三省堂 大辞林 |
もどかし・い 4
〔動詞「擬(もど)く」の形容詞形〕
(1)物事が思うように進まずいらいらする。じれったい。はがゆい。
「うまく表現できなくて―・い」「食事をする間も―・く原稿を書きつづける」
(2)非難すべき様子だ。非難したい気持ちだ。
「―・しきところなく(仏道ヲ)ひたみちに勤め給へ/源氏(竹河)」
〔(2)が原義で、気に入らない事態にいらだつことから(1)のような主観的な心情を表す用法が生じた〕
[派生] ――が・る(動ラ五[四])――げ(形動)――さ(名)
「もどかしい」の用例一覧
坂口安吾 あとがき〔『いづこへ』〕 (青空文庫)
ずにゐられなかつた。 私自身が何者であるかは私には分つてゐない。たゞ、私は書くことによつて、私を見出す以外に仕方がない。私は原稿紙に向ふと、いつも、もどかしいだけで、そして、何がもどかしいのだか、それすらも、分つ...
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岸田國士 「文壇波動調」欄記事 (その三) (青空文庫)
からつぽだといふのはかういふ時をいふのだらう。何もいふことがない、それはくだらないことしかいへないよりも更にもどかしい。 × 年末年始の日記を書けと云はれたが、これも書く気がしない。かう...
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岸田國士 フランスに於けるシェイクスピア (青空文庫)
イクスピアの殆んど三分通りはわからなかつたやうな批評をしてゐます。例のゲーテが言つてゐますやうに、シェイクスピアは次第にわれわれの眼前にその作品の神秘なものを展開してくれるのであるが、そもそも作品の何処にその謎の言葉があるかといふことは容易に明言が出来ないのです。フランス人はその何処に謎の言葉があるか容易に言へないのがもどかしい...
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