アタナシオス派とは? わかりやすく解説

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アタナシオス派

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/14 02:14 UTC 版)

アタナシオス派は、キリスト教において、アレクサンドリアのアタナシオスの指導の下に[1]父なる神子なる神であるキリスト同本質同質とも。ホモウシオス[2]ギリシア語: όμοούσιος)であると主張した派を指す用語[3]ラテン語表記から転写してアタナシウス派とも呼ばれる[3][注 1]


注釈

  1. ^ 「アタナシオス」は古典ギリシア語からの再建音表記。現代ギリシア語からは「アサナシオス」。『キリスト教神学基本用語集』(2010年11月)、『キリスト教大事典』(1973年9月)ではギリシア語から転写して「アタナシオス」と書かれ、『山川 世界史小辞典』(2004年1月)、『必携世界史用語』(1998年4月改訂版)ではラテン語から「アタナシウス」と書かれている。
  2. ^ 英語: Nicaean, Niceneはいずれも形容詞。「ニケア派の教父聖師父)達(Nicene Fathers, Nicaean Fathers)」「ニケア派の皇帝(Nicene emperor, Nicaean emperor)」など。
  3. ^ 『キリスト教神学基本用語集』にもこの用語は登場せず、また『キリスト教大事典』は1200頁に及ぶ大事典であるが、「アタナシオス派」「アタナシオス主義」は単独項目として存在していないばかりか、用語自体の記述がない。
  4. ^ 地名ニカイアΝίκαια)は、現代ギリシア語からはニケア。そこから「ニケア公会議」「ニケーア公会議」といった表記もみられる。
  5. ^ 「ニカイア派」は古典ギリシア語再建音の「ニカイア」から。「ニケア派」は現代ギリシア語転写「ニケア」から。
  6. ^ 大学受験向け世界史参考書において一概に「アリウス派はキリストの神性を否定していた」としているかと言えばそうでもなく、たとえば実教出版『必携世界史用語』(1998年4月、新訂版第2刷)では、「神性を否定」とは書かれて居ない。他方、同書は「(イエスの)人間性を主張」としているが、イエス・キリストの人性はニカイア派も認めるところで論点にはなっておらず、別の面での誤謬がみられる。

出典

  1. ^ a b ゴンザレス 2010, p. 195.
  2. ^ a b c ゴンザレス 2010, p. 235.
  3. ^ a b 『山川 世界史小辞典』2004, pp. 12–13.
  4. ^ Anthony McGuckin, John (2001-01) (英語). St Gregory of Nazianzus: An Intellectual Biography. St Vladimirs Seminary Pr. p. 235. ISBN 978-0881412222 
    St. Gregory of Nazianzus: An Intellectual Biography, p. 235, - Google ブックス
  5. ^ G. Papadopoulos, Stylianos. “The Holy Trinity and the Parousia of the Holy Spirit According to St. John Chrysostom” (英語). orthodoxresearchinstitute.org. 2023年8月14日閲覧。
  6. ^ a b c d 『キリスト教大事典』 1981, pp. 19–20.
  7. ^ Athanasius of Alexandria” (英語). OrthodoxWiki. 2023年8月14日閲覧。
  8. ^ St. Athanasius” (英語). New Advent. CATHOLIC ENCYCLOPEDIA. 2023年8月14日閲覧。
  9. ^ Alexander of Alexandria” (英語). OrthodoxWiki. 2023年8月14日閲覧。
  10. ^ Nicholas of Myra” (英語). OrthodoxWiki. 2023年8月14日閲覧。
  11. ^ a b c d e ゴンザレス 2010, pp. 19–20.
  12. ^ 東京基督神学校2007年度春学期講義” (PDF). church.ne.jp. 東京基督神学校 (2009年). 2013年10月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年10月29日閲覧。全272ページ。
  13. ^ ルイス・ベルコフ『キリスト教教理史』赤木善光、磯部理一郎 訳(オンデマンド版)、日本キリスト教団出版局、2007年3月、101-102頁。ISBN 978-4-8184-5074-5 
  14. ^ Σύμβολο της Νίκαιας (325)” (ギリシア語). actsseventeen.gr. 2023年8月14日閲覧。


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