アナフィラキシー・ショックとは? わかりやすく解説

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アナフィラキシー‐ショック


アナフィラキシー・ショック ( anaphylaxy shock )

強い抗原=抗体反応結果生じショック症状のこと。体内異物侵入したとき、体内ではこの異物抗原)を認識して排除する(その抗体をつくり、消化排出する)しくみがあります。いわば一種過敏反応ですが、異物なかにはこの反応のとくに強いものがあります。たとえば、ある種ハチ毒、ペニシリンピリン系薬剤ACTHなどが注入されたときなどに起こります軽症であっても顔面蒼白失禁呼吸困難虚脱症状をともなうなどの異常が起こりますが、重症場合数分以内生命危険にさらされることもあります

アナフィラキシーショック

【仮名】あなふぃらきしーしょっく
原文anaphylactic shock

以前曝されたことのある抗原に対して生じ重度免疫反応で、ときに生命関わる場合もある。具体的な反応としては、皮膚のかゆみ、浮腫血管虚脱失神呼吸困難などがあり、死に至ることもある。

アナフィラキシーショック


アナフィラキシー

(アナフィラキシー・ショック から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/03 07:00 UTC 版)

アナフィラキシー: anaphylaxis)とは、原因物質(抗原)により感作される準備期間の後、その原因物質が再び生体に接触することで引き起こされる免疫学的機序による全身的なアレルギー反応[1]


  1. ^ a b 桑鶴良平 監修『知っておきたい造影剤の副作用ハンドブック』ピラールプレス、2010年、15頁。 
  2. ^  『World Allergy Organization Guidelines for the Assessmentand Management of Anaphylaxis(WAO Journal2011; 4:13–37)』、 F. Estelle, R. Simons, Ledit R. F. Ardusso, M. Veatrice Bilo, Yehia M. El-Gamal, Dennis K. Ledford, Johannes Ring, Mario Sanchez-Borges, Gian Enrico Senna, Aziz Sheikh, Bernard Y. Thong, 海老澤元宏, 伊藤浩明, 岡本美孝, 塩原哲夫, 谷口正実, 永田真, 平田博国, 山口正雄, Ruby Pawankar「アナフィラキシーの評価および管理に関する世界アレルギー機構ガイドライン」『アレルギー』第62巻第11号、日本アレルギー学会、2013年、1464-1500頁、doi:10.15036/arerugi.62.1464ISSN 0021-4884NAID 110009684958 
  3. ^ Anaphylaxis”. Health. AllRefer.com (2002年1月17日). 2007年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年1月29日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g アナフィラキシーガイドライン (PDF)  2014年11月 日本アレルギー学会
  5. ^ 桑鶴良平 監修『知っておきたい造影剤の副作用ハンドブック』ピラールプレス、2010年、25頁。 
  6. ^ a b c (PDF) 緊急時(アナフィラキシー)の対応. 群馬県. http://www.pref.gunma.jp/contents/000257107.pdf 
  7. ^ a b 桑鶴良平 監修『知っておきたい造影剤の副作用ハンドブック』ピラールプレス、2010年、23頁。 
  8. ^ 注射剤によるアナフィラキシーに係る死亡事例の分析 医療事故の再発防止に向けた提言第 3 号”. 医療事故調査・支援センター一般社団法人 日本医療安全調査機構. 2019年3月8日閲覧。
  9. ^ エピペン注射液 マイラン製薬
  10. ^ β遮断薬内服中のため治療に難渋した造影剤アナフィラキシーショックによる心肺停止に対してグルカゴン投与で救命できた1例」『仙台市立病院医誌』35, 62-65, 2015.
  11. ^ 馬屋原拓, 片山智博, 松浦一義, 井上美奈子「β遮断薬内服患者のアドレナリン抵抗性アナフィラキシーショックにグルカゴンが有効であった一例」『日本集中治療医学会雑誌』第28巻第2号、日本集中治療医学会、2021年、126-127頁、doi:10.3918/jsicm.28_126ISSN 1340-7988NAID 130007993145 
  12. ^ アナフィラキシーガイドライン”. 2021年8月10日閲覧。


「アナフィラキシー」の続きの解説一覧

アナフィラキシーショック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 21:22 UTC 版)

ショック」の記事における「アナフィラキシーショック」の解説

日本国内医療用医薬品として製造販売承認されているアナフィラキシーショック治療薬有効成分としては、以下のものがある。市販製品投与経路は、いずれも静脈内点滴静脈内、あるいは筋肉内注射である。 (合成副腎皮質ホルモン(またはステロイド)剤デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム メチルプレドニゾロンコハク酸エステル ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム ベタメタゾンリン酸エステルナトリウム投与経路静脈内または点滴静脈内投与 効能効果 : アナフィラキシーショック 薬効薬理抗炎症作用抗アレルギー作用免疫抑制作用糖質代謝作用など アナフィラキシー補助治療剤または血圧上昇剤アドレナリン投与経路筋肉内注射 効能効果毒(Bee venom、アピトキシン、Apitoxin)、食物及び薬物等に起因するアナフィラキシー反応対す補助治療アナフィラキシー既往のある人またはアナフィラキシー発現する危険性の高い人に限る) 薬効薬理交感神経のα、β受容体作用する。強心作用末梢抵抗増大に伴う血圧上昇作用気管支拡張による呼吸増加作用肥満細胞からの炎症メディエーター遊離阻害による粘膜充血抑制作用などを有する。 ノルアドレナリン投与経路点滴静脈内投与 効能効果各種疾患もしくは状態に伴う急性低血圧又はショック時の補助治療心筋梗塞によるショック敗血症によるショックアナフィラキシーショック循環血液低下を伴う急性低血圧ないしショック全身麻酔時の急性低血圧など) 薬効薬理交感神経のα受容体作用して血圧上昇もたらす喘息重積発作治療似ている。アドレナリンの筋肉注射商品名エピペン)が有効。アドレナリン(ボスミン0.3mg)筋注皮下注では血管収縮するので作用遅くなる経静脈投与では心室細動引き起こすことがある。)はβ2作用肥満細胞脱顆粒抑制する働きがある。アドレナリンは10分ほどで効果が出るはずなので、反応なければ2〜3回繰り返すことが必要な場合もある。また、高血圧βブロッカー(まれにαブロッカーACE阻害薬でも)を服用している患者ではアドレナリンが効かないことがあるので、この場合グルカゴン1〜5mgが効果があり使用される交感神経介さずcAMP増やすことで効果が出る)。ステロイド抗ヒスタミン薬4時間くらい効果がでるのにかかるので救急では使えないので注意が必要であるが、遷延性二峰性後半反応予防するためにステロイド用いることはある。また、食べた場合アナフィラキシーのような症状を示す場合もあるが、場合ヒスタミン含んでおり肥満細胞介するものではないので、抗ヒスタミン薬ステロイド充分である。

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アナフィラキシーショック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 21:23 UTC 版)

アナフィラキシー」の記事における「アナフィラキシーショック」の解説

ショック#アナフィラキシー薬物過敏症等)」および「ショック#アナフィラキシーショック」も参照 アナフィラキシーショックの機序は主にI型アレルギー反応一つである。外来抗原対す過剰な免疫応答原因で、好塩基球表面IgEアレルゲン結合して血小板凝固因子全身放出され毛細血管拡張引き起こすためにショック陥るハチ毒(Bee venom)・食物薬物等が原因となることが多い。アナフィラキシー症状としては全身性の蕁麻疹と以下のABCD喉頭浮腫喘鳴ショック下痢腹痛)のうちどれかがある。なお、アナフィラキシーショックは二峰性経過をとるものがしばしばみられるので、院内経過観察(約8時間重症例では24時間)をしなければならないアナフィラキシーIgEを介して肥満細胞脱顆粒して起こるが、IgE介さず肥満細胞脱顆粒起こすアナフィラキトイド(類アナフィラキシー反応)と呼ばれる反応もある。類アナフィラキシー反応として造影剤アレルギーなどが有名である。その他、アレルゲン免疫療法副作用ラテックスアレルギー口腔アレルギー症候群食物依存性運動誘発性アナフィラキシーなど、特異的なアレルギーがあり、アナフィラキシーショックを起こす場合がある。 注射剤によるアナフィラキシーではあらゆる薬剤発症可能性があり、特に造影剤抗菌薬筋弛緩薬等による発症例多く医療事故調査・支援センター報告書事例12 例においても、使用され薬剤造影剤が4例、抗菌薬が4例(うち蛋白分解酵素阻害薬との併用1例を含む)、筋弛緩薬が2例、蛋白分解酵素阻害薬が1例、歯科局所麻酔薬が1例であった

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アナフィラキシーショック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 23:32 UTC 版)

造影剤」の記事における「アナフィラキシーショック」の解説

あらゆる物質は、それに対す生体のアレルギー反応起こしうる。造影剤例外ではなく、アナフィラキシーショックを起こすリスクは他の薬剤比べやや高い。なお血管に投与するタイプなどの一部造影剤は、体内投与されると体熱く感じるが、これは血管広がり血行良くなることにより起こるためで、問題はない。

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