三省堂 大辞林 |
み・える 2 【見える】
(1)目に物の形などが感じられる。
(ア)物が視界の中にある。目にうつる。目にはいる。
「この部屋からは海がよく―・える」「声はすれども姿は―・えず」
(イ)目で知覚できる。見ることができる。
「黒板の字がよく―・えない」「今夜は星がよく―・える」
(ウ)(文または句を受けて)…が…するのが目で見て知覚される。
「子供がこっちへ走ってくるのが―・える」「奈呉の海人の釣する小舟漕ぎ隠る―・ゆ/万葉 4017」「箱根路を我が越え来れば伊豆の海や沖の小島に波の寄る―・ゆ/金槐(雑)」
(2)見たところ、様子が…であると感じられる。
(ア)ある物が…のように感じられる。…みたいだ。
「白い雲が羊のように―・える」「一見、強そうに―・える」「落ちそうに―・えて落ちない」「実際よりもふけて―・える」
(イ)見て判断される。…と見受けられる。
「これからどこかへ出かけるところと―・える」「よほどくやしかったと―・えて涙を流していた」
(3)抽象的なものの存在がわかる。見て取れる。看取される。
「工夫の跡が―・える」「少しも反省の色が―・えない」「景気回復のきざしが―・えてきた」
(4)「来る」の尊敬語。おいでになる。
「お客さんがお―・えです」
(5)他の人に見られる。
「此の朝臣に―・ゆるこそ恥かしけれ/宇津保(蔵開中)」
(6)他人に見せる。
「(男達ハカグヤ姫ニ対シテ)あながちに心ざしを―・えありく/竹取」
(7)貴人に対面する。会う。まみえる。
「(亡クナッタ殿ニ)―・えにたるか、いかに、と言ヘば/宇治拾遺 15」
(8)妻になる。結婚する。
「あひおぼさざりける人に―・えけることと、いとつらく思ひたれば/落窪 1」
[慣用] 先が―・目に―・山が―
名古屋弁辞典 |
「みえる」の用例一覧
岸田國士 選後に ——芥川賞(第二十五回)選後評—— (青空文庫)
才能が過不足なく作品の調子を整へてゐるスマートさに敬意を表したくなつた。難を言へば、すこしお坊ちやん臭い甘つたれ気分もみえるにはみえるが、これはこれで、青春のひとつの生き方として私は私なりにゆるせるのである。 当選ときまつた二つの作品並びに作家については、いづれも、力作...
www.aozora.gr.jp/cards/001154/files/44838_40309.html
芥川龍之介 才一巧亦不二 (青空文庫)
ゆう ) は 三国 ( さんごく ) 時代の人であるが、この話が十八世紀のフランスに伝はつて、ヴオルテエルの逸話になつたとは考へられない。すると、神童といふものは、期せずして東西同じやうに、相手の武器を奪つて相手をへこませることを心得てゐるものとみえる...
www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/3779_27301.html
岸田國士 辻久一著「夜の芸術」 (青空文庫)
日本の実情が彼をそこに赴かしめたのである。従つて、その考察の多くは、濃原子時代色と同時に、ある種の偏見に対する不器用な抗議を含み、それは動もすれば性急でしかも迂遠な姿勢とみえることもある。だが、これこそ、最も気まぐれな二つの芸術——演劇...
www.aozora.gr.jp/cards/001154/files/44758_39645.html
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