三省堂 大辞林 |
わ・びる 2 0 【▼侘びる】
(1)思いどおりにならなくて落胆する。嘆く。悲観する。
「五条わたりなりける女をえ得ずなりにけることと、―・びたりける/伊勢 26」
(2)困惑する。迷惑がる。
「この人の供なる者どもは―・びぬにやあらむ/枕草子 179」
(3)淋しく思う。心細がる。
「須磨の浦に藻塩たれつつ―・ぶとこたへよ/古今(雑下)」
(4)失意の生活を送る。貧しく暮らす。
「時を失ひ世に―・び/古今(仮名序)」
(5)困り切って嘆願する。
「ただゆるし給はらん、と―・びければ/宇治拾遺 11」
(6)世俗を離れて静かに暮らす。閑静な暮らしを楽しむ。
「この須磨の浦に心あらん人は、わざとも―・びてこそ住むべけれ/謡曲・松風」
(7)動詞の連用形の下に付いて、それをし続ける気力がなくなる意を表す。…しかねる。
「待ち―・びる」
わ・びる 0 【▼詫びる】
「わびる」の用例一覧
永井荷風 蟲の聲 (青空文庫)
思返して、一年は一年より更に烈しく、わたくしは蝉と 蟋蟀 ( こほろぎ ) の庭に鳴くのを待ちわびるやうになつた。——何故に待ちわびるやうになつたか、其理由をこゝに言ひたいと思つたからである。昭和...
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宮沢賢治 泉ある家 (青空文庫)
なときものを云うのは老人にどうしても気の 毒 ( どく ) でたまらなかった。 外ではいよいよ 暴 ( あば ) れ出した。とうとう娘が 屏風 ( びょうぶ ) の 向 ( むこ ) うで起きた。そして(酔ったぐれ、大きらいだ。)とどうやらこっちを見ながらわびる...
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太宰治 雌に就いて (青空文庫)
めな顔をしている。おそくなりまして、と小声でわびる。」 「君のトランクを、だまって受けとろうとする。」 「いや、要らないのです、と明白にことわる。」 「青い切符かね?」 「一等か三等だ。まあ、三等だろうな。」 「汽車...
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