中心ソレノイドコイル

核融合用語集

中心ソレノイドコイル

読み方：ちゅうしんそれのいどこいる

トカマクの中心にあり，縦方向の磁場を作るコイル。トカマクは３つのコイル：トロイダルコイル，ポロイダルコイル，中心ソレノイドコイルをもつ（下図のTF, PF, CS）。このうち，トロイダル方向に電場をつくり，プラズマ中に電流を流す役目を持つのが中心ソレノイドコイル。ITERのコイルにはNb3Sn（ニオブ３スズ）で出来た超伝導線をもちいる。この超伝導線は，強い磁場を作り出し，もっとも強い所では,14テスラに達する。
プラズマ電流を流すには，ファラデーの電磁誘導の法則を用います。中心ソレノイドコイルに電流を流すとトカマクの中心に磁場（磁束）が発生します。そこで，コイルに流す電流を増やしてやると磁場が増えて，電磁誘導の法則により，トロイダル方向に電場が発生します。プラズマは電気を通す導体ですので，この電場により電流（プラズマ電流）が流れます。