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日本語活用形辞書

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祈ひ、誓ひ

読み方:うけひ

ハ行四段活用動詞祈ふ」「誓ふ」の連用形である「祈ひ」「誓ひ」、あるいは連用形名詞したもの

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物語要素事典

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誓約(うけひ)

★1a.ある条件設定し、その成否によって、願い叶うかどうか、吉か凶か、運命を占う。

出雲国風土記島根の郡加賀神崎  今誕生する佐太の大神勇猛神の子ならば、失せた弓箭出よ、と佐加地売命が願う。水のまにまに角の弓箭流れ来、ついで金の弓箭流れ来る。

宇治拾遺物語15-1  難を避け身を隠す皇太子(=後の清見天皇)が、山城国田原焼き栗茹で栗を「思うこと叶うべくは生い出て木になれ」と言って埋めた。やがて皇太子帝位につき、焼き栗茹で栗は形変わらず生え出てきた。

大鏡道長伝」  不遇時の道長が伊周と競射をした折、「我が家より帝・后立ち給うべきならばこの矢当たれ」と言って的の真中に射当て、また「摂政関白すべきならばこの矢当たれ」と言って再び的の真中に射当てた。

古事記上巻  高天原に上ったスサノヲは、邪心のないことをアマテラスに示すため、各々うけひをして子を生もうと提案する。スサノヲ女子アマテラス男子を得、「これで我が心の清明なることは証された」とスサノヲは言う。

古事記上巻  コノハナノサクヤビメ一夜妊娠したが、ニニギノミコトは「我が子ではあるまい国つ神の子であろう」と疑う。サクヤビメは「もし国つ神の子ならば無事には産まれまい。もし天つ神御子ならば無事に産まれよう」と言い産屋に火をつけて産んだ〔*日本書紀巻2神代下・第9段本文一書第2・第5に類話〕。

古事記中巻  出雲大神拝することの可否を知るため、曙立王がうけひをして樹上を地に落とし、またらせ、葉広熊樫枯らし、また生かした。

古事記中巻  香坂王忍熊王が、神功皇后を討とうとして、事の成否を占ううけひ狩りをする。香坂王の木に登っていると、現れを掘って倒し香坂王を喰った。これは凶兆だったが、忍熊王畏れず軍を進めた〔*日本書紀巻9神功皇后摂政元年二月の類話では、忍熊王退却する〕。

日本書紀巻3神武天皇即位前紀戊午9月  神武天皇が「八十平瓦なしに飴を作ろう。もしできれば武器を使わず、いながら天下平定できるだろう」 とうけひをする。飴はすぐできた。また、「神酒の瓷を丹生之川に沈め、大小悉く酔って流れれば、私はこの国を平定するだろう」とうけひをする。は皆浮かび上がり、口を開いた。

日本書紀巻3神武天皇即位前紀戊午9月  椎根津彦と弟猾が、老父老嫗の姿をして香具山の土を取りに行く椎根津彦が、「我が君神武帝)が国を平定すべきものならば、行く道は自ら開け、もしできないのなら敵が道を塞ぐだろう」と、うけひをする。敵兵二人見て「醜い老人だ」と笑い、道をあけた。

日本書紀巻9神功皇后摂政前紀(仲哀天皇9年4月3日)  神功皇后が針を曲げて鉤を作り飯粒を餌とし、裳の糸を釣糸として「西方の宝の国を得られるならば、河よ鉤を呑め」と、うけひをする。竿を上げると、かかった

日本書紀11仁徳天皇11年10月  河神への人身御供とされた茨田連衫子は、匏(ヒサゴ)二箇を投げ入れ、うけひをして「匏を沈めて浮かばぬようにすれば、真の神と知って水の中へ入ろう。沈められなければ偽りの神であるから、無駄に我が身を滅ぼすことはしない」と言う

日本書紀28天武天皇元年6月  天武天皇大友皇子対立し、挙兵する。激しい雷雨の夜、天皇は、うけひをして「もし天神地祇助け給うならば、このは止むだろう」と言う。言い終わるとすぐ、雷雨は止んだ。

肥前国風土記基肆の郡姫社の郷  珂是古が、まことに私の祭祀を望む神があるならその神の所に落ちよ、と祈って幡を風に放つと、幡は飛んで御原の郡の姫社の社に落ちた。

肥前国風土記松浦の郡(神功皇后)  神功皇后縫針曲げて釣針とし、飯粒を餌とし、裳の糸を釣糸として「新羅征伐成就するなら、よ、我が釣針を呑め」と祈誓して釣針投げると、まもなくかかった

常陸国風土記行方の郡  建借間命が遠方に烟を見て天つ人の烟ならば我が上にたなびけ。荒賊の烟ならば海にたなびけ」と言う。烟は海に流れ凶賊のいることがわかった

平家物語巻7「願書」  木曾義仲平家との戦い前に、「神の加護が得られるならば瑞相を見せ給え」と八幡社願書奉ると、山鳩三羽が舞い下り源氏白旗の上飛び廻った。

平家物語11遠矢」  壇の浦で戦う源平軍船の間に多数のいるかが現れ平家の方へ向かう。宗盛の命を受けた博士が、「いるかが後戻りすれば源氏亡び、我が船団の下を通らば平家危うし」と占う。いるかは平家の船の下を真直ぐ泳ぎぬけた。

指輪が見つかるかどうか→〔〕1aの『ドイツ伝説集』(グリム240「女の砂州」。

さいころ重六が出るかどうか→〔さいころ〕1の『大鏡』「師輔伝」。

*虹が出るかどうか→〔虹〕4の『黒い雨』(井伏鱒二)。

予想が当たるかどうか→〔舞踏会〕2の『戦争と平和』(トルストイ第2部第3篇

*矢が当たるかどうか→〔矢〕1bの『古事記上巻天若日子)。

*→〔火〕3に記事

★1b.日本でも外国でも、しばしば石が誓約(うけひ)に用いられる。

三国志演義54回  呉国の婿となるべく赴いた劉備は、寺の巨石見て「無事に荊州へ戻れ、天下統一願い叶うならば、石よ二つになれ。もしここで死ぬ運命ならば、刃は砕けよ」と祈り剣を振り下ろすと、石は二つに切れた。孫権が「呉が隆盛になるならば、二つになれ」と念じて剣を振るうと、石はまた切れて、あわせて十文字の痕がついた。

ドイツ伝説集』グリム135巨人石」  ザルツヴェーデルの町を敵軍包囲するが、天使が町護る。敵の大将が、「町を征服できぬという定めならば、神よ、この石をバターのごとくせよ」と言って軍刀斬ると、石はバターのように刃を受け入れた。

日本書紀巻7景行天皇12年10月  景行天皇峡の大野巨石にうけひをして、「土蜘蛛を滅ぼすことができるなら、この石を蹴ったら柏の葉のごとくに上がれ」と言い、蹴ると、柏の葉のように大空舞い上がった。

豊後国風土記直入の郡蹴石野  景行天皇が「土蜘蛛討伐成就するなら、この大石柏葉のごとく上がれ」と祈誓して蹴ると、石は舞い上がった。

友情武者小路実篤)上・22  夏の夕方、野島浜辺の石を海へ投げ、「三つ上波の上切ってとんだら、子は自分と結婚するのだ」と占った。しかしなかなかうまくいかず、三度目投げた石がようやく水上三つとんだ。また、波打ち際に「子」と書き、「波が十度来るまでに消されなければ・・・・」と思ったが、八度目の波が子の名を消した〔*子は、野島親友大宮愛していた〕。

*→〔誓約(うけひ)〕3の『春』(島崎藤村)。

★2.自分どのような行動をするかを決める。

平家物語11鶏合 壇浦合戦」  源氏平家壇の浦最後決戦をした時、熊野別当湛増は、源・平のどちらに味方すべきか迷い田辺の新熊野神前で、白い七つと赤い七つを闘わせた。赤い一つも勝たず、すべて負け逃げたので、湛増源氏方についた。  

法王庁抜穴ジッド)第5章  動機なき犯罪を思うラフカディオは、 列車乗り合わせた男を外へ突き落とそうか、と考える。もし十二数える間に野火見えかったら、何もせずにおくことにするが、十まで数えた時、野火見えたので、ラフカディオは男を突き落として殺す。

*煙が一つになるかどうか→〔兄妹婚〕1の『独異志下巻

に撃たれるかどうか→〔落雷〕1の『悪徳の栄え』(サド)。

★3.自分将来を占うが、曖昧結果に終わる。

詩と真実ゲーテ)第3部第13章  「私」がラーン河のほとりを歩いていた時、「ナイフ投げ、それが河に落ちる所が見えたら、画家になれるだろう。茂み隠れ見えなければ、その願いは叶わないだろう」との心奥の声が聞こえた。「私」がナイフ投げると、落ちる所はの陰で見えなかったが、しぶきはよく見え曖昧結果に終わった。

『春』島崎藤村106  二十四歳の岸本捨吉は自分一生の方向を占うため、路傍の石塊を、崖下谷川落としてみた。「石塊が河の中へ落ちたら文芸の道を進もう。途中で止まったら他の職業の中へうずもれてしまおう」と考えたのだが、石塊は、一つは河を越し向こう落ち一つは河の中に落ち一つは河の手前で止まった。結局どうしたらよいかわからなかった。



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うけい

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/11/20 05:40 UTC 版)

(うけひ から転送)

うけい(うけひ)は、古代日本で行われた占いである。宇気比誓約などと書く。




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