「蒸」を含む用例
・鷹野つぎ 虫干し (青空文庫)
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・南部修太郎 一兵卒と銃 (青空文庫)
じられた。 「おい 小泉 ( こいづみ ) 、 厭 ( い ) やに 蒸 ( む ) すぢやないか‥‥」と、 私 ( わたし ) の 右隣 ( みぎどなり ) に 歩 ( ある ) いてゐる、これ...
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・海野十三 麻雀殺人事件 (青空文庫)
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・夢野久作 幽霊と推進機 (青空文庫)
間ばかり前までカラカラに晴れ渡っていた空が、いつの間にか 蒸 ( む ) し暑い灰色に掻き曇って来て、油を流したように光る大ウネリが水平線の処まで重なり合っている。ハイカラの一等運転手がその 舳 ( みよし ) に突立って、高い...
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・北原白秋 邪宗門 (青空文庫)
( か ) に 噎 ( むせ ) び、あはれまた、 嬰児 ( あかご ) 泣きたつ…… 夏の雨さと 降 ( ふ ) り 過 ( す ) ぎて 新 ( あらた ) にもかをり 蒸 ( む ) す野の 畑...
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・北原白秋 第二邪宗門 (青空文庫)
ひくるめく…… 四十四年五月 晩夏 くわと照らす 夕陽 ( ゆふひ ) の光、 噴水 ( ふきあげ ) の霧のしぶきよ。 湿 ( しめ ) らひぬ、 蒸 ( む ) しぬ、ひかりぬ、 さは、 苑...
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・横光利一 蠅 (青空文庫)
っている饅頭屋の主婦の方へ頭を向けた。 「饅頭はまだ 蒸 ( む ) さらんかいのう?」 七 馬車は 何時 ( いつ ) になったら出るのであろう。宿場に集った人々の汗は乾いた。しかし、馬車は何時になったら出るのであろう。これ...
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・岸田國士 生活のうるほひ (青空文庫)
さらときめこまかなる金むくの身の いかに 健 ( すこや ) かにも頼むに足るの現実ぞや。 鹿児島の 蒸 ( ふ ) かせるは、 わが娘とりわけてこれを喜ぶ。 鹿児島の肉は粘稠 あまき乳練れるごとき味ひは これぞ祖国の土の歌、 かの...
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・寺田寅彦 障子の落書 (青空文庫)
な事を思い出しては無意味に微笑している。 向うの子供づれは 須田町 ( すだちょう ) で下りた。その跡へは大きな 革鞄 ( かばん ) を抱えた爺と美術学校の生徒が乗ってその前へは満員の客が立ち塞がってしまう。窮屈さと 蒸 ( む ) され...
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・寺田寅彦 マルコポロから (青空文庫)
トラのドラゴイア人の中で病人が出来ると、その部落の魔法使いを呼んで来て、その病気が治るか治らないかを 占 ( うらな ) わせる。もし不治と云えばその病人の口を 蒸 ( む ) して殺してしまう。そし...
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・泉鏡花 夜釣 (青空文庫)
ばん ) 、 陽氣違 ( やうきちが ) ひの 生暖 ( なまぬる ) い 風 ( かぜ ) が 吹 ( ふ ) いて、むつと 雲 ( くも ) が 蒸 ( む ) して、 火鉢 ( ひばち ) の 傍 ( そば...
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・長谷川時雨 春 (青空文庫)
んだ眼差しで、凝と 見入 ( みい ) つてゐるやうな、捨てがたい、胸のはれるやうな心持を與へられる。 私は春が來るごとに、少女達の魂が、宵々ごとの夢にどんなふうに 蒸 ( む ) されてゆくだらうかと、 笑...
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・夢野久作 探偵小説の真使命 (青空文庫)
無良心、無恥な、唯物功利道徳の世界は到る処に探偵趣味のスパークが生む、新しい芸術のオゾン臭が、生々しく 蒸 ( む ) れ返っている筈だ。 新人よ、 疑懼 ( ぎく ) し躊躇する事は絶対にない。 日本...
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・北村透谷 「油地獄」を読む (〔斎藤〕緑雨著) (青空文庫)
の魔毒全く其 帶 ( たい ) を絶つ事もあるべしや。雲黒く気重く、身 蒸 ( む ) され心 塞 ( ふさ ) がれ、迷想 頻 ( しきり ) に 蝟集 ( ゐしふ ) し来る、これ奇なり、怪なり、然れ...
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・柳川春葉 怪物屋敷 (青空文庫)
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・島崎藤村 ふるさと (青空文庫)
は 裏口 ( うらぐち ) の 竈 ( かまど ) で 蒸 ( む ) しましたから、そこへも 手傳 ( てつだ ) ひのお 婆 ( ばあ ) さんが 來 ( き ) て 樂 ( たの ) しい 火...
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・有島武郎 星座 (青空文庫)
に顔を埋めてみた。 蒸 ( む ) すような、焼くような、 擽 ( くすぐ ) るような、悲しくさせるようなその香り、……その花から、まだ誰も 嗅 ( か ) がなかった高い香り……清逸はしばらく自分をその空想に 溺...
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・芥川龍之介 鼻 (青空文庫)
った時分でござろう。 内供は苦笑した。これだけ聞いたのでは、誰も鼻の話とは気がつかないだろうと思ったからである。鼻は熱湯に 蒸 ( む ) されて、 蚤 ( のみ ) の食ったようにむず 痒 ( がゆ...
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・宮沢賢治 山男の四月 (青空文庫)
おい、陳さん。どうもむし暑くていかんね。すこし風を入れてもらいたいな。」 「もすこし待つよろしい。」陳が外で言いました。 「早く風を入れないと、おれたちはみんな 蒸 ( む ) れてしまう。お前...
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・菊池寛 鳥羽伏見の戦 (青空文庫)
文芸でおなじみの山崎 蒸 ( すすむ ) を初め三十人ばかり討死した。剣では、どうにも仕方がなかったのであろう。 数年来新選組は、京洛の地に於て、薩長の志士と 睨 ( にら ) み合っていたが、その...
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・太宰治 饗応夫人 (青空文庫)
り一組の酔っぱらい客があり、どうせまた徹夜になるのでしょうから、いまのうちに私たちだけ大いそぎで、ちょっと腹ごしらえをして置きましょう、と私から奥さまにおすすめして、私たち二人台所で立ったまま、代用食の 蒸 ( む ) しパ...
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・泉鏡花 彌次行 (青空文庫)
ば ) 濕 ( しめ ) れり。 白張 ( しらはり ) の 提灯 ( ちやうちん ) に、 薄 ( うす ) き 日影 ( ひかげ ) さすも 物淋 ( ものさび ) し。 苔 ( こけ ) 蒸 ( む...
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・岡本綺堂 半七捕物帳 雷獣と蛇 (青空文庫)
うように土砂ぶりに降ってくるかと思うと、すぐにそれが通り過ぎて、元のように日が出る、涼しい風が吹いてくる、蝉が鳴き出すというようなわけでしたが、どうも此の頃の夕立は降るまえが 忌 ( いや ) に 蒸 ( む ) して、あがり 際 ( ぎわ...
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・岡本綺堂 木曽の旅人 (青空文庫)
ですから木曽の山奥へはいる猟師は決して一人で行きません。きっとふたりか三人連れて行くことにしています。ある時にはこんなこともあったそうです。山奥へはいった二人の猟師が、谷川の水を汲んで飯をたいて、もう 蒸 ( む ) れた時分だろうと思って、その...
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・夏目漱石 虞美人草 (青空文庫)
かに隠れた。草は 固 ( もと ) より去年の 霜 ( しも ) を持ち越したまま 立枯 ( たちがれ ) の姿であるが、薄く溶けた雲を 透 ( とお ) して真上から射し込む日影に 蒸 ( む ) し返...
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はぶらぶら歩きながら、不思議な光を 湛 ( たた ) えている海のことを話し合った。水はいかにも柔かな温かそうな藤色をして、その面には月が金色の帯を一すじ流していた。二人はまた、炎暑の日の暮れたあとがひどく 蒸 ( む...
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・海野十三 爬虫館事件 (青空文庫)
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・海野十三 毒瓦斯発明官 ——金博士シリーズ・5—— (青空文庫)
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・芥川龍之介 南京の基督 (青空文庫)
やうに高々と昇つて行つた。 * * * ——金花は 紫檀 ( したん ) の椅子に坐つて、卓の上に並んでゐる、さまざまな料理に 箸 ( はし ) をつけてゐた。燕の巣、 鮫 ( さめ ) の 鰭 ( ひれ ) 、 蒸 ( む ) した卵、 燻...
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・芥川龍之介 母 (青空文庫)
みながら、葉巻を口へ運ぶ事もある。あるいはまた人と話すように、「こら」とか「どうした?」とか云う事もある。 あたりは庭木の 戦 ( そよ ) ぎの中に、かすかな草の 香 ( か ) を 蒸 ( む...
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