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アマチュア局の開局手続き

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/12/25 12:35 UTC 版)

アマチュア無線 > アマチュア局の開局手続き

アマチュア局の開局手続き(アマチュアきょくのかいきょくてつづき)の項目では、日本においてアマチュア無線を愉しむために、必要な種別の無線従事者免許証を有する者が、電波法ならびに総務省令 無線局免許手続規則に基づき無線局免許状を取得する手続きについて解説する。

日本ではアマチュア無線の運用に、無線家本人が試験を受けて取得する免許証と、無線設備の技術基準適合について審査し発行される免許状のふたつが必要となる。アマチュア局には個人が開局する個人局と、団体が開局する社団局があり、識別信号(呼出符号)の割当てにより区別されている。国によっては従事者と無線局の免許を区別しない(例・アメリカ合衆国)場合もある。

目次

個人局の場合

個人局を開局するまでの手続きは次のとおりである。基本的に他の業務の無線局と同様である。

  1. 申請書、無線局事項書、工事設計書(以下、「申請書等」という。)を、設置場所(移動しない局の場合)または常置場所(移動する局の場合)を管轄する総合通信局沖縄総合通信事務所を含む、以下同じ。)に提出する。
  2. 申請書等が電波法令に適合すれば、予備免許が与えられる。但し、簡易な免許手続を行うことができる無線局に該当する場合は、無線局免許状が交付される。
  3. 予備免許の事項に基づき、落成検査を受け、これに合格すれば、無線局免許状が交付される。

ここで、空中線電力200W(第二級アマチュア無線技士に許可される最大の空中線電力)以下の局を開設する場合は、簡易な免許手続を行うことができる無線局に該当し、無線設備が電波法令の技術基準に適合している旨の保証を受けることにより、予備免許と落成検査が省略される。保証業務は、1992年(平成4年)4月より日本アマチュア無線振興協会(JARD)が実施していたが、2001年(平成13年)に「TSS株式会社」(TSS)へ移行した。

また、技術基準適合証明(工事設計認証を含む。)を受けた適合表示無線設備である200W以下の無線機を使用する場合は、証明番号または認証番号を工事設計書に記入することにより、送信機系統図を省略できるなど書式が簡略化される。技術基準適合証明業務は1991年(平成3年)よりJARDが実施しており、証明番号は一台毎に、認証番号は機種毎に異なる番号が付与される。

そこで、手続きとしては次のとおり大別される。

200W以下の局の場合

  • 適合表示無線設備である無線機のみの場合は、申請書等を総合通信局に提出する。
  • 自作・改造した無線機や技術基準適合証明制度の実施前に製造された無線機(JARL登録機種を含む。)を含む場合は、保証認定を受けるためTSSに提出する。
JARL登録機種とは、1959年(昭和34年)より1992年3月まで日本アマチュア無線連盟(JARL)が実施した電波法の技術基準に適合していることを保証認定した制度中、1970年(昭和45年)以降にメーカーからの申請に基づき性能試験などを行い登録された機種である。証明番号と同様にJARL登録番号を記入することにより、工事設計書の書式が簡略化できた。
JARLが1992年3月31日に登録していた機種(製造・サービスの打切りやメーカー倒産などによりカタログ・取扱説明書などに「JARL登録機種」とあっても登録されているとは限らない。)については、JARDを経てTSSに登録[1][2]されており、工事設計書の書式が簡略化できる。登録されていない機種や自作・改造した無線機は送信機系統図の記入が必要となり、審査のために更に資料が必要になることもある。

設備共用

同居している家族(親子、夫婦、兄弟姉妹)間では、空中線電力200W以下の無線設備を共用して保証認定をする時に利用できる。 複数の使用者が同時に同内容、すなわち、

  • 申請者の操作範囲
  • 無線設備の設置場所または常置場所
  • 無線設備
  • 希望する電波型式周波数、空中線電力

を同一条件とすれば、一人分の保証認定料で申請する事ができる。 申請の際は人数分の申請書等に必要事項を記入し一括して提出しなければならない。 なお、すでに開設している局の無線設備を家族が共有するときは摘用されない。

書類審査に合格すれば、無線局免許状が交付される。

200Wを超える局の場合

申請書等(電波防護計算書等の追加書類も必要となる。)を総合通信局に提出する。
予備免許を受け近隣への障害を確認するなど機器調整を行う。
落成検査を受け合格すれば、無線局免許状が交付される。

電子申請

申請書等の提出は、2003年(平成15年)から電子申請・届出システム [3] に、2008年(平成20年)からは電子証明書が不要な電子申請・届出システムLite [4]によることができる。

社団局の場合

社団局の開局には、個人局を開局する際の申請書等に加え、定款、社団の構成員に関する事項、理事の氏名・住所・生年月日及び略歴を添えることが必要となる。

社団局の無線設備には、構成員の無線従事者資格の操作範囲内にあるものが含まれていなければならない。 例えば空中線電力50Wの無線機(第三級アマチュア無線技士以上の免許が必要)のみでは、10W以下に空中線電力を低減できるものであっても、構成員に第四級アマチュア無線技士がいれば操作できないので免許されない。 この逆、即ち第四級アマチュア無線技士向けの無線機を上級資格者が操作する事は操作範囲内にあるため免許される。


  1. ^ JARL登録機種一覧表(10W以下) (PDF)(TSS株式会社 アマチュア無線Q&A)
  2. ^ JARL登録機種一覧表(10W超~100W以下) (PDF)(TSS株式会社 アマチュア無線Q&A)
  3. ^ 電子申請・届出システム総務省電波利用ホームページ)
  4. ^ 電子申請・届出システムLite(同上)


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