まいど1号
大阪府東大阪市の中小企業を中心として2002年に設立された「東大阪宇宙開発協同組合(現・宇宙開発協同組合SOHLA)」が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)や東京大学との連携により開発した超小型人工衛星。まいど1号は、2009年にH-IIAロケットに搭載され、成功裏に打ち上げが完了した。
「まいど1号」の開発は、中小企業のものづくりを活性化し、東大阪市に航空宇宙産業を根付かせることを主な目的として行われた。「まいど1号」が打ち上げられた2009年には、このプロジェクトに触発されて、東京・千葉で産学官連携の深海探査機開発プロジェクト「江戸っ子1号プロジェクト」が始まった。
関連サイト:
宇宙開発協同組合 SOHLA
【まいど1号】(まいどいちごう)
日本の実験用人工衛星「SOHLA-1」の愛称。
「東大阪宇宙開発協同組合(SOHLA)」と「宇宙航空研究開発機構(JAXA)」が共同で開発した。
SOHLAの構成メンバーが、大阪府東大阪市とその周辺に所在する中小企業を中核としていたため「町工場が作った人工衛星」とも言われていた。
元々は、経済産業省所管の独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)」からの開発委託を受けた汎用小型人工衛星「PETSAT」のための実験機。
2009年1月23日、H-ⅡAロケット(第15号機)によって種子島宇宙センターから打ち上げられ、軌道投入成功後に「まいど1号」と命名された。
雷雲の放電現象を観測する機器や太陽センサーが搭載され、雷の発生メカニズムについての観測、皆既日食時の観測などを行っていた。
2009年10月10日、「全ての実験を終了した」として衛星内部の電源が遮断され、運用開始から1年未満という極めて短い期間で運用終了となった。
これは、SOHLAが資金難のためにJAXAへの管理委託費を支出できなくなった事が理由とされている。
宇宙開発協同組合SOHLA
(まいど1号 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/22 13:47 UTC 版)
宇宙開発協同組合SOHLA(うちゅうかいはつきょうどうくみあいソーラ)は、日本の民間宇宙開発組織である事業協同組合。2012年11月1日までの旧称は「東大阪宇宙開発協同組合」[1]。
- ^ 宇宙開発協同組合 SOHLA 商号変更のお知らせ 宇宙開発協同組合SOHLA ニュースリリース(2012年11月5日)
- ^ itmedia.co.jp - 「まいど1号」ついに完成。
- ^ 町工場の夢「まいど1号」、来月運用停止へ 資金難から管理費工面できず 産経新聞 2009年9月5日
- ^ “さいなら、東大阪生まれ「まいど1号」運用終了”. YOMIURI ONLINE (読売新聞社). (2009年10月15日) 2009年10月15日閲覧。
- ^ “人型二足歩行ロボット「まいど君」、月面を目指す”. sorae. (2010年4月28日). オリジナルの2010年4月28日時点におけるアーカイブ。
- ^ “日本初の月面着陸機、今年から開発スタート 「世界に先駆け高精度技術目指す」”. 産経新聞. (2016年1月1日) 2016年12月25日閲覧。
- ^ “日本の探査機「SLIM」が月面着陸成功、搭載カメラ「SORA-Q」の撮影成否は1~2週間後に判明”. 東京新聞. (2024年1月20日) 2024年1月22日閲覧。
- ^ 「まいど1号」の憂鬱 日経エレクトロニクス 2009年5月19日
- ^ 三菱電機DSPACE 青木豊彦さんインタビュー(その1)
- 1 宇宙開発協同組合SOHLAとは
- 2 宇宙開発協同組合SOHLAの概要
- 3 まいど1号の開発について
- まいど1号のページへのリンク