わが生涯のかがやける日
原題: | |
製作国: | 日本 |
製作年: | 1948 |
配給: | 松竹 |
スタッフ | |
監督: | 吉村公三郎 ヨシムラコウザブロウ |
製作: | 小倉武志 オグラタケシ |
脚色: | 新藤兼人 シンドウカネト |
撮影: | 生方敏夫 ウブカタトシオ |
美術: | 浜田辰雄 ハマダタツオ |
録音: | 大村三郎 オオムラサブロウ |
照明: | 加藤正雄 カトウマサオ |
キャスト(役名) |
森雅之 モリマサユキ (沼崎敬太) |
山口淑子(李香蘭) ヤマグチヨシコ(リ・コウラン) (戸田節子) |
滝沢修 タキザワオサム (佐川浩介) |
清水将夫 シミズマサオ (平林達造) |
宇野重吉 ウノジュウキチ (高倉好雄) |
井上正夫 イノウエマサオ (戸田光政) |
加藤嘉 カトウヨシ (森山泰次郎) |
解説 |
製作小倉武志、脚本新藤兼人、監督吉村公三郎、撮影生方敏夫はそれぞれ「安城家の舞踏会」「誘惑(1948)」につぐ同じスタッフである。主演は「安城家の舞踏会」「われ泣きぬれて」「受胎」の森雅之、「安城家の舞踏会」「誘惑(1948)」「時の貞操」(大映)「青い山脈(1949)」(東宝)の原節子で、「安城家の舞踏会」の滝沢修、「リラの花忘れじ」「愛情十字路」の井上正夫、「酔いどれ天使」の清水将夫、民藝より映画第一回出演の宇野重吉、それに加藤嘉らが助演している。 |
ストーリー※ストーリーの結末まで記載されていますので、ご注意ください |
終戦の前夜。青年将校沼崎敬太は誤まれる国家観により平和主義者の重臣戸田光政を暗殺し、その娘節子の短剣によって腕に傷をうけた--。一九四八年、歳月は流れ、銀座裏明星ホールの一隅に一人の青年が魂を失っていた。彼は敬太であった。彼を手先に使っている佐川は表面新聞を発行し、裏面は悪徳の限りをつくしていた。彼の経営する明星ホールには父と家を失い転落した戸田節子がいた。節子の義兄平林はかつて鬼検事として自由主義者をろう獄にたたき込み、今は人の目をしのんで佐川の新聞社の一隅に生きていた。節子は運命の皮肉によりいつか敬太に心ひかれ敬太もまた節子を愛した。だが敬太はかつて犯した罪の、あのときの娘の面影を今、その節子に見出してがく然とした。だが今は愛する彼女に打明ける勇気がなかった。佐川は節子をわがものにするため敬太を殺そうとした。暗夜、敬太は佐川の手下に傷つけられ節子に救われた。敬太を介抱した節子は、彼の腕の傷痕に父の仇の人を見出した。しかし彼女は今敬太を愛しているのだ。そのころ佐川の某会社争議破りと民衆殺傷事件を察知した都下有力新聞記者高倉は佐川の新聞社にのりこみそこで平林の姿を見た。高倉はかつて平林のため冷こくなごう問にあい片輪になっていた。彼は逆上したが理性をもって心をおさえた。これを知った佐川は高倉と平林をけしかけ決闘させることにした。高倉がたおれれば犯罪が暴露せず、平林がたおれることにより介添に敬太をつけることから節子は敬太を憎み離れるだろう。だが決闘の夜、平林も高倉も、そして敬太もすべてが佐川のたくらみであると知り、敬太は今こそ人民の敵佐川を憎みそして殺した。彼は自首を決し、節子のアパートへ別れにいった。そして節子の父を殺したことも告白するのだ。節子の眼ざしは静かだった。「知っていました」軍閥が二人を憎しみ合う位置においたので、今愛し合う二人はそれをのり越えようとしている。二人はひしと抱きあった。この日こそ敬太の生がいに輝ける日であった。翌朝節子の明るい眼ざしに送られて、敬太の姿は警視庁のとびらの中に入っていった。 |
わが生涯のかがやける日
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 05:10 UTC 版)
『わが生涯のかがやける日』(わがしょうがいのかがやけるひ)は、1948年(昭和23年)9月26日公開の日本映画である。松竹製作・配給。監督は吉村公三郎、脚本は新藤兼人。モノクロ、スタンダード、101分。
- ^ わが生涯のかゞやける日、東京国立近代美術館フィルムセンター、2015年3月7日閲覧
- ^ 大笹吉雄『日本現代演劇史 昭和戦後篇1』、白水社、2001年、p.493
- 1 わが生涯のかがやける日とは
- 2 わが生涯のかがやける日の概要
- わが生涯のかがやける日のページへのリンク