち上げや飛行の順序はどうなっているの?
打ち上げに先立ち、まず、第1段が点火され、つづいて固体ロケットにも点火、上昇が開始されます。固体ロケットは130秒間噴射をつづけ、高度60kmのところで切り離されます。推力の比率からもわかるように、この間の上昇力はほとんど、固体ロケットが支えています。固体ロケットは分離後落下、第1段ロケットはその後も噴射をつづけ、点火から570秒後にエンジンを停止、上部構造と分離されます。第1段は、大気圏再突入コースをとり、太平洋上に落下します。
静止軌道への移行(トランスファ)ミッションの場合には、上部構造の第2段に点火後、エンジンが1100秒間燃焼、上部構造全体を、近地点高度600km、遠地点高度36000kmの遷移(トランスファ)軌道へと運びます。
3.どんなものを打ち上げたの?
最初の打ち上げには、スペルトラに2基×2、合計4基のプラズマ観測衛星クラスターが搭載されていましたが、爆発とともに失われました。
再開後の最初のミッションで、MAQSAT-H衛星が打ち上げられました。
4.どのくらい成功しているの?
3回の試験打ち上げがおこなわれ、2回成功しています。1999年12月から始まった商用打ち上げは、2002年7月現在までに9回行なわれており、うち8回が成功しています。
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アリアン5
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/05/17 11:48 UTC 版)
アリアン5(英語: Ariane 5)は、静止トランスファ軌道や低軌道などに人工衛星を打ち上げるために開発された、ヨーロッパの使い捨て型ロケットである。欧州宇宙機関(ESA) とEADSの一部門であるEADSアストリウム・スペース・トランスポテーションによって製造され、アリアン計画の一端を担うアリアンスペース社によって営業、販売されている。製造はヨーロッパで行い、ギアナ宇宙センターから打ち上げられる。
アリアン5はアリアン4の成功を受けて開発されたロケットであるが、アリアン1〜4が各部の段階的な改良を積み重ねて開発されていったのとは異なり、アリアン5はほぼすべての要素が新規開発である。開発には10年の歳月と70億ユーロの費用が投じられた。ESAは当初、再利用型の有人宇宙往還機エルメスを打ち上げるための大きなペイロードを持つロケットとしてアリアン5を計画したが、後にエルメスは計画がキャンセルされた。そのためにアリアン5は無人の人工衛星の打ち上げ、特にその大きなペイロードを生かした商用静止衛星の2機同時打ち上げ(デュアルローンチ)に特化している。
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- ^ “France in Space #387”. Office of Science and Technology Embassy of France in the USA. 2010年閲覧。...
- ^ “NASA confirms French nose cone found”. UPI (2000年3月2日). 2000年閲覧。...
- ^ http://www.dlr.de/DesktopDefault.aspx/tabid-1/86_read-21482/
- ^ http://www.esa.int/esaCP/SEM5TFAK73G_index_0.html
- 1 アリアン5とは
- 2 アリアン5の概要
- 3 打ち上げ履歴
- 4 今後の打ち上げ予定
アリアン 5に関連した本
- アリアンロッド・サガ・コンチェルト 1 (電撃コミックス) F.E.A.R アスキー・メディアワークス
