ふぇのろさ

デジタル大辞泉

フェノロサ【Ernest Francisco Fenollosa】

読み方：ふぇのろさ

［1853〜1908］米国の哲学者・美術研究家。明治11年（1878）来日。東大で哲学などを教えるかたわら、日本美術を研究。岡倉天心とともに東京美術学校を創設。日本画の復興に努めた。のち、ボストン美術館東洋部長。著「東亜美術史綱」など。

フェノロサ(左)と妻

大津の歴史事典

フェノロサ

読み方：ふぇのろさ(1853～1908)

アメリカの日本美術研究家。ハーバード大学卒業後、明治11年（1878）来日し、東京帝国大学で教鞭をとるかたわら、日本の古美術を研究し、海外に紹介した。岡倉天心とともに古美術の保護を指導、流派を超えて古今東西の諸名画に学ぶべきとした彼の教えに刺激された若手画家たちが、明治19年、京都青年絵画研究会を組織し、新しい美術運動を興した。山元春挙もそのなかの一人であった。また彼は三井寺山内の法明院の桜井敬徳阿闍梨に師事して仏教に改宗し、諦信の法号を受けた。明治41年、旅行中のロンドンで急逝。遺言により、生前、その風光をこよなく愛した法明院に葬られた。