アドーニス
アドーニス(アネモネ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 08:38 UTC 版)
「ペルセポネー」の記事における「アドーニス(アネモネ)」の解説
アッシリア王キニュラースの娘ミュラー(スミュルナ)が父王を愛し、その結果生まれたアドーニス。 この不幸な出生のアドーニスの養育を、愛の女神アプロディーテーは密かにペルセポネーに頼んだ。しかしアドーニスの美しさにペルセポネーもアドーニスを愛するようになった。そこでゼウスは1年の1/3をそれぞれアプロディーテー、ペルセポネーと暮らし、残る1/3をアドーニスが好きなように使うよう決めたのだが、アドーニスは自分の時間を全てアプロディーテーに与えた。これを知ったアレースは獰猛な猪に変身し、アドーニスを殺した。この時アドーニスが流した血からアネモネが生まれ、死を悲しみアプロディーテーが流した紅涙が白薔薇を赤く染めた。
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アドーニス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 05:55 UTC 版)
アドーニス(Adonis)は、アッシリア王テイアースの娘スミュルナの生んだ子であるとされる。スミュルナは、アプロディーテーへの祭祀を怠ったため父親に対して愛情を抱く呪をかけられ、策を弄してその想いを遂げた。しかし、これが露見したため父に追われ、殺される所を神に祈って没薬の木(スミュルナ)に変じた。その幹の中で育ち、生まれ落ちたのがアドーニスといわれる。また、アドーニスの出生についてはまったく別の説話も多い。例えば、アポロドーロスの述べるところでは、エーオースの子孫で、キュプロスにパポス市を建設したキニュラースの息子がアドーニスである。 アプロディーテーはこのアドーニスの美しさに惹かれ、彼を自らの庇護下においた。だがアドーニスは狩猟の最中に野猪の牙にかかって死んだ。女神は嘆き悲しみ、自らの血をアドーニスの倒れた大地に注いだ(アドーニス本人の血とする説も)。その地から芽生えたのがアネモネといわれる。アプロディーテーはアドーニスの死後、彼を祀ることを誓ったが、このアドーニス祭は、アテーナイ、キュプロス、そして特にシリアで執り行われた。この説話は、地母神と死んで蘇る穀物霊としての少年というオリエント起源の宗教の特色を色濃く残したものである。
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