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三省堂 大辞林

三省堂三省堂

(1)五十音図ナ行第三段の仮名歯茎鼻音有声子音後舌狭母音から成る音節

(2)平仮名「ぬ」は「奴」の草体片仮名「ヌ」は「奴」の旁(つくり)

沼】

ぬま。
埴安(はにやす)の池の堤の隠り―の/万葉 201

野】

[一]「の」を表す万葉仮名「努」「怒」「弩」などを、近世国学者が「ぬ」を表すものと誤解してできた語。万葉集訓読和歌などに用いられた。例えば、「東の野にかぎろひの/万葉 48

[二]「の(野)」の東国方言
千葉の―の児手柏(このてかしわ)の含(ほほ)まれど/万葉 4387」

瓊】

玉。
天の―矛/古事記(上)」

寝/寐】

(動ナ下二

⇒ねる(寝)

(助動)(〇・ず・ぬ(ん)・ぬ(ん)・ね・〇)

打ち消し助動詞「ず」の連体形「ぬ」が終止形にも用いられるようになったもの〕動詞助動詞「れる・られる」「せる・させる」「ます」などの未然形に付く。ただし、サ行変格活用動詞には、未然形のうちの「せ」の形に付く。
(1)動作作用打ち消す意を表す。ない。
規則を破るようなことは到底許され〈ぬ〉ことだ」「気圧配置もだいぶ春めいてきたから、近いうちに暖かい日がおとずれ〈ぬ〉こともあるまい
(2)(「ぬ(ん)」や「ません」に終助詞「か」を付けたり文末の「ません」に上昇調のイントネーション付けたりして)相手対す婉曲(えんきよく)希望や、勧誘依頼気持ちを表す。
「僕にもその事を話してくれ〈ぬ〉か」「今夜いっしょ映画でも見に行きませ〈ん〉か」「この返事、あなた、書いてくれませ〈ん〉」
(3)(「…てはならぬ」「…てはいかん」などの形で)不許可禁止の意を表す。
ここから入ってはなら〈ぬ〉」「集合時刻におくれてはいか〈ん〉ぞ」
(4)(「…ねばならぬ」「…なくてはいかん」などの形で)当然や義務の意を表す。
早急にギャンブル規制なくてはいか〈ん〉」「被害者には十分なつぐないをせ〈ね〉ばなら〈ぬ〉」
(5)(「…ぬともよい」「んでもいい」などの形で)許容許可の意を表す。
「ここでは、いちいち切符は切ら〈ぬ〉ともよい」「今夜帰りおそくなるから、夕食支度はせ〈ん〉でもいい」
(1)現代語打ち消し助動詞としては他に「ない」がある。「ない」は話し言葉書き言葉に広く用いられるが、「ぬ」は「ない」より用法が限られる。「ぬ」はやや古風言い方書き言葉的なものに用いられる。「ぬ」の終止形連体形話し言葉では「ん」の形で用いられることが多い。特に助動詞「ます」に付くときは、「ません」のように「ん」の形が一般に用いられる。(2)本来、古語推量助動詞「む」から生じたと考えられる「あらん限り」「泣かんばかり」の「ん」との混同から、「あらぬ限り」「泣かぬばかり」などの言い方みられる。「あら〈ぬ〉限りの力を振りしぼって頑張った」「それは当然の事だと言は〈ぬ〉ばかりの顔をした」〕→ず(助動)

(助動)(な・に・ぬ・ぬ/る・ぬれ・ね)

完了助動詞ナ行変格活用用言および助動詞「る・らる」「す・さす」「しむ」などの連用形接続する。
(1)動作作用完了すること、また、すでに完了してしまったことを表す。…た。…てしまう。…てしまった。
「秋来〈ぬ〉と目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれ〈ぬる〉/古今(秋上)」「暁がたよりさすがに音なくなり〈ぬる〉こそ年のなごりも心ぼそけれ/徒然 19
(2)ある事柄実現することを確信をもって述べるのに用いる。たしかに…する。きっと…する。
「見捨てたてまつりてまかる空よりも落ち〈ぬ〉べき心地する/竹取」「命の限りはせばき衣にもはぐくみ侍り〈な〉む/源氏明石)」
(3)命令形用いて)確実な実行求める意を表す。
今宵はなほとく帰りたまひ〈ね〉/源氏東屋)」「『早う立ち〈ね〉、立ち〈ね〉』とのたまへば、男這(は)ふ這ふ立ちて去りぬ/今昔 19
(4)(「…ぬ…ぬ」の形で)二つ動作作用同時にまたは継起して行われることを表す。…たり…たりする。
「あわただしかりしことども宣ひいだして、泣き〈ぬ〉笑ひ〈ぬ〉ぞしたまひける/平家 10」「白波の上にただよひ、浮き〈ぬ〉沈み〈ぬ〉ゆられければ/平家 11
(1)語源は、動詞「いぬ(往ぬ)」の「い」が脱落したものかという。(2)古くナ行変格活用の語に付かなかったが、中古末から中世にかけては接続した例が見られるようになる。「この若き男、にはかに倒れ死に〈ぬ〉/今昔 4」(3)完了助動詞「つ」とほぼ同じ意味・用法だが、「ぬ」と「つ」との間には、次のような差異見られる(ア)「ぬ」は自動詞に、「つ」は他動詞に付くことが多い。(イ)「ぬ」は自然的作用無意動作を、「つ」は有意動作を表す〕→つ(助動)


奥豊後の言葉

豊語林豊語林

~ん・う[意]標準語の「を」。最後が「ん」で終わる言葉に続く格助詞「う」は「ん」と連音して「ぬ」となるが、その場合でも「ん」は残る[例]風呂んたっくちん、ばんぬ、しちょいちくれなあ(風呂の焚き口見張りをしておいてください)


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/01/30 04:06 UTC 版)

は、日本語音節のひとつであり、仮名のひとつである。


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