「血縁」を含む用例
・岸田國士 『紙風船』について (青空文庫)
なものでも読者の息抜きになるかも知れぬと思ひ、発表の機会を利用したに過ぎないのである。 望外の好評であつた。前二作がいづれも西洋を舞台としたせいか、これをみて「彼も亦日本人に非ずや」と叫んだ批評家もあるくらゐ、これでどうやら、わが文壇との血縁...
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・岸田國士 十年の足跡 (青空文庫)
十年間に二三の惜しむべき人々の去り行くのをどうすることもできなかつた。それにしても、さういふ人々の名前がどこかに光つてゐる限り、それは、われ/\の血縁として、文学座は、つねにそれらの存在を誇り得る立場にあると信じる。 底本:「岸田國士全集27」岩波書店 1991...
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・宮本百合子 暁光 (青空文庫)
れたカブトを気にして居るナイトのドンキホーテと同じ木の根に腰をかけて仲よくして居るところを見ると、やっぱり何かの血縁にでもなって居るのかもしれない。 偉かった筈のクロムウェルは何か思いに沈んで額を押えて居るし、ポルトガルのヘンリ王子が槍をついて歩きながら海を想う歌を大声で歌って居る。 マル...
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・宮本百合子 傾く日 (青空文庫)
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・堀辰雄 Ombra di Venezia (青空文庫)
パンとニイチェ。——この二人の病人、この二人の純潔な情熱家、この二人のいたるところを漂泊する孤獨者の間には、魂の血縁といふやうなものがありさうである。この二人の中で和音をして顫動してゐるものは、先づ、生き...
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・ジョージ・W・ブッシュの第1回大統領就任演説 (Wikisource)
自らの姿に似せて人類を創造した者によって、導かれているからである。そして我々は、団結し前進するための原理を信ずるからである。 米国は血縁、出自、地縁によって団結してきた訳ではない。我々は、生育環境を超え、利害を離れ、市民...
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・斎藤茂吉 島木赤彦臨終記 (青空文庫)
房の覚悟に等しい心の抑制があつたからであらう。然るに今は他人の 尽 ( ことごと ) くが眠に沈んでゐる。赤彦君の枕頭に目ざめてゐるものは皆血縁の者である。そして 終焉 ( しゆうえん ) に近い赤彦君を呼ぶこゑが幾つ続いても、赤彦...
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・宮本百合子 パァル・バックの作風その他 (青空文庫)
細部を描写しているというだけでない暖かさが阿蘭を描くバックの筆致にこもっている。そこには何か女であって初めて実感となって作者の感情の内容となっていると感じられるものが流動しているのである。外国人によって細かく観察された描写という以上の血縁的なものがある。 「お菊さん」を書いた、ピエ...
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・宮本百合子 有島武郎の死によせて (青空文庫)
うことである。 足助氏その他に相談しながら血縁の誰にも一言洩さなかったことの意味もよくわかる。とにかく力一杯にやって来、終に身を賭して自己に殉じてしまった心は、私に人生の遊戯でないことを教え、生き...
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・織田作之助 武田麟太郎追悼 (青空文庫)
さんは庶民作家として市井事物一点張りに書いて来た。その点でも私は血縁を感じている。してみれば、文壇でもっとも私に近しい人といえば、武田さんを措いて外にない。いわば私の兄貴分の作家である。そしてまた、武田さんは私の「夫婦善哉」という小説を、文芸...
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・徳永直 眼 (青空文庫)
めに、予測程の成功ではなかった。トラックの中に、荷物の間に五六人のスキャップを積み込んで、会社間近まで来たとき、トラックの運転手と変装していた利平が、ひどくやられたのもこのときであったのだ。 それでも、職長仲間の血縁...
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・豊島与志雄 文学精神は言う (青空文庫)
ではそれが逆となった。何故かを問うことはもはや止めよう。理由は既に世界に曝露されている。そして結果としての廃墟が吾々の眼前に拡がっている。ただに日本ばかりではない。日本の文化的師友だったヨーロッパも既に廃墟である。日本と文化的血縁...
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・激動の中を行く (青空文庫)
て家長一人に属する家族の最小限度の経済生活を支えるに足って、到底その他の大家族を養うことが出来なかったりする現代の家庭の経済状態において、どうして家族制度を維持することが出来ましょう。家族制度の今一つの要素となるものは親子兄弟という血縁関係ですが、今日...
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・豊島与志雄 猫捨坂 (青空文庫)
室の中の死体は、あの焼け爛れた死体も、アルコールの中にぶかぶか浮いてるだろう死体も、病院に買い取られた無縁のものではあっても、嘗ては誰かの血縁の者であった筈だ。その血縁のつながりが、つまり人間のつながりが、深夜...
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・暗黒公使(ダーク・ミニスター) (青空文庫)
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・菊池寛 鳥羽伏見の戦 (青空文庫)
いよ敗勢の著しいものがあった。 五日には、淀城附近で会津の槍隊が奮戦して、敵の隊長石川 厚狭介 ( あつさのすけ ) などを斃したが、淀城の城主稲葉家は、例の春日の局の血縁で、幕府には恩顧深き家柄であるに拘らず、朝廷...
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・旗本退屈男 第五話 三河に現れた退屈男 (青空文庫)
っしゃったお方で、神君家康公にとっては、実にそのお母方の血縁に当る由緒深い名家なのでした。それゆえにこそ、家康海内を一統するに及んで兵馬の権を掌握するや、長沢松平断絶すべからずとなして、御三男忠輝公(ただてるこう)を御...
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・高村光雲 幕末維新懐古談 家内を貰った頃のはなし (青空文庫)
に病人はそのまま気息を引き取ってしまいました。 それで、おきせさんは未亡人になり、養女お若は血縁の 叔父 ( おじ ) (すなわち餐父)に 逝 ( ゆ ) かれ、まことに心細いこととなりました。しかし相当遺産もあり、また里方(東雲師の家)もあ...
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・小熊秀雄全集-12 詩集(11)文壇諷刺詩篇 (青空文庫)
アリズム、血縁的同胞主義。 河上徹太郎 は——蒸溜水 三木清 は——工業用アルコール 前者は栄養にならず 後者はツンと鼻にくる。 岡本かの子 は仏の路を説かうとも あなたは女臭ひ許りだ。 藤原定 はお...
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・長谷川時雨 「郭子儀」異變 (青空文庫)
も手傳つて切り盛りするであらう樂しさをさへ語るのだつた。親類の少いのも、嫁にとつては居よいとさへ仲人はいふのだつた。 だが、その婚家は、どうしてさう血縁のものがすくないかといふ、當然疑問にしてよい事は閑却されてゐたのだつた。これは、悲し...
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・豊島与志雄 三つの嘘 ——近代伝説—— (青空文庫)
げた幻を描きだすものだ。然し、幻などは打消すだけの力を持たなくてはいけない。はっきりことわっておくが、お前に妹がいるというのは、あれは嘘だ。お前たちは男三人兄弟きりで、ほかに血縁の者はいない。」 「え、本当ですか、お父...
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・ジキル博士とハイド氏 (Wikisource)
友人関係でさえも同じような人のよい寛大さに基づいているらしかったので。ただ偶然にできた出来合いの友人だけで満足しているのは内気な人間の特徴であるが、この弁護士の場合もそうであった。彼の友人といえば、血縁の者か、でなければずうっと永い間の知り合いであった。彼の愛情は、常春...
ja.wikisource.org/wiki/ジキル博士とハイド氏
・第173回国会における鳩山内閣総理大臣所信表明演説 (Wikisource)
ずたずたに切り裂かれつつあるのです。しかし、昔を懐かしんでいるだけでは地域社会を再生することはできません。 かつての「誰もが誰もを知っている」という地縁・血縁型の 地域共同体 は、もはや失われつつあります。そこで、次に...
ja.wikisource.org/wiki/第173回国会における鳩山内閣総理大臣所信表明演説
・岸田國士 地方文学の曙光 (青空文庫)
こゝに先づ、文学の民族的自覚といふのつぴきならぬ精神の発動と、地方々々の生活を支へる伝統の力との結びつきを挙げたいと思ふ。 土地と血縁と風習との上に築かれた歴史の色が、文学を志す若者の眼に、鮮や...
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・宮本百合子 対話 (青空文庫)
に涙もこぼさず、獣のように狂い喚いていた有様は思い出しても恐ろしいが。——(一粒のキラキラ金剛石のように輝く露を示す。)御覧下さいこれは、始めて人間が しん からこぼした嬉し涙の一雫です。互に求め合い、思い合っていた血縁...
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・宮本百合子 白藤 (青空文庫)
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ように彼を悩ましている特殊な憂鬱の大部分は、もっと自然で、よりもっと明らかな原因として、——長年のあいだ彼のただ一人の 伴侶 ( はんりょ ) であり——この世における最後にして唯一の血縁である——深く愛している妹の、長いあいだの重病を、——また...
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・我に叛く (青空文庫)
のように存在を知らせ、誘いよせるのである。 この、微妙な心理的の魅力が、両親や弟妹との、断ち難い血縁によるのは明であった。が、ゆき子の場合では、特に母親の感情が、重大な役割を持っていた。 娘に、殆ど...
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友人関係でさえも同じような人のよい寛大さに基づいているらしかったので。ただ偶然にできた出来合いの友人だけで満足しているのは内気な人間の特徴であるが、この弁護士の場合もそうであった。彼の友人といえば、血縁の者か、でなければずうっと永い間の知り合いであった。彼の愛情は、 常春...
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・芥川龍之介 報恩記 (青空文庫)
出来るだけ手短かに、わたしの用向きを述べる事にしましょう。わたしはある男の魂のために、「みさ」の御祈りを願いに来たのです。いや、わたしの血縁のものではありません。と云ってもまたわたしの 刃金 ( はがね ) に、血を...
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