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アゾベンゼン

分子式C12H10N2
慣用名アゾフューム、アゾベンジド、アゾベンゾール、ベンゾフューム、ジフェニルジイミド、Azofume、Azobenzol、Benzofume、Azobenzene、Azobenzide、Diphenyl diimide、NCI-C-02926、ENT-14611、USAF-EK-704、Diphenyldiazene、1,2-Diphenyldiazene、4,4'-Azobis(benzene)
体系名:4,4'-アゾビス(ベンゼン)、ジフェニルジアゼン、アゾベンゼン、1,2-ジフェニルジアゼン



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アゾベンゼン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/04/06 01:43 UTC 版)

trans-アゾベンゼン
trans-アゾベンゼン
IUPAC名 (E)-ジフェニルジアゼン(系統名)、(E)-アゾベンゼン
別名 E-アゾベンゼン
分子式 C12H10N2
分子量 182.22
CAS登録番号 [103-33-3]
形状 橙赤色固体
密度 1.09 g/cm3, 固体
融点 69 °C
沸点 293 °C
SMILES N(=N/c1ccccc1)/c2ccccc2

アゾベンゼン (azobenzene) は、有機化合物の一種で、2個のベンゼン環が -N=N- 二重結合(アゾ基)でつながった構造 (C6H5-N=N-C6H5) を持っている。また、そのような構造を中心に持ち、ベンゼン環上にさまざまな官能基を持つ誘導体の化合物群の総称として「アゾベンゼン」(単に「アゾ」とも)と呼ぶこともある。アゾベンゼンは、ジアゼン (diazene、H-N=N-H) の2個の水素をそれぞれフェニル基に置き換えたものと見なすこともでき、IUPAC系統名ジフェニルアゼンと表される。

アゾベンゼンあるいはその誘導体は、紫外可視領域の光を強く吸収するため、歴史的には色素(アゾ色素)としてさまざまな産業で用いられてきた。また、もっとも興味深いアゾベンゼンの性質の一つは光異性化である。アゾ化合物にはアルケンと同様にシストランス配座異性体が存在するが、その2種類の異性体の比を、ある波長の光を照射することで制御することができる。アゾベンゼンのトランス体からシス体へと異性化させる紫外光は、π-π*遷移 (S0—S2) のエネルギーギャップに対応している。そして逆にシス体からトランス体に異性化させる青色光は、n-π*遷移 (S0—S1) に対応している。

さまざまな理由で、シス体はトランス体よりも不安定である。例えば、シス体は2つのベンゼン環同士の立体反発により歪んだ構造をしており、共役による安定化が弱まっている。光異性化反応において、トランス体は約 50 kJ/mol 程度シス体よりも安定で、間のエネルギー障壁は 200 kJ/mol 程度である。また、シス体は熱的反応によっても安定なトランス体にへと変わる(熱異性化)。

アゾベンゼンの異性化反応

アゾベンゼンをポリマーマトリクス中に含ませて安定化させることができる。また、その棒状の構造から、液晶のメソゲン基 (mesogen) として利用される。


  1. ^ Diau, E. W.-G. J. Phys. Chem. A 2004, 108(6), 950-956. DOI:10.1021/jp031149a


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