「鬼門」を含む用例
・織田作之助 馬地獄 (青空文庫)
れるかと思うくらい、重い荷を積んでいるのだが、傾斜があるゆえ、馬にはこの橋が 鬼門 ( きもん ) なのだ。 鞭 ( むち ) でたたかれながら 弾 ( はず ) みをつけて渡り切ろうとしても、中程に来ると、 轍 ( わだ...
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・河東碧梧桐 南予枇杷行 (青空文庫)
を知らぬ蓊鬱な松林を中心にして、諸山諸水の配置は、正に米点の山水である。 もし巨石群の遺跡に富む「 男 ( お ) かん」「 女 ( め ) かん」二峰の神南備山が、鬼門を守つて立つならば、この高山の石仏は、正にその正反対の裏鬼門...
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・芥川龍之介 仙人 (青空文庫)
嚢の中から鼠を一匹出して、それに衣装を着せたり、 仮面 ( めん ) をかぶらせたりして、屋台の 鬼門道 ( きもんみち ) から、場へ 上 ( のぼ ) らせてやる。鼠は慣れていると見えて、ちょこちょこ、舞台...
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・豊島与志雄 生と死との記録 (青空文庫)
に丈夫になっていったのである。「此度の家は子供にいい家だ。」と私達は云った。然し、方向が悪かないかと後から親戚の人々が云い出した。第一に引越した方向が鬼門に当りはしないか。第二に、 上 ( かみ ) の便所はいいが、 下 ( しも...
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・井上円了 迷信解 (青空文庫)
( じんずい ) 等の 効 ( しるし ) の信頼すべからざること。 (六) 卜筮 ( ぼくぜい ) 、 御鬮 ( みくじ ) 、人相、家相、鬼門、方位、 九星 ( きゅうせい ) 、 墨色 ( すみ...
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・佐藤垢石 増上寺物語 (青空文庫)
の推薦に 与 ( あずか ) って家康は上人を知り、千代田城の鬼門に当たる上野山に寛永寺を建立させ、これを鬼門除けの祈祷所とした。であるから、最初は寛永寺を将軍家の霊所とする考えはなかったのである。 増上...
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・豊島与志雄 霊感 (青空文庫)
に設計図を吟味しまして、迷信家ではありませんけれど、鬼門とか裏鬼門とかその他の方位についても、よろしくないとされてる世間的通念は避けたのでした。 そして家が出来上ると、田舎の方にいた母親を引取りました。その母親が、軽い...
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・若山牧水 一家 (青空文庫)
つて居る夫婦の語數もほんの數へ上げる位ゐにすぎぬ。家計の不如意で債鬼門に群るをさへ別に氣にかけぬのは前にも言つた。一軒の酒屋からは二月とは續いて持つて來ぬやうに借りて飮む、毎晩四合の酒に對しても細君別に何の述懷も無いらしい。物見遊山の、美衣...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 菊人形の昔 (青空文庫)
半七の顔を見るとすぐに声をかけた。 「半七、早えな。又ここで変なことが始まったよ。この草ッ原はどうも鬼門だ」 「まったく困りました」 半七は挨拶して、草のあいだに横たわっているおころの死体を一応あらためた。おこ...
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・夏目漱石 琴のそら音 (青空文庫)
坊主がまた余計な事ばかり言うもんだから始末に行かないのさ。現に僕が 家 ( うち ) を持つ時なども 鬼門 ( きもん ) だとか 八方 ( はっぽう ) 塞 ( ふさが ) りだとか云って 大 ( おおい ) に弱らしたもんだ」 「だって 家 ( うち...
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・岸田劉生 ばけものばなし (青空文庫)
て鬼となるといったような一種の悪霊としての鬼と、悪気災難、病気等をシンボライズする一種の悪鬼等があるようである。 追儺 ( ついな ) の豆に追われる弱い奴はこの終りの奴で、大江山の鬼などはなかなか豆位で、追っぱらわれそうもない。 ともかくも「鬼...
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・小酒井不木 狂女と犬 (青空文庫)
に突然お蝶さんの身に一大災難が降りかかって来ました。それはどんなことかと申しますと、ちょうど、お父さんがなくなって二月経つか経たぬうちに、この村の鬼門に当る山に、どこからともなく、五人の 悪漢 ( わるもの ) が引き移って来たのでした。その...
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・泉鏡花 木の子説法 (青空文庫)
は玉子だぞ。お土産は電車だ、と云って出たんですのに。—— お雪さんは、歌磨の絵の 海女 ( あま ) のような姿で、 鮑 ( あわび ) ——いや小石を、そッと拾っては、鬼門をよけた 雨落 ( あまおち ) の下...
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・大杉栄 日本脱出記 (青空文庫)
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・長谷川時雨 大丸呉服店 (青空文庫)
ざらいといって 長唄 ( ながうた ) のおさらいをする。 午後 ( おひる ) っからもする。三味線の音がよく聞えるので、ソラおあぐさんはお 浚 ( さら ) いだと私も三味線をもたされるので、その方角は鬼門...
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・豊島与志雄 庶民生活 (青空文庫)
い出すと、もうむくれ返って、どうせわたしは不親切で莫連だとがなり立て、大喧嘩になるのが落ちです。どうもわたしのところでは、内山さんに山田さんは鬼門だが、それがいつも出て来るから、訳が分らない。何より悪いのは、あい...
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