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大磯の左義長

名称: 大磯の左義長
ふりがな おおいそのさぎちょう
種別1: 風俗習慣
保護団体名: 大磯町左義長保存会
指定年月日 1997.12.15(平成9.12.15)
都道府県(列記): 神奈川県
市区町村(列記): 中郡大磯町
代表都道府県 神奈川県
備考 1月14日
解説文: 大磯では左義長とか、サイト・サイトヤキ・サイトバライと呼ぶ小正月火祭り海岸沿いの南下町の坂下浜町大泊・子【ね】の神、北下町の中宿浅間町大北山王長者九地区で行われる
 大磯の左義長は、前年十二月八日の一番息子という行事で始まると考えられている。その日の朝、子どもたちは宮元【みやもと】(塞の神世話代々している家)に集まり塞の神の祠に置かれているゴロ石を縄で縛り、五人ぐらいの組を作って各家を回りゴロ石で門口庭先地面ドンドン打ち唱えごとを唱える子どもたちは各家から賽銭受け取り、宮元へ持ち帰る。この賽銭ご馳走を作って食べるが、風邪をひかないようにとこのとき必ず豆腐を食べる風習がある。ゴロ石はの繭【まゆ】形に中央を削った石で、男の子生まれたり七歳になったときに、丈夫に育つようにと奉納するもので、かつては近く土中に埋めていたという。
 十一日の早朝大磯東方に当たる平塚市に行って、竹やなどを買う。オンベ竹は御仮屋傍ら立てるもので、ヌイゾメ縫い初めといって正月供え餅に敷いた紙や五色の紙をつなぎ合わせて作った吹き流し紙テープ・細い竹と縄とで作った弓矢などをつける。
 正月十一日から三日間、子どもたちはオカリコ(御仮籠)といって木造組立式の御仮屋に籠もる。これは塞の神社地に建て、塞の神正面奥に祀ったもので、入口には賽銭箱両側門松道祖神と書いた提灯立て近くにオンベ竹を立てる。御仮屋中には火鉢などが置かれ、子どもたちが餅を焼いたミカンなどを食べてお籠りをする。このとき、隣の地区との境の道には、ミチキリ・シメヒキリといって中央幣束を挿した注連縄張り賽の目に切った大根を錘【おもり】につける
 この期間中、ナナトコマイリ(七所詣り)といって町内の人びとが坂下浜町大泊・子の神・中宿浅間大北にある七か所の塞の神巡拝し、子どもが無病息災で過ごせるようにと祈願する。
 十四日の午前中大磯九地区は海岸砂浜サイト立てをする。西から坂下浜町大泊・子の神・中宿浅間大北山王長者の順に立てる。高さは七、八メートルになり、風上と海側、その年のアキの方(恵方ともいう)の三方綱を張る一方塞の神社地などで、ヤンナゴッコの塞の神のお宮を作るナラカシなどの堅木入母屋造小社作り周囲を縄で編む。伝統的な編み方があり、お宮の前面と屋根七本の縄で編み、側面三本と五本の縄で編んでいく。宮形ではなくに縄を巻き付ける地区もあった。このお宮を梯子形ソリ中央に縄でしっかりと固定する。ソリ両端には綱引きの綱を結びつけるサイト集落側に少し離して塞の神小祠を置き、サイト傍らにはヤンナゴッコのお宮を安置し、サイト立てをした人たちが豆腐を肴に御神酒をいただく。
 午後七時ころ、サイトに火をつける。昔はアキの方から点火し、その順番厳しく守られていたというが、現在は山王サイト最初点火し、次々に火をつける。宮総代が「ドゥミドンヤ」と唱えながら点火し、サイト燃え盛り倒れそうになると綱を引いてアキの方に倒す。集まった人びとは、木のにつけた福団子竹竿先に吊り下げた福団子サイトの火であぶって食べる。
 サイト残り火燃え上がっているころ、渚でヤンナゴッコが行われる。褌【ふんどし】姿の青年たち十数人が、ソリを引いて海に飛び込むと、浜に残っている子どもたち大人加勢して、海と陸との綱引きが始まる。ヤンナゴッコは陸の幸と海の幸相手与えないよう競い合う意味で、必ず陸方が勝つことになっている。海方の青年たちはであると言い伝えられており、それを引き上げることによって、豊漁予祝されるのである。人びとはソリを曳いて、それぞれ地区に戻る。隣の地区ソリ出会ったりすると、大きな声で伊勢音頭歌って気勢をあげ、地区内を一巡して、塞の神到着すると、さらにここ一番大声で歌う。
 小正月火祭り全国分布するが、関東地方中部地方のものは塞の神結びつきさまざまな展開をみせている。大磯の左義長は、関東地方にあって、とりわけ壮大な規模をもつ代表的な行事であり、一番息子やオカリコの行事が行われたり、豊漁祈願する予祝儀礼であるヤンナゴッコが行われるなどさまざまな行事包含し、地域的特徴をよく示している。






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