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うる星やつら (アニメ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/05/29 08:06 UTC 版)

うる星やつら > うる星やつら (アニメ)
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本記事では高橋留美子の漫画『うる星やつら』を原作とした、各種アニメ作品について解説する。

目次

概要

高橋留美子の漫画『うる星やつら』を原作として製作された一連のアニメ作品。TVシリーズは4年半という長期にわたって放送、劇場版も6本作られ、TVシリーズ放送終了後はOVAシリーズも作られた(制作はマジックバスマッドハウス)。関連商品化においても成功し、売上は100億円とされた[1]。TVシリーズや劇場版(劇場版の各項目を参照)及びOVA作品はビデオ・DVD化されている。また、レコード化作品も多数あり、LPは7作がオリコンLPチャートで10位以内にランクインしている[2][3]

テレビアニメ版

うる星やつら
ジャンル SF・恋愛・ギャグ
アニメ
アニメーション制作 スタジオぴえろディーン
製作 キティ・フィルムフジテレビ
放送局 フジテレビ
放送期間 1981年10月14日 - 1986年3月19日
話数 195回 + スペシャル、全218話
テンプレート使用方法 ノート

1981年10月14日から1986年3月19日までキティ・フィルムフジテレビ製作(アニメ制作は前半スタジオぴえろ⇒後半107回130話目以降ディーン)でテレビアニメ化された。全218話。放送時間は水曜日19:30 - 20:00(日本時間)。原作1巻から29巻までの内容がTVアニメ化されている。序盤は視聴率こそ20%前後と好調だったが、つねに半裸の少女が登場している、登場人物が下品なことを言うのを子供が真似をする、などの理由でフジテレビのワースト番組上位の常連で番組企画者はつねに会議室で謝らされていた。最高視聴率は27.4%(第35/36回ひな祭りランちゃん登場/ランちゃんご招待)。放送初期は15分2話形式だったが、原作に追いついてしまうため、第3クールより30分1話形式へとシフトした。そのため「放送回数」と「話数」が異なっている。このシフトのもうひとつの理由として押井のギャグセンスを盛り込んだ作品が15分の枠の中に納まりきれず中途半端や唐突な印象を与えたため、これを回避するための方策でもあった。

シリーズの前半ではいつ番組が打ち切りになるかわからない状態だったため、クールの終わりごとにそれらしいエピソードが放映されている。 『第67話君去りし後』『第77話ラムちゃん主催大忘年会』『第87話さよならの季節』『第101話みじめ愛とさすらいの母』『116話終太郎不幸の朝』

改編期などの特別番組やプロ野球・ヤクルト戦の中継・バレーボールワールドカップ中継のため放映休止がたびたびあり、後期の1984、85年にその傾向は顕著となった。その結果、約3年9ヶ月分・全195回の放映に4年半を要した。劇場版2作目の『ビューティフル・ドリーマー』の作成時期には、主要スタッフが映画作成にまわされ、総集編の回が5回ほどあった。

当初のチーフディレクター(CD)はスタジオぴえろの社員だった押井守だった。押井によると、スタジオぴえろは『太陽の子エステバン』と『まいっちんぐマチコ先生』に主力スタッフが割かれ、制作デスクすらいないという状態で制作が始まった。放映当初は「原作との違い」などを理由として原作ファンから、カミソリの入った抗議の手紙、罵詈雑言の録音されたカセットテープが多数寄せられ、押井の降板話まで浮上した。しかし、3クール目から体制を立て直し、文芸に制作進行だった伊藤和典を抜擢、アニメーターに自由にやらせたことから、森山ゆうじ山下将仁越智一裕といったメカも描ける当時若手の実力派アニメーターが集まるようになると制作に余裕ができて、次第に評価は上向いていった[4][5]

原作の人気に加えて先鋭的な演出や作画から、アニメファンからも注目されるようになった。また、若手のアニメーターには西島克彦のように志願して本作に参加した者もいた。押井の嗜好により、ギャグのネタとして漫画、アニメ、映画、有名人、歴史に残る名言などをパロディにした回もある[6]。これらの作品の中には、当時の局上層部から「やりすぎ」「意味がわからない」と注意をうけた回もあった(「みじめ! 愛とさすらいの母!?」など)。 しかし、他のアニメ同様、オリジナル部分を入れないと原作部分だけでは尺が余るため、アニメスタッフが考えざるを得なかった。

押井は『ビューティフル・ドリーマー』公開後の1984年3月放映分(第106回)をもってCDを降板した。当時のアニメ雑誌で「体力的・精神的な限界」と理由を述べ、同時に所属していたスタジオぴえろからも退社している。このため、第107回から前半部の主要スタッフの一人であるやまざきかずおが後半の約半分のCDを担当している。制作会社もそれまで同テレビシリーズのグロス請けをしていたディーンへと変更となり、半年間はスタジオぴえろと連名でクレジットされている。これらの結果、テレビシリーズ前半と後半では作風が大きく異なっている。

後半では「原作に忠実にしたい」とやまざきは当初うたったものの、演出面での押井作品との違いや、作画スタッフなどの交替、原作の人気エピソードのほとんどを消化した、などのさまざまな要因から、結果的に原作の完結を待たずにアニメの方が1年ほど早く放送を終了する形となった。最終回も、原作ではその後1巻分を使った壮大な追いかけっこが描かれたが、テレビでは最終回でなくとも成立する「アマテラス宴会」のエピソードに絡めて、オールキャラクターが一堂に会し、ドタバタに終わらせる形での終了となる。テレビシリーズが原作の終了を待たずに終わったことは熱烈なうる星ファンに顰蹙を買い、プロデューサーの落合茂一の自宅には毎日のように無言電話やチャイムの押し逃げなどのいやがらせが殺到した。落合は後にこれを「わが人生最悪の日々」と語っている。原作の最終エピソード「ボーイミーツガール」はその後、1988年に劇場版『うる星やつら 完結篇』として製作・上映された。

1987年5月にはキティレコードが予約限定発売で全話をレーザーディスク50枚に収録して33万円で発売。予約のみで限定3000セットが完売、追加した3000セットも完売した。これが後にDVD-BOXまで繋がるLD-BOXと呼ばれる商品形態の第1号であった[7]。LD-BOX発売前には「うる星やつら傑作集」というタイトルで高橋留美子自選傑作集がLD、VHDで発売されていた。

音楽

音楽を担当した安西史孝は当時原作の大ファンで、シンセサイザーによるサウンドがこの世界観を表現するのに適していると思い、以前から共に仕事をしていたキティ・レコードの早川裕がアニメ版の音楽ディレクターになったこともあり、自ら作曲に参加させてくれと頼み込んだ[要出典]。シンセサイザーの使用にあたっては当初、音響側から「効果音とかぶる」という理由で難色が示されたが、早川とともに半ば強引に押し切ったという[要出典]。これにより、アナログシンセサイザーフェアライトCMIによるテクノ風味のサウンドが本作のドタバタシーンなどで主に使用されることとなった。

主題歌『ラムのラブソング』、『宇宙は大ヘンだ!』の伴奏を務めたのは当時の高中正義のバックバンドで、劇中のBGMにも高中の曲が時折使われていた。

エピソード

第100回第123話ではラムは登場せず、あたると面堂の2人だけが登場する話だった。(タイトルコールと次回予告のみラムがしゃべっている。そのため、エンディングのキャストクレジットには話に出演していない平野文を含めた計3名だけの名前が出る)。あたる役の古川登志夫は、面堂役の神谷明と二人きりの収録であったこのエピソードが特に印象に残っていると後に語っている。これは当時、劇場版第2作『ビューティフル・ドリーマー』のクランクアップが近付いており、声優やスタッフの多くがそちらに割かれていたためとされている。演出を担当した安濃高志は公開対談において、「あれは、予算の関係で2人だけしか出てない(笑)」と語っている。一方、声優の待遇改善を目指したストライキが予定されており、それに対応するためだったともいわれている。

内容ではいわゆるオタク的な人(メガネなど※原作ではほとんど出てこないが)が主要人物として出てきた初めてのアニメでもある。当時から、漫画とアニメの融合したグラフィック誌を中心に各地でファンの集いなどが作られ、テレビアニメが終了しても、根強い人気は衰えず、結果映画やオリジナルビデオが何本も作られるに至った。

主な声の出演

※キャラクターの詳細およびその他のキャストについてははうる星やつらの登場人物および個別記事を参照。


スタッフ

放送リスト

※ 話数が多いため、伸縮型のメニューとして掲載する。

放送局

本放送ネット局

系列は当時の系列。
放送対象地域 放送局 系列 ネット形態 備考
関東広域圏 フジテレビ フジテレビ系列 キー局
北海道 北海道文化放送 同時ネット
青森県 青森放送 日本テレビ系列
テレビ朝日系列
遅れネット
岩手県 テレビ岩手 日本テレビ系列
宮城県 仙台放送 フジテレビ系列 同時ネット
秋田県 秋田テレビ フジテレビ系列
テレビ朝日系列
同時ネット
→遅れネット
[14]
山形県 山形テレビ フジテレビ系列 同時ネット
福島県 福島テレビ フジテレビ系列 遅れネット
→同時ネット
1983年3月まではTBS系列とのクロスネット局[15]
山梨県 山梨放送 日本テレビ系列 遅れネット
新潟県 新潟総合テレビ フジテレビ系列 遅れネット
→同時ネット
1983年9月まではテレビ朝日系列とのクロスネット局[16]
長野県 長野放送 同時ネット
静岡県 テレビ静岡
富山県 富山テレビ
石川県 石川テレビ
福井県 福井テレビ
中京広域圏 東海テレビ
近畿広域圏 関西テレビ
島根県鳥取県 山陰中央テレビ
岡山県香川県 岡山放送
広島県 テレビ新広島
山口県 テレビ山口 TBS系列
フジテレビ系列
遅れネット [17]
愛媛県 テレビ愛媛 フジテレビ系列 同時ネット
高知県 テレビ高知 TBS系列 遅れネット
福岡県 テレビ西日本 フジテレビ系列 同時ネット
佐賀県 サガテレビ
長崎県 テレビ長崎 フジテレビ系列
日本テレビ系列
30分先行放送[18]
熊本県 テレビ熊本 フジテレビ系列
テレビ朝日系列
同時ネット 1982年4月から[19]
大分県 テレビ大分 フジテレビ系列
日本テレビ系列
テレビ朝日系列
遅れネット [17]
宮崎県 テレビ宮崎 同時ネット
鹿児島県 鹿児島テレビ フジテレビ系列
日本テレビ系列
30分先行放送 1982年9月まではテレビ朝日系列とのトリプルネット局[18]
沖縄県 沖縄テレビ フジテレビ系列 同時ネット

フジ系以外で再放送した局には、NHK BS-2[20]7のほか、毎日放送[21]などの地方局でも放映された。現在は、TOKYO MX等の独立UHF局でも放送されている。CS放送局ではテレビ本編がフジテレビONEで、劇場版とOVA版はキッズステーションで放送されている。

主題歌・挿入歌

初代オープニング曲『ラムのラブソング』は初回から約2年間続いた。「アニメージュ」誌主催の「第4回アニメ・グランプリ」音楽部門では、2位の「愛の金字塔」(『六神合体ゴッドマーズ』の曲)を1票という僅差でおさえ1位を獲得しているほか、様々な歌手にカバーされている。2曲目の『Dancing Star』以降は当時のテレビアニメとしては珍しく、主題歌を半年に1度という早い周期で変えている。また、シリーズ前半(押井時代)には、ほとんどの曲で原曲の速度をあげて使用している。その為、原曲と聞き比べると甲高い声になっている。

オープニング曲

エンディング曲

  • 宇宙は大ヘンだ! (歌/松谷祐子/第1回 - 21回) 作詞/伊藤アキラ 作曲・編曲/小林泉美)
    • 195回では、本編ラストの挿入歌として使用された。
    • ゲームボーイソフト『うる星やつら ミス友引を探せ!』のタイトルBGMとして使われている。
  • 心細いな(歌/ヘレン笹野/SP(春だ、とびだせ!うる星やつらスペシャル) - 43回) 作詞/地恵子・シュレイダー 作曲/小林泉美 編曲/星勝
  • 星空サイクリング(歌/ヴァージンVS/第44回 - 54回、65回 - 77回) 作詞・作曲・編曲/ヴァージンVS
    • ヴァージンVSは、あがた森魚が“A児”と名乗ってリード・ヴォーカルで参加したユニット。
    • 「怪人赤マントあらわる!」で原曲の「コズミック・サイクラー」が挿入歌として使用され、好評だったことから歌詞やアレンジの一部を変更して採用された。
    • バックコーラスには詩織が参加。
    • 『うる星やつら オンリー・ユー』では挿入歌として使用。
    • ゲームボーイソフト『うる星やつら ミス友引を探せ!』のBGMとして使われている。
  • I, I, You & 愛(歌/小林泉美/第55回 - 64回) 作詞/安藤芳彦 作曲・編曲/小林泉美
    • 『うる星やつら オンリー・ユー』の主題歌。映画の公開に合わせてTVシリーズでもエンディング曲として使用。
  • 夢はLove me more(歌/小林泉美/第78回 - 106回) 作詞/伊藤アキラ 作曲/小林泉美 編曲/川島裕二
  • 恋のメビウス(歌/リッツ/第107回 - 127回) 作詞/實川翔・久保田さちお 作曲/早川博二 編曲/ヴァージンVS
    • 歌詞の一部にスペイン語が使用されている。
    • リッツは「星空サイクリング」のヴァージンVSにもコーラスで参加していた。
  • Open Invitation(歌/CINDY/第128回 - 149回) 作詞/Ralph McCanthy・宮原芽映 作曲/ミッキー吉野 編曲/星勝
  • エヴリデイ(歌/ステファニー/第150回 - 165回) 作詞/Ralph McCanthy 作曲/ミッキー吉野 編曲/椎名和夫
  • Good Luck 〜永遠より愛をこめて(歌/南翔子/第166回 - 195回) 作詞/阿木燿子 作曲/和泉常寛 編曲/水谷公生

挿入歌

  • ふしぎ・きれい(歌/平野文/第134回、168回)
    • 歌詞は一般からの公募。

映像ソフト化

  • テレビアニメLD-BOXが1987年5月に発売、50枚組み
  • テレビアニメDVD-BOXが2000年12月8日に第1巻、2001年3月9日に第2巻がそれぞれ発売。
  • テレビアニメ化20周年を記念して単巻DVDが2001年8月24日~2002年8月23日に発売。全49巻。
フジテレビ 水曜19時台後半枠
【当番組よりアニメ枠
前番組 番組名 次番組
逆転クイズジャック
(月~金19:30 - 19:45)
スター千一夜
(月~金19:45 - 20:00)
うる星やつら

劇場版

※詳細は各項目を参照




  1. ^ マーチャンダイジングライツレポート1985年12月号
  2. ^ 『うる星やつら MUSIC CAPSULE 音楽編』(C25G-0137) 7位、『うる星やつら DRAMA SPECIAL』(C25G-0150) 7位、『うる星やつら オンリー・ユー』(C25G-0160) 8位、『うる星やつら オンリー・ユー ドラマ編』(C38G-0166) 9位、『うる星やつら・MUSIC CAPSULE 2 音楽編』(C25G-0184) 10位、『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(25MS-0050) 6位、『うる星やつら 3 リメンバー・マイ・ラヴ』(C25G-0377) 8位。
  3. ^ 『オリコン・チャートブック LP編 昭和45年-平成1年』オリジナル・コンフィデンス、1990年、331頁。ISBN 4871310256
  4. ^ 『ロマンアルバム イノセンス押井守の世界 PERSONA増補改訂版』アニメージュ編集部編、2004年、徳間書店、p.42。押井守インタビュー。
  5. ^ 聞き手佐藤良平「鳥海永行インタビュー 我が弟子・押井守について、作品について」『キネ旬ムック 押井守全仕事 増補改訂版 「うる星やつら」から「アヴァロン」まで』キネマ旬報社、2001年、p.50.
  6. ^ つげ義春の『ねじ式』をパロディにした場面、アルフレッド・ヒッチコックの『サイコ』、『』やアガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』をそのままパロディにしたオリジナル作品など。
  7. ^ 増田弘道『アニメビジネスがわかる』NTT出版、2007年、p130
  8. ^ OVA「ザ・障害物水泳大会」では大川透
  9. ^ a b c 本編冒頭の題名では、「登」字のはつがしらの左側を一画多く、右側を一画少なく作っている。同じ例が少なくとも3つある。誤りか、――かなの濁点を星印に作るといった――意図した書体デザインかは、不明。
  10. ^ 本編冒頭の題名では「ぶとう」の上に傍点が振ってある。
  11. ^ a b 本編冒頭の題名では「郎」字の偏を7画に(郞)作っている。
  12. ^ ママ。本則では「向かって」と送るが、本編冒頭の題名ではこう送られている。
  13. ^ 本編冒頭の題名では「財」字を1画多く「戝」に作る。
  14. ^ 放送開始当初は同時ネットだったが1984年4月からはテレビ朝日同時ネット枠のため時差ネットに移行。
  15. ^ 1983年3月まではTBS同時ネット枠のため時差ネットだったが、1983年4月から同時ネットとなった。
  16. ^ 1983年9月まではテレビ朝日同時ネット枠のため時差ネットだったが、1983年10月から同時ネットとなった。
  17. ^ a b テレビ山口はTBS系番組の同時ネット、テレビ大分はテレビ朝日系番組放送のため遅れネットだった。
  18. ^ a b 日本テレビ系列同時ネット枠のため、同時ネット局より先行で放送していた。
  19. ^ 1982年3月までは日本テレビ同時ネット枠だったため未放送。
  20. ^ 1993年度には夕方に帯放送、2005年度には土曜日朝8時32分からの「衛星アニメ劇場」枠で2回放送。また、2007年8月の押井守特集のように特集や傑作選などとして放送されることもある。
  21. ^ ヒーローは眠らない」枠。
  22. ^ 今までは、ラム役の平野文がトップクレジットであったが、今作において(アニメ作品で)初めて諸星あたる役の古川登志夫がトップとなった。


「うる星やつら (アニメ)」の続きの解説一覧
  • 1 うる星やつら (アニメ)の概要
  • 2 書籍





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