北川上流域の農耕習俗
名称: | 北川上流域の農耕習俗 |
ふりがな: | きたがわじょうりゅういきののうこうしゅうぞく |
種別1: | 風俗習慣 |
保護団体名: | |
選択年月日: | 1990.03.09(平成2.03.09) |
都道府県(列記): | 宮崎県 |
市区町村(列記): | |
代表都道府県: | 宮崎県 |
備考: | 所在地が同一都道府県内のもの(このデータは種別1から移行しています) |
解説文: | わが国の伝統的な農耕習俗は、農耕の過程で折々行われる儀礼を伴って継承されてきたが、減反や農作業の機械化などによる経済社会の変貌により、消滅あるいは簡略化した。 日向灘にそそぐ北川の上流域に位置する宮崎県東臼杵郡北川町大字川内名瀬口【かわうちみようせぐち】や同郡北浦町大字三川内【みかわうち】下塚などには、正月の作占い、五月の水口【みなくち】祭り、さのぼり、八月の田ほめ、十五夜祭り、八月から九月にかけての虫追い、鎌ばらい、鍬ばらい、十月の亥【い】の子など、年間を通して折目折目に行われてきた農耕儀礼が数多く伝承されている。それら一連の儀礼のうち、水口祭りには、家の神棚に祀られている大黒神を田の神(作神)に見立てて、田の畦端に設けた祭場に移して祀り、さらに、亥の子の日に田から家に迎えて祀る儀礼が現存する。また、八朔の田ほめの日に、早朝、家の主人公が蓑・笠をつけ、鍬・鎌を持って自家の田圃を順にまわり、「よく出来た」などと話しかける儀礼が伝承されている。 神を信じて農耕に打ち込んできた人々の姿を現在に伝えるものとして貴重な習俗であるため、年間を通して行われる一連の農耕習俗について記録保存の措置を講ずるものである。 |
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