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アイダホ州

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/04/08 12:14 UTC 版)

(アイダホ から転送)

アイダホ州
State of Idaho
アイダホ州の旗 アイダホ州の印
州旗 (州章)
州の愛称: 宝石の州
Gem State
アイダホ州の位置
州都 ボイシ
最大の都市 ボイシ
州知事 ブッチ・オター
公用語 英語
面積
 - 総計
 - 陸地
 - 水域
全米第14位
216,632 km²
214,499 km²
2,133 km² (0.98%)
人口2010年
 - 総計
 - 人口密度
全米第39位
1,567,582
6.04人/km²
合衆国加入
 - 順番
 - 加入年月日

43番目
1890年7月3日
時間帯 UTC -8(北部), -7(南部)
DST -7, -6
緯度 北緯42° - 49°
経度 西経111° - 117°
東西の幅 491 km
南北の長さ 771 km
標高
 -最高標高
 -平均標高
 -最低標高

3,861 m
1,520 m
217 m
略称 (ISO 3166-2:US) US-ID
ウェブサイト アイダホ州政府
上院議員 マイケル・ディーン・クレイポー
ジェイムズ・エロア・リッシュ

アイダホ州(Idaho, ID, /ˈdəh/)は、アメリカ合衆国北西部のロッキー山脈にあるである。州の北はカナダ国境(ブリティッシュコロンビア州)に接し、東はモンタナ州ワイオミング州に、西はワシントン州オレゴン州に、南はネバダ州ユタ州に接している内陸の州である。

州の大部分が山岳地帯の州であり、面積では全米50州の中で14位、ニューイングランドの面積よりも広い。農業と共に林業鉱業が盛んである。近年は自然を活かした観光業なども州の大きな収入源になっている。コロンビア川スネーク川のダムや閘門が整備されたことで、州東端にあるルイストン市は大陸アメリカ合衆国の太平洋岸から最も内陸にある海港になっている。

州都および最大都市ボイシである。

2010年国勢調査に拠れば、州人口は1,567,582人である。アイダホ州の愛称は「宝石の州」であり、ほとんどあらゆる種類の宝石が州内で見つかっている[1]。さらに、スター・ガーネットが見つかったのは世界で2か所しかない所の1つであり(もう1つはパキスタンインドヒマラヤ山脈)、六角スター・ガーネットが見つかったのはここだけである。また「ジャガイモの州」と呼ばれることもある。州のモットーはラテン語Esto Perpetua (不滅ならんことを)である。

目次

名前の由来

アイダホは悪戯の結果から名づけられた唯一の州であると言われているが、正確な由来は神話の中に留まったままである。1860年代初期、ロッキー山脈中の新しい準州の名称を決めようとしていたときに、奇抜なロビイストジョージ・ウィリングが「アイダホ」をショショーニ・インディアンの言葉で「山から昇る太陽」あるいは「山々の宝石」の意味であるとして提案した。しかしこれは後にウィリング自作の造語であったことが明らかになった[2]。連邦議会は1861年2月に一旦この地域の名前を「コロラド準州」とすることに決めた。現在のコロラド州では、議会が「アイダホ」という名前を採用することに先行しようとして、ある町の名前を「アイダホ・スプリングス」と名付けた。

アイダホ州北部のコー・ダリーン湖

しかし、「アイダホ」という名前はそのまま進まなかった。連邦議会がコロラド準州(現在のコロラド州)を創設したのと同じ年に、ワシントン準州東部にアイダホ郡と呼ぶ郡が創られた。この郡名は1860年にコロンビア川で進水した蒸気船の名前を採ったものだった。この蒸気船がウィリングの創作が露見したよりも前に名付けられたのか、あるいは後に名付けられたのかは不明のままである。それでもアイダホ郡を含むワシントン準州東部から1863年にアイダホ準州が創設された。

名前の由来に関する証拠が無いままに、20世紀以降の多くの文献では、ウィリングがショショーニ語の "ee-da-how" から「アイダホ」を派生させたという証言を事実として記録している。

「アイダホ」という名前は平原アパッチ族の「敵」を意味する "ídaahę́" から出てきた可能性がある。コマンチェ族はこの言葉をアイダホ準州を呼ぶときに使った[3]

アイダホ州の歴史教科書は次のようになっている。

「アイダホ」はショショーニ・インディアンの感嘆詞である。この言葉は3つの部分がある。最初は "Ee" であり、「降りてくる」という意味を表す。2つめは "dah" であり、ショショーニ語で「太陽」と「山」の双方を表す語幹あるいは語基である。3つめは "how" であり、驚きを意味し、ショショーニ語では感嘆符 (!) と同じ意味を表している。ショショーニ語では "Ee-dah-how" であり、インディアンの思考では「注意せよ!太陽が山から降りてくる」ということになる[4]

歴史

アイダホ州の地域には14,500年ほど前に人類が居たと考えられている。1959年、ツインフォールズ市に近いウィルソン・ビュート洞穴を発掘したとき、鏃など人間の活動の証拠が現れ、北アメリカ大陸では最古級の人工物とされた[5]。その後州北部ではネズ・パース族インディアンなどが、州南部では北部および西部ショショーニ族インディアンなどが支配していた。

フランス系カナダ人の罠漁師がこの地域に入ってきたことは今日まで残る地名に表されている。すなわちネズパース、コー・ダリーン、ボイシ、パイエットなどであり、ルイス・クラーク探検隊やアストリアの探検隊がこの地域に入る以前から存在していた。これら探検隊にもその地理に詳しいことで採用されたフランス人メティスのガイドがかなり多く含まれていた。

ルイス・クラーク探検隊は1805年に太平洋に向かう途中と1806年の帰路でアイダホ地域を通過した。どちらも大半はクリアウォーター川を辿って行った。先住民以外で最初の集落は1909年に北西会社のデイビッド・トンプソンがポンダレイ湖岸に毛皮交易のために設立したクリースペル・ハウスだった[6][7]。1812年、当時太平洋毛皮会社のために働いていたドナルド・マッケンジーが現在のルイストンに近いクリアウォーター川下流に基地を設立した。この基地は「マッケンジー・ポスト」あるいは「クリアウォーター」と呼ばれ、太平洋毛皮会社が1813年に北西会社に買収されるまで続き、その後は放棄された[8][9]。現在のアイダホ州内で最初の組織化された集落の試みは1860年に設立されたものだった[10][11]。最初の恒久的で、その後に法人化された町は1861年のルイストンだった。

アイダホの地域はオレゴン・カントリーの一部として、アメリカ合衆国とイギリスの双方が領有を主張していたが、1846年にアメリカ合衆国が議論を残さない方法で支配権を取得した。1843年から1849年まで、現在のアイダホ州は事実上オレゴン暫定政府の支配下に置かれた。オレゴンが州になり、当初のオレゴン準州に含まれ新州に入らなかったアイダホなどの地域はワシントン準州とされた。

このときから1863年7月4日にルイストンでアイダホ準州が設立されるまでの間、現在のアイダホ州の部分はオレゴン、ワシントンおよびダコタの各準州に含まれていた。新しいアイダホ準州には現在のアイダホ州の他にモンタナ州、およびワイオミング州の大半が含まれていた。

準州都が違法行為と混乱のうちに1864年12月にルイストンを離れ、1865年1月にボイシに移されたこと、1877年にモルモン教の一夫多妻実行者がアメリカ合衆国最高裁判所から公民権を剥奪されたこと[12]、およびネバダ州が1863年から先に州になっていたことなど準州として幾らかの困難さを経た後、アイダホ州は1890年に州に昇格した。州の経済は鉱業に支えられていたが、後には農業、林業および観光業に移っていった。

近年のアイダホ州は観光業と農業の州としての基盤に科学技術産業を加えて拡大している。科学技術産業は州内の産業の中で最大(州の所得の25%以上)となり、農業、林業、鉱業を合わせたよりも大きくなった[13]

アイダホ州歴史協会やその他多くの地方歴史協会と博物館はアイダホ州の文化遺産を保存し、宣伝に努めている。




  1. ^ Just, Rick. "Star Garnet." Idaho Snapshots. Meridian, Idaho: Radio Idaho, 1990. 9.
  2. ^ Did Idaho Get Its Name As A Result Of A Hoax?”. Museumofhoaxes.com (2006年4月25日). 2010年7月30日閲覧。
  3. ^ etymonline.com
  4. ^ Barber & Martin (1956). Idaho in the Pacific Northwest. Caxton Printers Ltd. Library of Congress 55-5192. 
  5. ^ BLM.gov Accessed 16 January 2010
  6. ^ David Thompson's Trading Post, Idaho Forts, American Forts Network”. 2011年11月30日閲覧。
  7. ^ Meinig, D.W. (1995) [1968]. The Great Columbia Plain (Weyerhaeuser Environmental Classic ed.). University of Washington Press. pp. 36, 55. ISBN 0-295-97485-0. 
  8. ^ Fur Trade Posts In Idaho, Idaho State Historical Society.”. 2011年11月30日閲覧。
  9. ^ Donald MacKenzie's Post, Idaho Forts, American Forts Network”. 2011年11月30日閲覧。
  10. ^ Bennett, Eldon T.. “An Early History of Franklin”. Franklin, Idaho. 2008年5月19日閲覧。
  11. ^ Elias Davidson Pierce and the Founding of Pierce (PDF)”. Idaho State Historical Society (1966年8月). 2008年5月19日閲覧。
  12. ^ "Mormon" Entry for The Encyclopedia of the Supreme Court of the United States, David S.Tanenhaus (PDF)”. 2010年7月30日閲覧。
  13. ^ The Power of Idaho”. Idaho Economic Development Association (2004年). 2007年10月7日閲覧。
  14. ^ Western States Data Public Land Acreage”. Wildlandfire.com (2007年11月13日). 2010年7月30日閲覧。
  15. ^ USDA Forest Service – Comment Form”. Fs.fed.us (2005年4月1日). 2010年7月30日閲覧。
  16. ^ Port of Lewiston”. u-s-history.com. 2010年7月30日閲覧。
  17. ^ Sawtooth Range”. Idahoaclimbingguide.co/m. 2010年7月30日閲覧。
  18. ^ 264, Part of Idaho in fourth zone”. 2011年11月30日閲覧。
  19. ^ Climate Of Idaho”. Wrcc.dri.edu (1954年2月20日). 2010年7月30日閲覧。
  20. ^ http://2010.census.gov/2010census/data/apportionment-pop-text.php
  21. ^ Idaho QuickFacts from the U.S. Census Bureau”. Quickfacts.census.gov. 2010年7月30日閲覧。
  22. ^ RLS report 2-22.indd (PDF)”. 2010年7月30日閲覧。
  23. ^ Idaho District Court Websites”. Isc.idaho.gov. 2008年12月17日閲覧。
  24. ^ IdahoHistory.net”. IdahoHistory.net (2010年7月7日). 2010年7月30日閲覧。
  25. ^ "Zuivelzicht" April 25, 2007
  26. ^ Today in History: March 4”. Memory.loc.gov. 2010年7月30日閲覧。
  27. ^ Facts At a Glance”. Idaho Lottery (2011年). 2007年6月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年11月30日閲覧。
  28. ^ 2007 Idaho Energy Plan”. Idaho Legislative Council Interim Committee on Energy, Environment and Technology (2007年). 2010年11月30日閲覧。
  29. ^ a b Idaho Energy Profile”. Energy Information Administration (2009年). 2007年6月2日閲覧。







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