CFD取引での損益の計算方法 |
CFD取引では、レバレッジや取引単位が銘柄によって異なるため、損益の計算方法がやや複雑です。また、海外の株式や株価指数、コモディティ、債券の場合は、その国の通貨で取引が行われるため、さらに計算が複雑になります。
ここでは、各商品ごとに例を挙げながら損益の計算方法を紹介します。
▼原油の損益の計算方法
原油の取引単位はCFD価格の10倍であることが多いようです。レバレッジは最大20倍までと決められています。取引通貨は米ドルです。
例えば、原油価格が84.60の時に100CFDの買い注文をした場合、必要証拠金は次の金額になります。なお、米ドル円のレートは79.30円としています。
必要証拠金額=84.60×100CFD×10倍×79.30÷20倍=335439円
その後、原油価格が84.70に値上がりすると、評価損益は7930円になります。
評価損益=(84.70-84.60)×100CFD×10倍×79.30=7930円
▼株価指数
株価指数の取引単位はCFD業者により異なり、CFD価格の0.1倍から10倍に設定されています。レバレッジは最大10倍までと決められています。通貨は、その国の通貨、あるいは、米ドルが用いられます。
例えば、イギリスのFTSE100に連動して値動きするCFDが5500.0の時に50CFDの買い注文をした場合、必要証拠金は次の金額になります。なお、英ポンド円のレートは122.40円、取引単位はCFD価格の0.1倍としています。
必要証拠金額=5500.0×50CFD×0.1倍×122.40÷10倍=336600円
その後、価格が5600.0に上昇し、英ポンド円のレートが120.50円に円高になった場合の評価損益は60250円になります。
評価損益=(5600.0-5500.0)×50CFD×0.1倍×120.50=60250円
ちなみに、円ポンド円のレートが変わっていなければ、評価損益は61200円になります。
評価損益=(5600.0-5500.0)×50CFD×0.1倍×122.40=61200円
このように、為替レートの変動によって評価損益が変わります。
▼株式
株式の取引単位はCFD業者により異なり、CFD価格の0.1倍から10倍程度に設定されています。レバレッジは最大5倍までと決められています。通貨は、その国の通貨、あるいは、米ドルが用いられます。
例えば、1株3700円のNTTの株式を1000CFD(1000株)売り建てする場合、必要証拠金は次の金額になります。なお、取引単位はCFD価格の1.0倍としています。
必要証拠金額=3700×1000CFD×1.0倍÷5倍=740000円
その後、価格が3500円に値下がりした時の評価損益は-200000円になります。
評価損益=(3500-3700)×1000CFD×1.0倍=-200000円
なお、一部のCDF業者には売買手数料がかかる場合があります。
▼債券
債券の取引単位はCFD業者により異なり、CFD価格の100倍程度に設定されています。レバレッジは最大50倍までと決められています。通貨は、その国の通貨、あるいは、米ドルが用いられます。
例えば、日本国債先物の価格が135円、取引単位が100倍で100CFDの買い注文をした場合の必要証拠金は次の金額になります。
必要証拠金額=135円×100CFD×100倍÷50倍=27000円
その後、価格が136円に値上がりした場合の評価損益は10000円になります。
評価損益=(136-135)×100CFD×100倍=10000円
ここでは、各商品ごとに例を挙げながら損益の計算方法を紹介します。
▼原油の損益の計算方法
原油の取引単位はCFD価格の10倍であることが多いようです。レバレッジは最大20倍までと決められています。取引通貨は米ドルです。
例えば、原油価格が84.60の時に100CFDの買い注文をした場合、必要証拠金は次の金額になります。なお、米ドル円のレートは79.30円としています。
必要証拠金額=84.60×100CFD×10倍×79.30÷20倍=335439円
その後、原油価格が84.70に値上がりすると、評価損益は7930円になります。
評価損益=(84.70-84.60)×100CFD×10倍×79.30=7930円
▼株価指数
株価指数の取引単位はCFD業者により異なり、CFD価格の0.1倍から10倍に設定されています。レバレッジは最大10倍までと決められています。通貨は、その国の通貨、あるいは、米ドルが用いられます。
例えば、イギリスのFTSE100に連動して値動きするCFDが5500.0の時に50CFDの買い注文をした場合、必要証拠金は次の金額になります。なお、英ポンド円のレートは122.40円、取引単位はCFD価格の0.1倍としています。
必要証拠金額=5500.0×50CFD×0.1倍×122.40÷10倍=336600円
その後、価格が5600.0に上昇し、英ポンド円のレートが120.50円に円高になった場合の評価損益は60250円になります。
評価損益=(5600.0-5500.0)×50CFD×0.1倍×120.50=60250円
ちなみに、円ポンド円のレートが変わっていなければ、評価損益は61200円になります。
評価損益=(5600.0-5500.0)×50CFD×0.1倍×122.40=61200円
このように、為替レートの変動によって評価損益が変わります。
▼株式
株式の取引単位はCFD業者により異なり、CFD価格の0.1倍から10倍程度に設定されています。レバレッジは最大5倍までと決められています。通貨は、その国の通貨、あるいは、米ドルが用いられます。
例えば、1株3700円のNTTの株式を1000CFD(1000株)売り建てする場合、必要証拠金は次の金額になります。なお、取引単位はCFD価格の1.0倍としています。
必要証拠金額=3700×1000CFD×1.0倍÷5倍=740000円
その後、価格が3500円に値下がりした時の評価損益は-200000円になります。
評価損益=(3500-3700)×1000CFD×1.0倍=-200000円
なお、一部のCDF業者には売買手数料がかかる場合があります。
▼債券
債券の取引単位はCFD業者により異なり、CFD価格の100倍程度に設定されています。レバレッジは最大50倍までと決められています。通貨は、その国の通貨、あるいは、米ドルが用いられます。
例えば、日本国債先物の価格が135円、取引単位が100倍で100CFDの買い注文をした場合の必要証拠金は次の金額になります。
必要証拠金額=135円×100CFD×100倍÷50倍=27000円
その後、価格が136円に値上がりした場合の評価損益は10000円になります。
評価損益=(136-135)×100CFD×100倍=10000円
(2012年07月15日更新)