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エリア88

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/05/20 15:24 UTC 版)

(アスラン王国 から転送)

エリア88
ジャンル 傭兵戦記戦闘機アクション
漫画
作者 新谷かおる
出版社 小学館
掲載誌 少年ビッグコミック
レーベル マンガくんコミックス〜
少年ビッグコミックス
発表期間 1979年 - 1986年
巻数 全23巻
復刻版は全10巻
文庫版と完全版は全13巻
話数 全172話
その他 本編未収録の
番外編(全1話)がある。
詳細は画集・同人誌を参照。
OVA
監督 鳥海永行
キャラクターデザイン 岡田敏靖
アニメーション制作 スタジオぴえろ
発表期間 1985年 - 1986年
話数 ACT I 裏切りの大空
ACT II 狼たちの条件
ACT III 燃える蜃気楼
アニメ
監督 今掛勇
シリーズ構成 大野木寛
脚本 大野木寛、野村祐一
キャラクターデザイン 神志那弘志
メカニックデザイン 佐藤道明
音楽 三宅一徳
アニメーション制作 グループ・タック
製作 テレビ朝日、88製作委員会
放送局 テレビ朝日、他
放送期間 2004年1月9日 - 3月26日
話数 全12話
テンプレート使用方法 ノート
ウィキプロジェクト 漫画アニメゲーム
ポータル 漫画アニメゲーム

エリア88』(エリアはちじゅうはち・エリアエイティエイト)は、新谷かおるによる傭兵戦記漫画、およびそれを原作としたアニメゲーム作品である。

目次

作品概要

本作は小学館の漫画雑誌「マンガくん」が「少年ビッグコミック」に誌名変更される際の新連載作品の一作であり、1979年から1986年までの8年間にわたり連載された。精緻なメカ描写や、リアリティのある舞台設定、空軍基地エリア88の一癖ある傭兵たちが交わす哀愁の漂うセリフなどの独特な特徴から広範な支持を受け、あだち充の『みゆき』と並ぶ同誌の看板作品となり後発の作品にも多大な影響を与えた。単行本は全23巻、復刻版(ワイド版)は全10巻、文庫版(スコラ漫画文庫シリーズ版、MFコミックス版)と完全版(メディアファクトリー・フラッパーシリーズ)は全13巻が刊行されている。第30回(1984年度)小学館漫画賞受賞。

最終回は巻末の掲載で異例の「前半モノクロページ、後半カラーページ(2色カラー)」という構成であり、通常のカラーページを掲載する場合とは逆であった。これは作者の強い要望により実現したもので、最終ページの見開きのコマはカラーということも相まって大きな反響を呼んだ。この後半のカラーページという新谷の要望に対し、担当の編集者は「麻雀漫画みたいでイヤだ」といい顔をしなかったという[1]。単行本では再現されなかったものの、のちにメディアファクトリーから発売された「完全版」ではカラーページも完全再現された。 最終回の1ページ丸々使ってのスタッフロールでは、当時『うる星やつら』を連載していた高橋留美子から、「私が『うる星やつら』の最終回でやりたいと思っていたのに、先を越された」といった旨の言葉を言われたという[1]

作品が生まれるきっかけは、ある一本のテレビCMから。ベトナム戦争真っ只中の時期に放送され反響を呼んだナショナルのBCLラジオ(RF-1150)のCMに、「異国に出兵中のアメリカ人兵士がラジオから流れる国歌を聴いて涙する」というものがあった。このCMを見た新谷かおるが「もし日本人が似たような状況で、異国の地で『さくらさくら』を聴いたらどうなるのだろう…」と思ったのが本作が生まれるきっかけであった。 ちなみに題名にある88は、プラモデルでその出来に満足した88mm対空砲から来ている。 (1984年発売のオリジナルBGMから)

作者によると『巌窟王』がベースであり、友に裏切られ、恋人を奪われ、エルバ島に流されたモンテ・クリスト伯は…というくだりをそのまま使ったとのことである[1][2]


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。


あらすじ

大手航空会社である大和航空のパイロット候補生・風間真(かざま しん)は、社長の娘・津雲涼子との結婚も決まり、その将来を嘱望されていた。だが、同期のパイロット候補生で親友・神崎の策略により激しい内戦の続く遠く中東のアスラン王国の傭兵部隊へ送り込まれる。

そこは地獄の最前線 ─ 作戦地区名エリア88。除隊するには高額の違約金を払うか、契約満了まで生き延びるかのみ。

真は日本へ生還するのが目的とはいえ、戦闘機乗りとして敵戦闘機の撃墜によって得られる報奨金を稼ぐ傭兵稼業に染まっていく。その長い戦いの中での数々の出会いにより、真はさらに複雑な運命へと導かれることになる…。

元々は88司令であるサキ王子の父親と、叔父の王位争いであったアスラン王国の内戦は、いつしか戦争をコントロールして巨大な利益を生ませる軍需産業群の組織「プロジェクト4」の介入を許してしまう。その黒幕であるイタリアン・マフィアの首領に収まる神崎。プロジェクト4の後ろ盾を得た反政府軍の総攻撃によりアスランの首都は反政府側に掌握され、エリア88も一転、追われる側となってしまう。

その最中、ザク国王の亡命行でフランスに飛び、同時にサキから特別に除隊を許される真。だが、両手を血に染めた身であることから涼子に会えずにいた。そして、平和の中にあっても戦いに身を置いた経験によって満たされぬ日々を過ごしていた真は、つかの間の平和に別れを告げ、自らの意思で再び特殊部隊の傭兵としてアフリカの某国に赴く。しかし、そこでも部隊長の裏切りに遭った真は、アフリカの小国・バンバラの大統領一家と共に逃亡。激闘の果てに辛くも生き延びた真は、結果的に大統領の莫大な資産を相続して大富豪になる。真は遂に日本へ戻り、その莫大な資金を武器に活動を開始。古巣である大和航空をプロジェクト4の手から買い戻すほか、壊滅状態にあったエリア88へ密かに原子力空母を斡旋するなどの援助を行う。

祖国・日本に戻った真は、数奇な運命を経て涼子と再会し、ようやく手に入れた平和な生活に順応しつつあった。しかし、その真の前に神崎が姿を現わし、互いの出生の秘密、ひいては真への憎悪の理由を明かすと共に、自らの手で世界を地獄の業火で焼き尽くす事を宣言する。真は愛する人々を守るため、第二の故郷・アスランとそこで戦う仲間のため、そして神崎との因縁に終止符を打つために、再びエリア88のパイロットとして最終決戦へと向かう。




  1. ^ a b c d 『新谷かおる Art Collection』(CD-ROM、発売:ガイナックス・1999年)のロングインタビュー・作者コメントを参照。
  2. ^ ただし、ダンテス=モンテ・クリスト伯はエルバ島には立ち寄っただけであり(後に投獄の口実となるが)、彼が投獄されたのはマルセイユ沖のイフ城砦(シャトー・ディフ)である。
  3. ^ 作中、大和航空とは別に鶴丸をロゴとした日本航空が存在し、シンがバンバラでの戦いを終えて日本に帰国する際にこの日本航空が登場している。なお両者の関連性については作中描かれていない。
  4. ^ この作品でいうエアバスとは、都市間において安価に旅客輸送を行うことを目的とした航空機のこと。これを社名にしたのが欧州の航空機製造会社であるエアバス社で、今日ではこちらを意味することの方が多い。
  5. ^ ACT IIIオープニングのクレジット表記では「砂漠(すな)のイリュージン」となっている。


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