三省堂 大辞林 |
の
(2)平仮名「の」は「乃」の草体。片仮名「ノ」は「乃」の初画。〔奈良時代までは、上代特殊仮名遣いで甲乙二類の別があり、発音上区別があったとされる〕
の 1 【野】
「―を越え山を越え」「やはり―におけれんげ草」
(2)田畑。のら。
「―に出て働く」
(3)建築・器物などで、内部に隠れて外から見えない部分。
⇔化粧
(4)名詞の上に付いて複合語をつくる。
(ア)動植物を表す語に付いて、それが自然に山野で生長したものであること、野生のものであることを表す。
「―ねずみ」「―いちご」「―うさぎ」
(イ)人を表す語に付いて、正式のものでないこと、粗野であることの意を表す。
「―幇間(だいこ)」「―出頭」
» (成句)野暮れ山暮れ
» (成句)野となれ山となれ
» (成句)野に置く
» (成句)野に伏し山に伏す
の 1 【▽幅/▽布】
「四―の布団」「三―半」
(2)接ぎ合わせた布の一枚一枚。
「主や誰きるひとなしに藤袴見れば―ごとにほころびにけり/詞花(秋)」
の 【▼篦】
の
(1)連体修飾語を作る。
(ア)後続する名詞との所有・所在・所属・行為者などの関係を表す。
「私―本」「空―星」「学校―先生」「偉人―業績」
(イ)性質・状態・材料などを表して下に続ける。
「花―都」「紫―糸」「急―話」
(ウ)人間・数量・位置・論理などについての関係を表す。
「社会悪―問題」「大臣―身辺」
(エ)同格の関係を表す。現代語では「ところの」「との」の形をとることがある。
(a)
「政治家―山下氏」「よろしくと―おことば」
(b)
「ビール―冷やしたの」「ある荒夷(えびす)―、恐しげなるが/徒然 142」
(オ)動作性名詞に付いて、その動作・作用の主が後ろの名詞であることを表す。
「操業中―漁船」「ご賛成―方」
(カ)後ろの動作性名詞が表す動作・作用の主体・対象であることを表す。
「彼―援助で助かる」「酒―飲みたさをこらえる」
(キ)「ごとし」「ようだ」「こと」などを続いて言って、実質・内容を表す。
「リンゴ―ように赤い」「よって件(くだん)―ごとし」
(2)従属句の主格・対象語格を表す。
「ぼく―読んだ本」「お酒―飲みたい人」「折節―移りかはるこそ、ものごとに哀なれ/徒然 19」
(3)(序詞などで用いて)「のように」の意味で、下の用言にかかる。
「青山を横ぎる雲―いちしろく我と笑まして人に知らゆな/万葉 688」
(4)叙述を途中で言いさして、後に続ける。
「門出したる所は、めぐりなどもなくて、かりそめの茅屋―、しとみなどもなし/更級」
「のもの」など、名詞に準ずる意味に用いられる。
(1)名詞に付いて、「のもの」の意を表す。
「ぼく―がない」「こっち―がいい」「草の花は、なでしこ。唐―はさらなり。大和―もいとめでたし/枕草子 67」
(2)活用語の連体形に付いて、その活用語を体言と同じ資格にする。
「リンゴは赤い―がいい」「行く―はだれだ」
(3)(「のだ」「のです」「のだろう」などの形で)確信的な断定・推定を表す。
「ついに失敗した―である」「君がやった―だ」
用言その他の語に付いて、物事をいくつも並べあげる場合に用いる。
「なん―か―とうるさいぞ」「貸す―貸さない―とさんざんにもめた」「神仙伝―列仙伝―神仙通鑑―なんどと言うたぞ/史記抄 10」
(1)(下降調のイントネーションを伴って)断定の意を表す。
「お金、使っちゃった―」「だめだった―」
(2)(上昇調のイントネーションを伴って)質問の意を表す。「のか」の形をとることもある。
「だれがした―」「ねえ、くれない―」
(3)念を押す気持ちを表す。「のよ」「のね」などの形をとることもある。
「道草しないで帰る―よ」「ふうん、ほんとうだった―」
(4)(強いイントネーションを伴って)命令の意を表す。
「さあ、早く寝る―」「だまって歩く―」
〔上代からの語。(1)語や文節を結び付け、連体修飾語を作る(
の
〔格助詞「を」が、撥音「ん」の後に来て、連声によって「の」の形をとったもの。中世後期から近世へかけての語〕格助詞「を」に同じ。
「一すぢながながととほりて剣―とぎたてたが如くにてあるそ/中華若木詩抄」
の
(1)文末に用いて、感動の気持ちをこめ、同意をうながしたり念を押したりする。だね。
「しばらく見ないうちに、ずいぶん大きくなった―」「誠らしうは思はねど嘘に涙は出ぬもの、真実去るが定ぢや―/浄瑠璃・宵庚申(下)」
(2)文末にあって、感動の意をこめて指定する。だなあ。
「おのれ、にくいやつ―/狂言・末広がり(虎寛本)」
文節末に用いて、言葉の調子を整える。ね。
「そうして―、とうとう死んでしまったとさ」
〔中世後期以降の語。
大阪弁 |
(が)、(の)
| 大阪弁 | 訳語 | 解説 |
|---|---|---|
| (が)、(の) | が、(の) | 「が」は主語を表し、後に続く動詞に付随する。聞き手が既に知っている内容の場合に用い、現象や描写、状態の対象を表す。足が四本も付いてる犬飼うてまんねん、あっ穴から汁が出てきよった、大阪弁が方言だす、ドーンいう音がして揺れた思たらあっちゅう間に火事や。語句と語句とを関連づける。大阪人は背が低うて足も短いのに歩くのんだけはえらい速いらしいそうやな。疑問文の場合は、疑問詞の後に置かれ、「が」の疑問文に肯定で答える場合は「が」を用いるが、否定で答える場合は「は」を用いる。あの先生が大阪弁教えてくれるのんか? せやあの先生が教えてくれんねん。あの先生は教えてくれへんわ博多弁の先生やで。どこが日本の首都に名乗り上げんのん? そら京都がやろ。一体何が言いたいねんな? 二人の結婚許してやったらどないやっちゅうのんが言いたかってん。見たことない人、気ぃきかんやっちゃ、というように、「が」に置き換えられる「の」も省略する。「が」は「の」の古い形で、「おらがまち」「剣が峰」「夕陽が丘」「体が伸びる猫」「飯がうまい店」の「が」は「の」に置き換えられる。東京式の標準語以上に、高い確率で省略されるが、丁寧に言う場合や強調して言う場合は省略しない。師匠が毎朝6時に起きやはる、先生が採点をすんねんわかった?先生がやで? わたいの作った料理食べられへん言うのんか。「は」と「が」については英文法の主語の概念とは異なり、主語の重要性は必ずしも絶対的とはいえはない。駿河で「ん」。 |
のう、の
| 大阪弁 | 訳語 | 解説 |
|---|---|---|
| のう、の | ねえ | 「なあ」よりやや古めかしい言い方で、使用頻度は「なあ」より低い。感動や詠嘆の意を表す。あかんのう、つかんのう、すまなんだのう、すまんの、など。西日本や東日本の日本海側で使われる。 |
ん、の
| 大阪弁 | 訳語 | 解説 |
|---|---|---|
| ん、の | の | 所有者や所属を表す。鼻音の前にくる場合など、「なか」「とこ」などの前で「ん」に変化、または脱落する。わたいは浪花中学校の生徒だす、川ん中の魚、わてとこの犬、書類は社長とこ置いときます、子供時分そない思とりました、など。“きんののきょうやないかい”のように、特定の使い方をする場合は略さない。琉球で「ぬ」。 |
博多弁辞典 |
原色大辞典 |
卯の花色 うのはないろ
桑の実色 くわのみいろ
菜の花色 なのはないろ
鳥の子色 とりのこいろ
JMnedict |
ウィキペディア |
の
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/10/30 09:31 UTC 版)
| 平仮名 | |
|---|---|
| 文字 |
の
|
| 字源 | 乃の草書体 |
| JIS X 0213 | 1-4-46 |
| Unicode | U+306E |
| 片仮名 | |
| 文字 |
ノ
|
| 字源 | 乃の部分 |
| JIS X 0213 | 1-5-46 |
| Unicode | U+30CE |
| 言語 | |
| 言語 | ja, ain |
| ローマ字 | |
| ヘボン式 | NO |
| 訓令式 | NO |
| JIS X 4063 | no |
| アイヌ語 | NO |
| 発音 | |
| IPA | no |
| 種別 | |
| 音 | 清音 |
| 五十音図 | ||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ん | ゝ | わ | ら | や | ま | は | な | た | さ | か | あ | |
| っ | ゐ | り |
|
み | ひ | に | ち | し | き | い | ||
| ヴ |
|
る | ゆ | む | ふ | ぬ | つ | す | く | う | ||
| ヶ | ゑ | れ |
|
め | へ | ね | て | せ | け | え | ||
| ー | を | ろ | よ | も | ほ | の | と | そ | こ | お | ||
| いろは順 | ||||||||||||
| い | ろ | は | に | ほ | へ | と | ち | り | ぬ | る | を | |
| わ | か | よ | た | れ | そ | つ | ね | な | ら | む | ||
| う | ゐ | の | お | く | や | ま | け | ふ | こ | え | て | |
| あ | さ | き | ゆ | め | み | し | ゑ | ひ | も | せ | す | ん |
の、ノは、日本語の音節のひとつであり、仮名のひとつである。1モーラを形成する。五十音図において第5行第5段(な行お段)に位置する。清音でありながら子音は有声子音であり、濁音や半濁音は持たない。
- 現代標準語の音韻: 上歯茎に舌をつけて発音する鼻音である有声子音/n/と、母音おから成る。
- 五十音順: 第25位のかな
- いろは順: 第26位。「ゐ」の次。「お」の前。
- 平仮名「の」の字形: 「乃」の草体
- 片仮名「ノ」の字形: 「乃」の左の部分 (第1画)
- 変体仮名
(能) - ローマ字: no
- 点字:
- 通話表: 「野原のノ」
- モールス信号: ・・--
- 発音:
の
目次 |
の に関わる諸事項
- のの字:ひらがなの「の」の字形を言う。
- のの字の法則 - 大ヒットしたメディア作品は題名、もしくは副題が「~の~」という形式になっているという法則。(例:「もののけ姫」、「崖の上のポニョ」)
- 片仮名の「ノ」は漢字の部首である「丿」と全くの同形である。「ノ」が「丿」を含む「乃」という字を略して造られた為で、「丿」の名称はそのものずばり「の」となっている(他には音読みで「へつ」)。
- 「の」はyahoo検索で50音で最も多い約135億ほどヒットする。
- 片仮名の「ノ」は、インターネット上では挙手を示す意味合いで使われることが多い。
中華圏における「の」
近年、香港や台湾などの中国語圏(中華圏)において、主に看板や商品パッケージ、TVタイトルなどで、中国語の「的」や「之」の意味で平仮名の「の」を使用することが流行している。かつては緑茶や牛丼など日式(日本発祥)の商品に和風な意味合いを出すことを目的に使われることが多かったが、近年は日本と直接関係ない色々な分野の商品に「の」は使われ、現地語として完全に定着している状況にある。また、この用法は文化的に香港の影響を強く受ける華南地方を初めとして、現在は中国大陸全域で多く見られる。
中国語では、通常「の」を「的」の発音(普通話で[de] と発音)で読み、大陸で使用されているピン音入力の文字入力ソフトの大半でも[de] という発音の文字として「の」が登録されている[1][2]。この「の」の用法は、日本の仮名文字が中国語の簡体字の一種として用いられている数少ない例で、他には「衞」(衛)の簡体字「卫」の字母となった片仮名「ヱ」の例がある[3]。
- 香港には、「優の良品/AJI ICHIBAN」という菓子のチェーン店がある。
- 康師傅は、「鮮の毎日C」というジュースを発売している。
- ^ @nifty:デイリーポータルZ:中国に日本の「の」が浸透した
- ^ Blog版香港中国熱烈歓迎唯我独尊
- ^ 「卫」の経緯については、ゑ#現代の用法を参照。
- 1 のの概要
- 2 関連項目
漢字辞典 |
出典:漢字辞典 |
兮
埜
壄
野
のと同じ種類の言葉
品詞の分類
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