「鋸」を含む用例
・泉鏡花 三尺角 (青空文庫)
( はひ ) ると、 例 ( れい ) の 如 ( ごと ) く、 直 ( す ) ぐ 其 ( その ) まゝ 材木 ( ざいもく ) の 前 ( まへ ) に 跪 ( ひざまづ ) いて、 鋸 ( のこ...
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・高村光雲 幕末維新懐古談 私の子供の時のはなし (青空文庫)
たちも私の奉公先についてよりより相談もし心配もしておったことであるが、私は、生まれつきか、 鋸 ( のこぎり ) や 鑿 ( のみ ) などをもって木片を切ったり、削ったりすることが好きで、よく一日そんなことに気を取られて、近所の子供たちと 悪戯 ( いたずら ) をし...
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・高村光太郎 木彫ウソを作った時 (青空文庫)
いどてんじん ) のウソ 替 ( かえ ) のウソを思出した。柳の丸材へ横に半分 鋸 ( のこぎり ) を入れて上からぽんぽんと二つ三つ 鑿 ( のみ ) でこなし、その後ろへ削りかけのもじゃもじゃを作り、脳天...
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・岡本かの子 売春婦リゼット (青空文庫)
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・小島烏水 亡びゆく森 (青空文庫)
組み合つて密集してゐる、同じ楢の中でも、私は殊にコナラの葉を美しいと思ふ、先の 尖 ( とが ) つた 篦 ( へら ) 形の葉の縁辺を、 鋸 ( のこぎり ) の目立のやうな歯と歯が内向きに喰い込んで、幾枚...
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・寺田寅彦 高知がえり (青空文庫)
中学の模様など聞いているうち船員が出帆旗を下ろしに来た。 杣 ( そま ) らしき男が艫へ大きな 鋸 ( のこぎり ) や何かを置いたので窮屈だ。山々の草枯れの色は実に美しいと東の山ばかり見ているうちはや 神島 ( こうじま ) まで来て、 久礼 ( くれ...
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・田山花袋 歸國 (青空文庫)
人達は、常に馴れて知つてゐるので、別に怪しみもしなかつた。 鋸、鉈、鉋、小刀、小鋏、さういふものをかれ等は皆な一人々々持つてゐた。それも普通里で大工が使ふやうな大きなものではなく、屈折自由な、それ...
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・豊島与志雄 山の別荘の少年 (青空文庫)
までも歩きまわりました。 がやがや、人声がしますので、ふり向いて見ると、小父さんが先にたって、四五人の村人がやって来るのでした。 縄 ( なわ ) や 鋸 ( のこぎり ) や 斧 ( おの ) をもっています。 私は...
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・佐左木俊郎 首を失った蜻蛉 (青空文庫)
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がらかに、 大きな 鋸 ( (のこ) ) を押したり引いたり、 その幼い手で、多くの板を挽いたのだつた。 遐 ( とほ ) く、高い山の上に、やがて太陽は現れて、 その 眩 ( まぶ ) しい光は、貧相...
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・吉行エイスケ 大阪万華鏡 (青空文庫)
おりぬけるのだ。女政客も、女実業家も、映画女優も、成金も、文学者も男性を象徴した酒杯に満ちた、白色の酒で唇をぬらした。 唐突に、 鋸 ( かんな ) くずのような幕が切っておとされて、野蛮な四重奏が 苛立 ( いら...
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・江見水蔭 壁の眼の怪 (青空文庫)
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・寺田寅彦 「手首」の問題 (青空文庫)
しそれは結局は弦の美しい音を出すための争闘過程であって、決して 鋸 ( のこぎり ) の目立てのような、いかなる人間の耳にも不快な音を出すためではないのである。しかし弓を動かす演奏者の手首がわがままに堅くては、それ...
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・泉鏡花 寸情風土記 (青空文庫)
( だはら ) に 包 ( つゝ ) みて 賣 ( う ) り 歩 ( ある ) くは 雪 ( ゆき ) をかこへるものなり。 鋸 ( のこぎり ) にてザク/\と 切 ( き ) つて 寄越 ( よこ...
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・堀辰雄 燃ゆる頬 (青空文庫)
ちはまるで両親をだまして 悪戯 ( いたずら ) かなんかしようとしている子供らのように、いくぶん陰気になりながら、出発した。 私たちはその半島の或る駅で下り、そこから二里ばかり海岸に沿うた道を歩いた後、 鋸 ( のこ...
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・葉山嘉樹 死屍を食う男 (青空文庫)
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・岡本綺堂 心中浪華の春雨 (青空文庫)
を仕事場としているので、空地の隅には材木を積んで置く 木納屋 ( きなや ) があった。納屋の角には六三郎が来ない昔から一本の桜が植えてあって、今はかなりの大木になっていた。六三郎はこの桜の下で 鉋 ( かんな ) や 鋸...
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もはその台風がすっかりおそってこないうちに 帆索 ( ほづな ) をゆるめておきましたが、最初の一吹きで、二本の 檣 ( マスト ) は 鋸 ( のこぎり ) でひき切ったように折れて海へとばされました。その 大檣 ( メインマスト ) のほ...
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・夏目漱石 草枕 (青空文庫)
菜の花の見つづけである。足の下に時々 蒲公英 ( たんぽぽ ) を踏みつける。 鋸 ( のこぎり ) のような葉が遠慮なく四方へのして真中に黄色な 珠 ( たま ) を擁護している。菜の花に気をとられて、踏みつけたあとで、気の...
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のだった。高さは人家の三階に及び、長さは七百尺に及んでいた。その郭外の広い入り口すなわち三つの街路を、一方から他方までふさいでいた。 凹凸 ( おうとつ ) し、錯雑し、 鋸 ( のこぎり ) 形をし、入り...
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・海野十三 怪塔王 (青空文庫)
三で駈けだそう。走るときは真直に走っちゃ駄目だよ。 鋸 ( のこぎり ) の歯のようにときどき方向を急にかえて走るんだぜ。そうしないと、塔の上から射撃されるおそれがある」 と、帆村の注意は、どこ...
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・宮沢賢治 イギリス海岸 (青空文庫)
所の構内だといふことはもくもくした新らしい 鋸屑 ( おがくづ ) が敷かれ、 鋸 ( のこぎり ) の音が気まぐれにそこを飛んでゐたのでわかりました。鋸屑には日が照って 恰度 ( ちゃうど ) 砂のやうでした。砂の...
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・宮沢賢治 ひかりの素足 (青空文庫)
での人さたのんで大きな方の 鋸 ( のこぎり ) をよごして 呉 ( け ) ろって云へやぃな、いゝが。忘れなよ。家まで丁度一時半かゞらは※ [#小書き平仮名ん、246-2] てゆっくり行っても三時間半にあ戻れる。のど...
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・幸田露伴 鵞鳥 (青空文庫)
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・幸田露伴 五重塔 (青空文庫)
ないと思ひました時の其心持、御上人様、解りまするか、ゑゝ、解りまするか、これだけが誰にでも分つて呉れゝば塔も建てなくてもよいのです、どうせ馬鹿な のつそり 十兵衞は死んでもよいのでござりまする、腰抜 鋸 ( のこ ) のや...
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・原民喜 美しき死の岸に (青空文庫)
杉の木が小さく揺らいだかとおもうと、そのまま根元からパタリと倒れた。気がつくと誰かがそれを 鋸 ( のこぎり ) で切倒していたのだが、今、青空を背景に斜に倒れてゆく静かな樹木の一瞬の姿は、フィ...
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・原民喜 壊滅の序曲 (青空文庫)
なことをするのう。うちに、 鋸 ( のこぎり ) で柱をゴシゴシ引いて、 繩 ( なわ ) かけてエンヤサエンヤサと引張り、それで片っぱしからめいで行くのだから、 瓦 ( かわら ) も何もわや苦茶じゃ」と上...
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・国枝史郎 怪しの者 (青空文庫)
ん ) となりましょう! 曲者はここにおりまする、お駈けつけ下され!」 声に応じて四方から、おっ取り刀のお侍さんや、 鋸 ( のこぎり ) や 槌 ( つち ) を持った船大工の群れが、 松明 ( たい...
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・小島烏水 谷より峰へ峰より谷へ (青空文庫)
が鮮やかに白くなるが、あまりに垂直なる岩壁の森林は、未だ暗黒で、幾分の夜の残りが漂っているようである、そうして梓川の大動脈を間に挟んで、霞沢岳は穂高岳とさし向いになっている、両方の山とも、 鋸 ( のこぎり ) の歯...
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・小島烏水 不尽の高根 (青空文庫)
しい水蒸気に呑まれて、物ありげな空虚を天の一方に残しているばかり。手近の 愛鷹 ( あしたか ) 山さえ、北の最高峰越前岳から、南の 位牌 ( いはい ) 岳を連ぬるところの、 鋸 ( のこぎり ) の歯を立てた鋸岳や、黒岳...
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